ホンダNSX(後編)
2016.11.24 谷口信輝の新車試乗 SUPER GTや86/BRZ Raceなど、数々のモータースポーツシーンで活躍中のレーシングドライバー谷口信輝が、本音でクルマを語り尽くす! 今回も引き続き新型「ホンダNSX」に試乗する。“スポーツハイブリッドSH-AWD”がもたらすハンドリングはもちろん、エンジンやトランスミッションも絶賛の谷口。しかし、次の瞬間、「じゃあ、悪いところを探しましょうか」と切り出した。谷口が指摘する新型NSXの欠点とは?「シートの座面がちょっと高い。高さ調整もない」
「じゃあ、悪いところを探しましょうか」
NSXを散々褒めちぎった後で、谷口は突然、そう口にした。
「まず、運転席に腰掛けていると、Aピラーから伸びてきたこの部分(ドア開口部の上面)が頭のすぐ脇を通っているので、頑丈そうな雰囲気はあるけれどちょっと窮屈ですよね。さっき、あそこでUターンしようとして後ろを振り返ったら、ここにゴチーンって頭をぶつけちゃった。まあ、僕の背が高すぎるのがいけないんだろうけど」
「あとはシートの座面がちょっと高いよね。高さ調整もないし。まあ、天井は高いからそんなに不自由することはないですけどね」
握り形状にこだわったステアリングはホンダの自信作だが、メディア関係者の一部からはネガティブな評価も受けている。谷口はどう思うのか?
「正直、僕は異形ステアリングがあんまり好きじゃない。でも、NSXの場合は、ステアリングの上部を平たくして、ダッシュボードを低くすることで、コーナリング時の前方と横方向に視界を確保したと、ホンダは言っていますね。居住性を考えれば下側も平らにしなきゃいけなかっただろうし……」
異形ステアリングの不便なところは、大きく操舵してステアリングを持ち替えようとしたとき、ステアリングリムがどこにあるのか一瞬、迷いそうになるところにもあるが、この点はどうだろうか?
「僕はコーナリング中にステアリング持ち替えることないから、それは問題ないんですね。あ、あと、このクルマもUターンのときにステアリングがあまり切れなかった」
そうそう、これは谷口がクルマを評価する際に重視するポイントのひとつ。もっとも、Uターンするときに一発で曲がれるスーパースポーツカーなど、めったにあるものではなかろう。
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