トヨタ・ヴィッツ ジュエラ(FF/CVT)【試乗記】
芯のある軽さがイイ 2011.02.22 試乗記 トヨタ・ヴィッツ ジュエラ(FF/CVT)……164万9300円
女の子スタイルから男らしい印象になった新型「ヴィッツ」。こんな変化はもしかして……? “おっさん女”代表!? のスーザン史子が、女性目線でリポートします。
“おっさん女”対策!?
前クールのTVドラマは、米倉涼子に篠原涼子、松雪泰子がそれぞれ主演の“おっさん女”が大集合でした。“おっさん女”というのは、女らしさもそこそこに、男社会のなかで半ば同化しながら生きてる女子たちのことを言うんだけど、それはなにもドラマのなかだけの話ではありません。かく言うワタシも、定期的に開かれる女子会では、ジョッキ片手にニンニクつついてます。そういえば先日参加した女子会では「最近、女性ホルモンの出が悪くなってるみたいで……」という衝撃発言まで飛び出した! デキるエリート女子だけに、過度の深夜残業で体まで男性化しちゃってたんだ〜。
そんなおっさん女たちの対局をいくのが媚びる女。巨乳グラビアアイドルが人気騎手と噂になれば「金が目当てか!?」と、真っ先に思ってしまう。媚(こ)びる女はおっさん女の敵です。
これまで女性向けのクルマってのは、おおむねグラビアアイドル化していたんですよ。「女の子はこういうカワイらしいのがいいんでしょ!」って。でもね、女だって色々なんッスよ! だいたい、おっさん女にグラビアアイドルみたいなカワイイクルマなんて、冗談みたいだし、おつむがスッカラカンに見えてしまうという危険性まではらんでるんですから。
そんな男度数高めの女子対策かどうかは知らないけど、新型「ヴィッツ」は全体的に丸みを帯びた愛玩系の先代から一新、低重心でスッキリと引き締まったスタイルでクールにイメージチェンジ。男っぽくなった。そんな中でも今回試乗した「ジュエラ」は、女性向けのグレード。プラチナのネックレスをイメージさせるメッキグリルをはじめ、インパネまわりにもメッキやシルバー塗装を控えめにほどこしていて、大人のインテリ女子って感じがしないでもないじゃない?
ちょっぴり残念ッス
さすが女子向けグレードということだけあって、うれしい装備が満載。初代から人気の高い買い物アシストシートのほか、運転席と助手席にはバニティミラー&チケットホルダーを完備。ドアミラーやアウトサイドドアハンドルにシルバーのデコレーションをチョイスすれば、メタリックの限定ボディカラーも選べます。
世界初採用にして、必須アイテムなのが、紫外線を99%カットしてくれるという「スーパーUVカットガラス」。シミソバカスを消すのに、レーザーで10万も20万もかけること考えたら迷わずつけるべし! 美白化粧品を使い続けるのも結構お金かかるしね〜。
とはいえ、インテリアは想像以上に無難にまとめられていて、ガックシ。アポなしで駈け込んだ美容室で年相応に女性(30代)ファッション誌『Domani』を与えられたにもかかわらず、中学生みたいな髪型にされたワタシに言われても頭にくるでしょうが、茶色のインパネや「トリュフ」という名の柄入りファブリックは名前ほどオシャレじゃないし、高級感を演出するつもりの樹脂のシボもチープに見える。
女性といっても若い子からおばあちゃんまで幅広いユーザーを狙うには、やはり無難が一番、ということなのでしょうか。おっさん女だけに、完璧とはいわないまでも、オシャレには気を遣うもの。ちょっぴり残念ッス。
1リッターで十分かも
「ジュエラ」は1リッターと1.3リッターが用意され、今回試乗したのは1リッターモデル。先代からのキャリーオーバーとなる3気筒エンジンは音が大きいなと感じたものの、走りに関しては軽やかさと重厚感が同居していて、期待以上にイイです!
足まわりは引き締まった印象で、軽さの中にしっかりとした芯がある、まるでアルデンテのパスタのようなね! ヴィッツの中でもエントリーモデルなので、セダンやミニバンからの乗り換えだと、多少エンジン音が気になるといったこともあるでしょうが、軽自動車からの乗り換えなら、断然走りがよくなったと感じられるはず。10・15モード燃費は23km/リッターをマークし、かなりイイ線行ってます。
参考までに1.5リッターの「RS(5MT)」にもちょい乗りしてみました。足まわりがより硬くなり、スポーティで小気味よい走り。ただ、このクラスのMTなら、なにもヴィッツじゃなくてもという気もするし、街中のゲタ代わりでは面倒くさい気もするし。何を求めるかは人によっても違うでしょうが、1リッター+CVTで、街中キビキビのほうがおっさん的にはラクでいいかも。
おっさん女のアガリは都内にマンション購入! でもそんなに頑張ると疲れちゃいそうだから、川越えたあたりがねらい目。みたいな感覚で、クルマもこのくらいがイイかもね!
(文=スーザン史子/写真=郡大二郎)

スーザン史子
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