BMW M3コンペティションM xDriveツーリング(後編)

2023.09.07 あの多田哲哉の自動車放談 多田 哲哉 長年の禁を破り、高性能モデル「M3」にワゴンバージョンを設定したBMW。なぜこのタイミングで市場投入に至ったのか? 多田哲哉さんは、自動車業界全体がかかわる確かな理由があるという。
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つくり手のねらいが見えてくる

今回の「M3コンペティションM xDriveツーリング」のような超高性能4WDステーションワゴンは、一般道ではまさに無敵のオールラウンダーともいうべきクルマだ。

「荷物がたっぷり積めて、どんな天候でも安心して長距離の高速移動ができる高性能4WDステーションワゴンは、ヨーロッパのアクティブなお金持ちにはすごく人気があるんです。それこそウインタースポーツでもなんでも使えるクルマですから、私もヨーロッパに住むことになったら、絶対にこういうクルマが欲しいですね」と多田さん。

そんな市場に、M3は今回、まさに満を持して参入することになったわけだ。

「伝統的に人気がある市場なのはBMWも痛いほど理解していたはずですが、ほかでもないアウディが先べんをつけた市場ですから、意地でも参入したくなかったんでしょう」

「それもあって、MはFR、そして直6エンジンに意地でもこだわってきました。それがMらしさでもあり、そうしたMのかたくなさを熱狂的に支持するお客さんもいます」

「一方で、こだわりが強すぎると、広い視野を持つ王道のクルマ好きの支持が離れてしまうリスクもあります。そういう危機感も、Mはずっと抱いていたんだと思います」

 
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