富士の裾野に珍しいサソリが大集合! 「ABARTH DAYS 2019」の会場から
2019.11.14 画像・写真アバルトの公式祭典「ABARTH DAYS 2019」が、2019年11月9日に開催された。まさにイベントシーズン真っただ中のタイミングだが、同イベントがこの時期に行われるのは、創始者カルロ・アバルトの誕生月であるさそり座の季節に合わせたものだ。今年は、フィアットの120周年に加え、アバルトもブランド設立70周年の節目となるだけに、会場を従来の都内から国際サーキットである「富士スピードウェイ」に変更。まさにモータースポーツで活躍してきたアバルトブランドにふさわしい舞台となった。
当日は、全国各地から291台のアバルト車と531人のファンが集結。オープニングでは、多くのアバルト車がサーキットコースのメインストレートに整列して、記念イベントの開催を祝った。今回はサーキットでの開催ということもあり、サーキットコースでのパレードランをはじめ、富士スピードウェイ内の走行コースを使ったジムカーナやドライビングレッスンなど、走りのコンテンツが充実していた。
このほかにもメイン会場となるAパドックでは、ステージでのトークショーなどのさまざまなコンテンツを展開。その中でも特にファンの心を捉えたのが、「ABARTH MUSEUM」だ。30台以上がそろったヒストリック・アバルトたちは、どれも貴重なモデルばかり。しかも、その多くはナンバーが装着された現役車だ。このため、コンディションの良いものも多いようで、午後に行われたサーキットコースでのデモンストレーションランでは、多くの車両が参加し、集まったファンを歓喜させた。
最大のファンへのサプライズは、アバルト設立70周年を記念した限定車「アバルト695 70°Anniversario」の日本初披露。しかも、本国でお披露目されたものとは異なる、日本向けの右ハンドル車が展示された。イベント開始3日前に、空輸で届いたばかりだという。当初、限定100台が導入される予定であったが、問い合わせの多さから本社との交渉の結果、来年にもう100台が追加上陸されることも急きょ発表された。この限定車の販売方法として、11月15日の19時58分から、ウェブでの先着順で予約申し込みが実施されるのもユニークだ。
それでは、愛らしくそして刺激的なアバルトたちが富士スピードウェイを埋め尽くした一日の様子を写真とともに紹介しよう。
(文と写真=大音安弘)
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1/35富士スピードウェイで開催されたアバルトの祭典「ABARTH DAYS 2019」のオープニングは、サーキットコースのホームストレートにて行われた。そのコース上は、全国各地から集まったアバルト車によって埋め尽くされた。
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2/35開会式後のパレードラン参加のために、ホームストレートにずらりと並んだアバルト車。やはり「500」系のモデルが中心となるが、「プント」や「124スパイダー」の姿も確認できた。開会式スタートまで、オーナーたちは、記念写真を撮るなど特別な一日の始まりを楽しんだ。
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3/35オープニングで、集まったファンを情熱的なスピーチで歓迎するFCAジャパンのマーケティング本部長 ティツィアナ・アランプレセさん。この日は、会場のあちこちに顔を出し、ファンとの交流を楽しんでいた。
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4/35ホームストレート上のクルマは、すべてアバルトモデル。ベースとなる「フィアット500」同様にさまざまなボディーカラーをまとう姿に、オーナーのこだわりを感じさせる。実に鮮やかな光景であった。
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5/35開会式後に開催されたパレードラン。ゆるりとしたパレード走行というよりは、ややペースが速く、まるでレーシングコースの慣熟走行のようでもあった。これもサソリのキャラクターがなせる業か……。
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アバルト の中古車
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6/35アバルトの歴史に欠かせないのが、リンゴ!? 創業者であるカルト・アバルトは、不摂生による体重増加でレーシングカーに乗れない体形に……。そこでリンゴダイエットに挑戦し、見事30kgの減量を達成。レーシングフィールドに返り咲いたという逸話があるのだ。このリンゴは青森産のもので、来場者にプレゼントされた。
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7/35愛車でジムカーナにチャレンジできる「AUTO TEST CHALLENGE」。簡単なコース設定だったが、ジムカーナ初体験というオーナーも多く、少々戸惑いもあった様子。写真の「124スパイダー」の走行シーンは、全日本ジムカーナ選手権に参戦する松本 敏選手によるデモランの様子。
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8/35愛車であるアバルトの実力を引き出したいオーナーに好評のドライビングレッスン「ABARTH DRIVING ACADEMY」は、座学とパイロンコースの走行でドライビングの基礎を学ぶ「BASE」とサーキットを走る「TECNICO+」の2コースを設定。写真は、ジムカーナコースで行われた「BASE」コースの同乗走行の様子。
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9/35女性ドライバーを対象としたドライビングレッスンも開催。「SCORPIONNA DRIVE for woman」は、ドリフト競技に参戦する石川沙織選手が講師となり、低ミュー路でのドライビングなどのレクチャーを行った。
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10/35Aパドックに設置されたメインステージでは、アバルトにまつわるゲストを招いたトークショーを開催。イタフラ車大好きなモータージャーナリスト嶋田智之さんとチンクエチェント博物館の深津浩之館長によるディープなアバルトトークは、まさにアバルトファン必見の内容だった。
