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1/24「日産セドリック」(330)の基本モデルだった4ドアセダン。成功した先代(230)のキープコンセプトながら、コークボトルラインをより強調したスタイリングを持つ。
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2/24330型「セドリック」のなかで、オーナー向けでは一番人気だったBピラーレスの4ドアハードトップ。
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3/24先代(230)から「セドリック/グロリア」に加わった2ドアハードトップは、この330型が最後となった。
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4/24「セドリック バン」。セドリックには初代から4ナンバーの商用バンとボディーを共用する5ナンバーの乗用ワゴンが存在したが、この330型は商用バンのみとなった。なお、次世代の430型では乗用ワゴンが復活する。
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5/24「日産シルビア」(S10)。シャシーは3代目「サニー」(B210)がベースで、当初のエンジンは50年規制に適合したシングルキャブ仕様の1.8リッター直4 SOHCのみだった。
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6/24「マツダ・コスモAP」。変わったウィンドウグラフィックを持つボディーに、13B(654cc×2)あるいは12A(573cc×2)のロータリーエンジン、または1.8リッター直4 SOHCのレシプロエンジンを積む。
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7/24「マツダ・ロードペーサーAP」。当時のマツダの乗用車用エンジンで最強の13Bロータリーといえども、全長4855mm、全幅1885mmで車重1.6t弱のボディーは文字どおり荷が重かった。
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8/24「三菱ランサー セレステ」。エンジンは1.4/1.6リッターの直4 SOHCで、1.6リッターにはツインキャブ仕様も用意。デビューの約8カ月後に51年排出ガス規制適合となるが、ツインキャブ仕様も生き残った。
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9/24「フォルクスワーゲン・ポロ」。ボディーは全長3.5m少々の3ドアハッチバックのみ。2年後にトランクが独立したノッチバックの2ドアセダンである「ダービィ」が追加された。
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10/24「オペル・アスコナ」の2ドアセダン。当時の日本車でいえば「コロナ」や「ブルーバード」級のボディーに1.2リッターOHVまたは1.6/1.9リッターSOHCの直4エンジンを積む。
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11/24「BMW 318」。2リッター直4 SOHCエンジンを積む「320」はデュアルヘッドライトだが、1.6/1.8リッターの「316/318」は「02シリーズ」同様のシングルヘッドライトだった。
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12/24「フォード・エスコート」。当時の日本車でいえば「カローラ」や「サニー」のようなオーソドックスなFRセダンで、エンジンは1.1/1.3/1.6リッター直4 OHV。角型ヘッドライトは上級グレードの「GL」と「ギア」のみで、ほかは丸型2灯だった。
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13/24「ルノー20」。「30」からサイドモールを省き、ヘッドライトを丸型4灯から角型2灯にするなどして簡素化した全長4.5mちょっとのボディーに、下位の「16」用の1.6リッター直4 OHVエンジンを搭載。
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14/24「プジョー604」。1955年デビューの「403」以降の通例にしたがって、ピニンファリーナが手がけた全長4.7m超の上品でおとなしいデザインのボディーに2.7リッターV6 OHVエンジンを搭載。
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15/24「クライスラー・シムカ1307/1308/1309」。全長4.3m弱の5ドアハッチバックボディーに、シムカがフィアット傘下だった時代にダンテ・ジアコーザが設計した「シムカ1100」から受け継いだメカニズムを持つ。
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16/24「フェラーリ308GTB」。ピニンファリーナのレオナルド・フィオラヴァンティが手がけたボディーに3リッターV8 DOHCユニットをミドシップする。初期モデルは予定していたスチール製ボディーの製造が間に合わなかったためFRP製ボディーを持つ。
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17/24「プリンセス1800/2200」。全長4.5m弱のボディーは2ボックス風だが独立したトランクを持つ。2200は横置きした2.2リッター直6 SOHCエンジンで前輪を駆動するが、横置き直6のFF車はこれと後年の「ボルボS60/V60」の「T6」のみである。
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18/24「トライアンフTR7」。パワーユニットは2リッター直4 SOHCで、当初は北米輸出専用車だった。追って3.5リッターV8搭載の「TR8」やコンバーチブルなども加えられた。
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19/24「ジャガーXJ-S」。車名のとおり初代「XJサルーン」がベースで、「XJ12」と共通の5.3リッターV12 SOHCエンジンを搭載。改良や車種追加を経て最終的に1996年までつくられた長寿モデルとなった。
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20/24「ロールス・ロイス・カマルグ」。6.75リッターV8 OHVエンジンを積んだ「シルバーシャドウ」がベースで、注文生産のリムジンである同門の「ファントムIV」を除けば、当時世界で最も高価な市販乗用車だった。
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21/24「シボレー・モンザ」。サイドビューが「フェラーリ365GTC/4」を思わせるテールゲート付きのボディーは、日本の5ナンバー規格に収まるサイズ。GMのロータリー計画が実現していたら、同様の経緯でロータリー搭載を断念した「日産シルビア」と市場を争っていたことだろう。
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22/24「キャデラック・セビル」。ダウンサイズは市場を侵食しつつあった欧州製高級車への対抗策でもあり、ボディーサイズは当時の「メルセデス・ベンツSクラス」(W116)のLWB仕様に近かった。5.7リッターV8エンジンは、米車としては初めて電子制御インジェクションを備えていた。
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23/24「フォード・グラナダ」。本文では触れなかったが、これも石油危機後のダウンサイズの要望に応えた2/4ドアセダン。ホイールベース2790mmという従来のコンパクトとインターミディエートの中間サイズながら、上級クラスの質感を備えていた。
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24/24「AMCペーサー」。全長は日本車と変わらないサブコンパクト級の4360mmながら、全幅はフルサイズ並みの1955mmという極端に幅広いプロポーションと大きなグラスエリアから、日本でつけられたあだ名は「金魚鉢」だった。

沼田 亨
1958年、東京生まれ。大学卒業後勤め人になるも10年ほどで辞め、食いっぱぐれていたときに知人の紹介で自動車専門誌に寄稿するようになり、以後ライターを名乗って業界の片隅に寄生。ただし新車関係の仕事はほとんどなく、もっぱら旧車イベントのリポートなどを担当。
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