第16回:時計はクルマより凄い!?(その2)

2003.04.30 小沢コージの勢いまかせ! 小沢 コージ
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第16回:時計はクルマより凄い!?(その2)

■フランク・ミュラーはバイクの修理屋だった!?

それからフランク・ミュラーの話も聞いた。そう、今の機械式時計ブームの寵児のような時計士のこと。まさしくこの人、天才なんだってね。母親がイタリア系で父親がドイツ系スイス人。たぶんね。で、最初は中学ぐらいを出た学歴でバイクの修理(!)をしていたらしい。知らなかった〜。

ところが「オマエ、手先器用だなぁ」って話になって、時計の専門学校に行ったらいきなり天才性大爆発!! 4年制の学校を飛び級でドンドンこなし、いきなり世界初の腕時計トゥールビヨン(のひとつ)でデビュー! 10年でトップブランドの地位についてしまったと。

ちなみにフランク・ミュラーのミュラーは「粉引き屋」という意味で、元々の意味はイタリア語読みだと「粉挽き屋フランコ」、そういうことになるらしい。なんか笑える。
つまり昔の名サッカー選手、ゲルト・ミュラーも「縦断爆撃機」などではなく、「粉挽き屋ゲルト!?」 グワッハッハ〜。意味わかるとツライわ。

それからフランクさんがいきなりデビューした裏には「ヨーロッパ版・華僑(?)」とでもいう集団の存在があるという。アルメニア開放戦線というのがあって、まあ旧ソ連邦出身で苦労した人たちなんだけど、このアルメニア人たちというのが、いわば華僑というか、ユダヤ系というか、そういった民族的パワーを持つ投資家集団であり、彼らが機械式時計復活ムーブメントに目をつけ、若く天才的な機械式時計士、粉挽き屋ミュラー!? を大抜擢、投資したと。うーん、面白い!

(文=小沢コージ/2003年4月)