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第317回:マツダもダテにイケイケじゃないぜ!
「CX-7」ちょっとびっくりインプレッション

2007.04.13 小沢コージの勢いまかせ! 小沢 コージ
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第317回:マツダもダテにイケイケじゃないぜ!「CX-7」ちょっとびっくりインプレッション

全体的にフラット

いやはやちょっとばかり驚いてしまいました。2006年12月に出たばかりの「マツダCX-7」。たまたま忙しくて試乗会に行けなかったのと、アメリカ向けのサイズとネーミング、さらにSUV+スポーツカーって新コンセプトに今ひとつピンとこなくて放置してたんだけど、こないだ大宮までサッカーに行くときに乗ってビックリ! メチャクチャいいじゃないのさ、コレ。

まずは走り始めた瞬間、ウソみたいに軽い出足に驚く。アクセルペダルが軽く、スムーズで遊びがないのと、2000rpm以下から過給が効き始めるという、ジマンの直噴2.3リッター直4ターボのデキがいい。ペダルに足を乗せた瞬間から、ホントに思い通りに安定したトルクが出る。いわゆる3リッターV6エンジンのような滑らかさはないんだけど、妙なターボラグやトルク変動がなく、高精度な加速。ボディ車重は約1.7トンもあるんだけど、それを感じさせない。

乗り心地もいい。ボディが大きいこともあってか、全体的にフラットで滑るように進む。この手の大型SUVってのは、車高が高いせいかどうしても急激なアクセルの踏み込みやブレーキング時にノーズが上がったり下がったりするもんだけどそれがほとんど気にならない。

(私信)ほぼ毎週日曜日に大宮でサッカーやってます。対戦希望の方は小沢までメールを! 強すぎないかた希望。
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デザインは今ひとつだが……

あとはなんといってもハンドリングだよね。ステアリングの感触は非常にシャープで正確。この手のSUVにありがちな大味さがほとんどない。個人的にはポルシェやVWのSUVより好ましく、BMWのXシリーズに近いフィーリングだと思った。

聞けばいわゆるプラットフォームというか、マツダさんがいうところの“アーキテクチャー”は、「MPV」や「プレマシー」からのいいとこ取りらしいが、なぜこんなにいいのかは良くわからない。

一方、インテリアはまあまあ。必要以上にお金がかかってるふうではないし、他車と比べて特にウリになるほどとは思えなかった。でも個人的にピアノブラックのインパネは好き。それに前後シートはサイズが大柄なうえ、表面に張りがあって座り心地がいいと思った。ついでにリアシートの足元は広くて乗りやすく、トランクも広くて使いでがありそうだった。

で、こうなってくるとスタイリングも良く見えてくるから不思議なもの。極端なクサビ形フォルムはまさしくマツダRX-8の拡大版で、新しい“SUVスポーツ”のイメージだし、シャープなハンドリングを考えるとそれも納得。唯一、やや上から押しつぶしたようなフロント周りはやはり今ひとつだと思ったけど。

上からつぶしたようなフロントマスクがね、唯一ちょっと……。
上からつぶしたようなフロントマスクがね、唯一ちょっと……。 拡大

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アメリカ狙いなわけじゃない!

ってなわけで俺は誤解していたようですな。CX-7。最初はあれだけデカいボディでありながら3列シートではなく普通の2列シートで、さらに極端にスポーツカーライクなスタイルってことで一瞬興味を失ってた。要するにコイツは最初からアメリカ狙いで、日本なんてどうでもいいクルマだと思っていたのだ。

だが、乗ってみるとそんなことはない。充実の性能&スタイルで、お値段はなんと300万円から。十分、「日産ムラーノ」みたいに“スタイリッシュな上に、使いでのある大型ワゴン”として乗れるし、ことによったら上のクラスの「ポルシェ・カイエン」や「BMW X5」の対抗にもなりえる。もちろん、あれほどのブランド性や華はないけどね。

ただ先日も2010年には今の約1.2倍の世界販売160万台を突破すると宣言したマツダ。その自信はダテじゃないと思いました。今はどんな車種でもそれなりの“マツダクオリティ”で作りきる力があるし、戦略もあるのだと。こりゃあ侮れませんぜ、みなさん!

(文と写真=小沢コージ)

小沢 コージ

小沢 コージ

神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 YouTubeチャンネル『小沢コージのKozziTV』

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