マセラティ第2のSUV「グレカーレ」がデビュー

2022.03.23 自動車ニュース webCG 編集部
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マセラティ・グレカーレ トロフェオ
マセラティ・グレカーレ トロフェオ拡大

伊マセラティは2022年3月22日(現地時間)、新型SUV「グレカーレ」を発表した。

グレカーレGT
グレカーレGT拡大
ボディーサイズは「GT」(写真)の場合で全長×全幅×全高=4846×1948×1670mm。
ボディーサイズは「GT」(写真)の場合で全長×全幅×全高=4846×1948×1670mm。拡大
インテリアはスイッチ類の数を抑え、シンプル化されている。
インテリアはスイッチ類の数を抑え、シンプル化されている。拡大
発売記念の特別仕様車「プリマセリエ」のシート。
発売記念の特別仕様車「プリマセリエ」のシート。拡大
インストゥルメントパネル中央のクロックも液晶表示。Gメーターのほか、さまざまな車両情報が表示できる。
インストゥルメントパネル中央のクロックも液晶表示。Gメーターのほか、さまざまな車両情報が表示できる。拡大

伝統を受け継ぐSUV

グレカーレは、「レヴァンテ」に続くマセラティとして2台目のSUV。「ラグジュアリーと最高のパフォーマンスを日常化することで、マセラティが掲げる大胆なオール・イタリアン・スタイルを表現した」とアピールされる。

車名のグレカーレ(Grecale)は、イタリア語で「地中海に吹く北東風」の意。開発はモデナのマセラティ・イノベーション・ラボが担い、イタリア国内にあるカッシーノ工場で生産される。

そのエクステリアは、「3200GT」をモチーフとしたブーメラン型テールライトに見られるとおり「ブランドのルーツと特長からインスピレーションを得て生まれた」というもので、5つの基本理念(色あせないビジュアル/デザインによる独自性/相反する要素の調和/インパクトのあるカラー/生来の革新性)に基づきデザインされている。

グレカーレにはマイルドハイブリッドモデルの「GT」と「モデナ」、高性能モデル「トロフェオ」がラインナップされており、ボディーサイズはGTの場合で全長×全幅×全高=4846×1948×1670mm。ホイールベースは2901mmとなっている。

一方、「ラグジュアリーとスポーツ」をテーマに掲げるインテリアでは、マセラティならではのユニークなグラフィックと色彩を探求。メイド・イン・イタリーという独自性の再解釈と具体化を試みたという。

液晶パネルは4つ装着(メーターパネル、12.3インチのセンターパネル、小型の8.8インチコンフォートディスプレイ、デジタル時計)。センターコンソールのスイッチ類は削減され、大きめのアームレストや大容量の収納、スマートフォンなどの充電スポットが確保されている。Apple CarPlayやAndroid Autoにも対応。自然な発話でインフォテインメントシステムを操作できる対話型音声認識システムも搭載する。

インテリアトリムについてはグレードごとに以下の特徴が与えられている。

  • GT:都会的で現代的、かつミニマルなスタイルを具体化。インテリアデザイン業界から受けたインスピレーションを重視している。チョコレート色のプレミアムレザーが使用されるほか、レザーワークをモチーフとしたザッフィアーノレザーダッシュボードインサートや、ジュエリーや時計の製造で知られるレーザー処理もポイントとなっている。
  • モデナ:アウトドアスポーツの愛好家を意識。刺しゅうやステッチによる“グラフィックモチーフ”がダッシュボードや各種パネル、シートなどにちりばめられる。オプションとして「ダークアッシュバール」と呼ばれるグレートーンと木材の色を調和させたカラーのインサートや、深みのある濃い赤、アイスと名づけられた光沢のある薄い色のレザーも用意される。
  • トロフェオ:パフォーマンスに焦点を当てながらも快適性を追求し、マセラティの最も先鋭的な側面を体現。3Dビジュアルカーボンファイバーやパンチングレザーなどをあしらい、ダイナミズムを強調するシェブロンモチーフを組み合わせる。ブラック基調のインテリアには、黄または赤のコントラストステッチを施し、素材や色彩の対比をより明確に表現。黒×濃い赤、黒×アイスの2トーンインテリアも選べる。

このほか、デビュー記念の限定モデル「プリマセリエ」も設定される。プリマセリエは、ヘッドレストに専用のステッチが施されるなど、内装のドレスアップが特徴となっている。

トップモデル「グレカーレ トロフェオ」は最高出力530hp、最大トルク620N・mを発生。0-100km/h加速を3.8秒でこなす。
トップモデル「グレカーレ トロフェオ」は最高出力530hp、最大トルク620N・mを発生。0-100km/h加速を3.8秒でこなす。拡大
「グレカーレ フォルゴーレ」と名づけられたEVバージョンは、1年後にラインナップに加えられる予定だ。
「グレカーレ フォルゴーレ」と名づけられたEVバージョンは、1年後にラインナップに加えられる予定だ。拡大
「グレカーレ フォルゴーレ」のベアシャシー。足まわりにはエアサスペンションが採用されている。
「グレカーレ フォルゴーレ」のベアシャシー。足まわりにはエアサスペンションが採用されている。拡大
グレカーレ フォルゴーレ
グレカーレ フォルゴーレ拡大

1年後にはピュアEVも

パワートレインは前述のとおり3種類。4気筒内燃エンジンとベルトスタータージェネレーター (BSG)、48Vバッテリー、eブースター、DC/DCコンバーターからなる48Vマイルドハイブリッドシステム搭載車は2モデルで、GTは最高出力300hp、最大トルク450N・mを発生。モデナのアウトプットは同330hp、同450N・mとなっている。0-100km/hの加速タイムはGTが5.6秒で、モデナが5.3秒。最高速はいずれも240km/hだ。

トップモデルであるトロフェオ(0-100km/h加速:3.8秒、最高速:280km/h)は、スーパースポーツ「MC20」のネットゥーノエンジンをベースとする最高出力530hp、最大トルク620N・mのV6ガソリンエンジンを搭載する。ドライサンプを採用するMC20とは異なり、グレカーレのV6エンジンはウエットサンプ式。特定の作動条件下で右バンクを休止する気筒休止機構が備わっており、エネルギー効率を高める。なお、今回公表されたトロフェオの燃費は、欧州の計測値で約8.9km/リッター。GTは約10.9-11.5km/リッター、モデナは約10.8-11.4km/リッターである。

トランスミッションはいずれも8段ATで、駆動方式は4WD。このうちトロフェオには6段階調節式(調節幅は65mm)のエアサスペンションが標準装備され、GTにもオプション設定される。

グレカーレには今後、第4のモデルとなる100%EV「グレカーレ フォルゴーレ」 も追加される予定。イタリア語で閃光(せんこう)、稲妻を意味する同モデルは、容量105kWのバッテリーを搭載し、800N・mの最大トルクを発生。デビュー時期は1年後が見込まれている。

(webCG)

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