第938回:さよなら「フォード・フォーカス」 27年の光と影
2025.11.27 マッキナ あらモーダ!最終生産車がラインオフ
日本の読者諸氏は「フォード・フォーカス」を覚えておられるだろうか?
2025年11月17日、フォーカスの最終生産車が、ドイツ中西部のザールルイ工場からラインオフした。地元メディア『ブラオリッヒト・レポート・ザールラント』によると、最後の2台のうち1台は市立博物館に展示される。もう1台は希望する従業員を対象に抽選販売し、その代金はチャリティーに寄付される予定だ。
初代フォーカスは、1998年にCセグメント車として欧州と米国でデビュー。開発は英国出身のエンジニア、リチャード・パリー=ジョーンズの指揮のもと進められた。デザインはクロード・ロボが担当。1996年に発売されたコンパクトカーの初代「Ka」と同じく、空力と折り目を巧みに融合させる「ニューエッジ」をデザイン言語として採用した。翌1999年には欧州カーオブ・ザ・イヤーに選ばれた。
2004年のパリモーターショーでは、車体寸法を拡大した2代目がデビュー。そして2010年のデトロイトショーでは、「キネティックデザイン」を採用するとともに、1リッターターボエンジンを搭載した3代目に進化した。そして2018年には、従来の「C1」プラットフォームに代わる「C2」プラットフォームを採用した第4世代が登場している。
フォーカスはフォードにとっていわゆるグローバルカーで、ドイツや米国のほか、スペイン、ロシア、中国、タイなどでも生産・組み立てが行われた。モータースポーツでは世界ラリー選手権やツーリングカーレースでも活躍した。
今回の生産終了に際して、多くの欧州メディアが引用しているフォーカスの販売台数を調べてみると、それは2014年のデータだった。ともあれ、その時点までに世界で1200万台以上、欧州で約690万台が販売された。
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