日産GT-RプレミアムエディションT-spec 2024年モデル(後編)

2023.07.27 谷口信輝の新車試乗 谷口 信輝 一時の販売停止から見事に復活を遂げた“日本生まれのスーパーカー”「日産GT-R」。最新2024年モデルをワインディングロードで走らせた谷口信輝が、その到達点と魅力について熱く語る。
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速いだけじゃない

誕生から17年目にデビューした2024年モデルの日産GT-Rを高く評価した谷口信輝に、引き続きその印象を語ってもらうことにしよう。
「まずは、この加速感がかなり凶暴でしょ。ところが、驚くほど速いのに、挙動はしっかりと落ち着いていて暴れない。トラクション性能も本当にすごいですよね。どんな見直しが入ったかはわかりませんが、1速で猛然と加速する際にも、ホイールスピンが起きるわけでもなければ、姿勢を乱すこともない。あとはコーナリングですが、空力を見直した関係なのか、コーナーのエントリー、ミッド、出口のどこでもすごく安定していて、ドライバーに伝わってくる安心感とか安定感がすごくいい。おかげで、安心してタイヤと会話しながらドライビングができます。接地感がいいのでコントロールしやすいし、コーナーのなかで操舵角を増やしたり、スロットルペダルを踏み込んだり離したりしても、しっかり反応してくれるので、クルマとの対話が楽しめるタイプですよね」

それはつまり、ステアリングインフォメーションが豊富という意味なのか?
「インフォメーションもしっかりありますが、それとともに、クルマとしてのキャパシティーがものすごく大きいことが効いているんだと思います。まあ、公道を走るレベルだったら、まるでなにも起きずに、曲がりを楽しめます。本当に、この4WDシステムも素晴らしくて、リアステアなんてなくても本当によく曲がってくれます。コーナリング中の姿勢は、どちらかといえば弱アンダーステアですが、これがまたムチャクチャ安定していて安心できます」

新型GT-Rの開発では、騒音規制が見直されたため、その基準をクリアするのに苦慮したといわれている。
「正直に言うと、クルマの規制がどう変わったかは、ユーザーにとってあんまり関係ありません。それはあくまでも、例えば国土交通省と日産の戦いであって、クルマを買う人にとっては、どうでもいいことなんです。でも大切なのは、基準をクリアしながら、クルマがちっとも遅くなっていないところ。それどころか、2024年モデルのGT-Rはこれまで以上に速くなった感じがするくらいです」

 
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