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1/17日産が一転攻勢の旗手として期待を寄せる新型「キックス」。量販が見込めるコンパクトSUVでもあり、あらゆる意味で失敗の許されない一台なのだ。
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2/17デザインの面で一番の特徴となっているフロントマスク。横いっぱいに広がったグリルとポジションランプが目を引く。
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3/17一方リアでは、テールランプとバンパー装飾が一体となった、口の字型の黒いグラフィックが特徴。バンパー下部の意匠は、海外で販売されるSUV「パスファインダー」などと共通性を持たせているという。
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4/17ボディーサイズは全長×全幅×全高=4365×1800×1615mmと、従来モデルよりそれぞれ75mm、40mm、10mmも拡大。スタイリングも刷新され、より水平基調のデザインとなった。
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5/17比較用に、2020年6月に日本に導入された先代「キックス」。ウエッジシェイプしたボディーの上に、コンパクトなキャビンを載せた基本デザインをしていた。(写真:荒川正幸)
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6/17前後のクオータービュー。抑揚のあるフェンダーまわりや緩やかな弧を描くルーフラインなどに対し、フロントマスクはやや角ばったモチーフとなっている。
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7/17清水「全体のデザインのなかで、このフロントマスクだけが浮いて見えるんだよなぁ」
ほった「清水さんは、BMWの“鼻でかキドニー”はOKなのに、これは気になるんですね(笑)」 -
8/17基本的に、自動車はややウエッジ(前傾)したスタイルでデザインされる。写真は「スズキ・クロスビー」。赤い線が地面と水平のラインで、青い線はクロスビーのショルダーラインとルーフラインだ。スクエアな車形のクルマなので、前傾した姿勢が非常に分かりやすい。
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9/17渕野「一応、新型『キックス』もややウエッジシェイプのデザインになっているのですが、前傾の度合いが小さいのと、フロントのボリュームが強いので、ちょっと後ろ下がりに見えてしまうんですよね」
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10/17ヘッドランプの縁から伸びるショルダーのキャラクターラインに注目。横から見るとまっすぐに見えるこの線だが、上から見ると、フェンダーの張り出しにそって大きくうねっている。写真は2024年9月の米国での発表会のもの。
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11/17フロントマスクの両縁に配された、3本のポジションランプ。横桟のフロントグリルと連続性を持たせたデザインとなっている。
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12/173本爪のポジションランプが特徴的な、プジョーの「208」(写真左)と「e-2008」(同右)。クセのある灯火類で個性を出していくのは、世界的なトレンドと言える。
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13/17ほった「清水さんのご要望にそって、グリルの上の黒いグラフィックをボディー色で塗りつぶしてみました」
清水「うーん。ボリューム感はだいぶ減るけど……」 -
14/17渕野「新型『キックス』のキモは、やっぱり“顔”ですね。デザイン面でお客さんに一番訴求している部分も、ここじゃないかな」
ほった「サイドビューとかはまだしも、こういう顔についてはほかで見たことがないですしね」 -
15/17清水氏の言う“80年代のダットラ”。上が720型(1979-1985年)、下がD21型(1985-1997年)の「日産・ダットサントラック」。
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16/17清水「そういえば、長いこと日産車の顔だった『Vモーショングリル』は、どこにいっちゃったんだろう?」
ほった「ちゃんとありますよ。グリルの模様が、逆台形になっているでしょう」
清水「ええ……」 -
17/17万人に好かれるようなデザインは、ターゲットがぼやけている証拠! 賛否両論あるということは、それだけ関心を持たれているということでもある。新型「キックス」の意匠には、あらためて日産のデザイン開発の地力を感じた。……少なくとも渕野氏とwebCGほったは。

渕野 健太郎
プロダクトデザイナー兼カーデザインジャーナリスト。福岡県出身。日本大学芸術学部卒業後、富士重工業株式会社(現、株式会社SUBARU)にカーデザイナーとして入社。約20年の間にさまざまなクルマをデザインするなかで、クルマと社会との関わりをより意識するようになる。主観的になりがちなカーデザインを分かりやすく解説、時には問題定義、さらにはデザイン提案まで行うマルチプレイヤーを目指している。

清水 草一
お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。
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