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2/172021年3月に発売されたばかりの「ムルティストラーダV4」。従来モデルのイメージを踏襲しつつ、エンジンの造形やサイドカウル下方に備わる空力パーツなどにより、ひと目で「新しいモデルだ」とわかる。
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3/17「ムルティストラーダ」シリーズは2003年に誕生。当初はオンロード主体のツーリングバイクだったが、2010年のモデルチェンジで、出力特性が異なるスポーツ、ツーリング、アーバン、エンデューロの4つ走行モードを採用した。
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4/17新型のV4エンジンは、従来モデルのL型2気筒エンジンと比べ、幅こそ20mm増えたものの、全長は85mm、全高は95mm小さく、重量も1.2kg軽くなっている。
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5/17「V4グランツーリスモ」はスーパースポーツなどに搭載される「デスモセディチストラダーレ」から派生したV4エンジンだが、搭載されるバイクの特性に合わせ、大幅に設計が変更されている。
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6/17走行特性を切り替える「ライディングモード」の操作画面。パワートレインの制御に加え、電子制御サスペンション「スカイフック」の設定も変化する。
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7/17最低地上高は「ムルティストラーダ1260」より46mm高い220mm。前:170mm、後ろ:180mmのサスペンションストロークや、ハイポジションマフラーの採用とも相まって、高い悪路走破性を実現している。
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8/17車体の骨格部は、剛体としてのエンジンにアルミ製のモノコックフレームとトレリスサブフレームの組み合わせ。オンロードにおける走行性能や使い勝手と、オフロード性能とのバランスを重視した設計となっている。
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9/17従来モデルより長さを増した、アルミニウム製の両持ちスイングアーム。走行安定性やコントロール性の向上に寄与している。
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10/17「V4グランツーリスモ」は、動弁機構にドゥカティ伝統のデスモドロミックではなく、スプリングによるリフト/クロージング機構を採用。
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11/17新しい動弁機構により、「ムルティストラーダV4」はバルブクリアランスの点検・調整が6万kmごと、オイル交換が1万5000kmごとと、二輪車としては驚異的なメンテナンスサイクルを実現した。
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12/17フロントホイールは、穏やかなハンドリング特性とオフロード性能の向上を目指し19インチにサイズを拡大。ホイールの大径化でジャイロ効果は増えたがエンジンの逆回転クランクがそれを相殺する。
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13/17快適性の向上も「ムルティストラーダV4」の大きなトピック。簡単に高さ調整が可能なウインドシールドや、ライダーの足元に風を送って快適性を高めるウイングなどが装備される。
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14/17ハンドルスイッチには、新たにジョイスティック式のコントローラーを追加。夜間の視認性を高めるバックライトも設けられ、操作性が大幅に向上した。
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15/17従来モデルから全面的な刷新を受けた「ムルティストラーダV4」。二輪車初となる先進運転支援システムの採用もあり、新しい時代へ向けたドゥカティの意気込みを感じさせるモデルに仕上がっていた。
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16/17ドゥカティ・ムルティストラーダV4 S
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河野 正士
フリーランスライター。二輪専門誌の編集部において編集スタッフとして従事した後、フリーランスに。ファッション誌や情報誌などで編集者およびライターとして記事製作を行いながら、さまざまな二輪専門誌にも記事製作および契約編集スタッフとして携わる。海外モーターサイクルショーやカスタムバイク取材にも出掛け、世界の二輪市場もウオッチしている。
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