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11/35イベント当日に日本初披露されたアバルト70周年記念限定車「アバルト695 70°Anniversario」。グリーンのボディーカラーは、カルロ・アバルトが最初にチューニングしたマシンに由来するもの。世界限定台数1949台のうち、200台が日本導入の予定だ。
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12/35メイン会場となるAパドックに集結したアバルトモデル。その多くは「500」系だが、独自のカスタマイズが加えられているものも多く、一台一台を見比べて楽しむことができた。またオーナー同士の交流も図られていた。
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13/35日・伊合作である「124スパイダー」も、全国各地から集結。若いオーナーが多く見受けられたのが印象的だった。
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14/35アバルトモデルによるeスポーツコーナー「e-SCORPION」では、テレビゲームによるバーチャルなサーキット走行体験を提供。大型モニター、ステアリングコントローラーとペダル、レカロシートで構成。リアルな操作環境が用意されていた。
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15/35来場者を楽しませるコンテンツは、アバルトに限らない。さまざまなプロフェッショナルによるパフォーマンスが実施された。BMXによるパフォーマンスでは、なんと4人の上を飛び越えるという神業も披露。この障害物となっている人のひとりは、FCAジャパンのアランプレセさんだ!
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16/35ヒストリック・アバルトが展示される「ABARTH MUSEUM」には、1950年代から1980年代までのさまざまなアバルトモデルが30台以上も集結。これほどの貴重なモデルが一堂に会する機会は、本国イタリアでも難しいのではないだろうか……。
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17/35当日の人気コンテンツのひとつが、プロドライバーによるサーキットタクシー。レーシングコースを舞台としたことで、アバルト本来の性能をフルに体感することができた。
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18/35アバルトとレースゲーム「ザ・クルー2」のコラボレーションで実施されるeスポーツ「SCORPION CHALLENGE」のキャンペーンでプレゼントされた「アバルト595コンペティツィオーネ」の贈呈式を実施。当選した男性は、アドレナリングリーンをまとった同車を前に、最高の笑顔を見せてくれた。
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19/35貴重なヒストリック・アバルトによるデモンストレーションランを実施。ここからは、展示と走行を行った車両の一部を紹介していく。
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20/35ランチア・アバルト ラリー(1976年)
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21/35アバルトOT 1300シリーズ2ペリスコーピオ(1967年)
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22/35フィアット・アバルト750クーペ ザガート(1959年)
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23/35フィアット・アバルト124スパイダー ラリー(1974年)
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24/35フィアット・アバルト131ラリー(1976年)
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25/35フィアット・アバルト1000 TCラディアーレ ベルリーナコルサ(1969年)
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26/35フィアット・アバルト850 TCベルリーナ(1964年)
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27/35フィアット・アバルト1000 TCラディアーレ ベルリーナコルサ(1970年)
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28/35フィアット・アバルトOT 1600ベルリーナ(レプリカ・1962年)
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29/35フィアット・アバルト1000 TCラディアーレ ベルリーナコルサ(1967年)
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30/35フィアット・アバルト595 SSベルリーナ(1970年)
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31/35フィアット・アバルト850レコードモンツァ(1962年)
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32/35アウトビアンキA112アバルト(1985年)
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33/35フィアット・アバルト1000ビアルベーロGTロングノーズ(1963年)
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34/35フィアット・アバルト1000 SPバルケッタ チュボラーレ(1965年)
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35/35フィアット・アバルト1000ビアルベーロGT(1963年)