三菱 i 【試乗記】
三菱 i 2007.04.02 試乗記 ……105万〜161万7000円いま注目の「軽自動車」を、小沢コージがまとめて取り上げる。それぞれのクルマの「○と×」は何なのか? 自動車専門誌『NAVI』の名物特集から、改めてご紹介!
いかがなものか
【復習:こんなクルマ】
リコール問題で喘いでいた三菱がイメージ一新も目論んで発表した画期的な実用ミドシップ軽自動車。狙いはみごとに当たって最初の2週間で受注1万台を突破するわ、2006年末には各種自動車賞を受賞するわと期待通り。
一部、三菱と別れる前にダイムラー・クライスラーがつくった“置き土産”という説が根強い。
【 i の○と×】
○:
軽自動車の可能性を見せつけてくれたこと。ハッキリ言って値段高めの高付加価値軽自動車は絶対に失敗すると思っていた私だが、みごとその思い込みを裏切ってくれた。最大の理由は、圧倒的に個性的で理想主義的なスタイリングとこれまた圧倒的に個性的でしっかりした走り味。
まさにハゲかかったオヤジの額のように、広いガラス面積を持つひと筆書きフォルムは他の軽とは一線を画しており、たしかにダイムラー・クライスラーの「スマート」ブランドとして売られてもおかしくない。
乗っても安っぽさを微塵も感じさせない剛性感といい、圧倒的にナチュラルなステアリングフィールといい、人によってはこれに200万円ぐらい払っても惜しくないだろう。
×:
三菱が本当に体質を改善したのかがよくわからないこと。ハッキリ言ってできはいい。三菱の技術力の高さもよくわかる。が、私に言わせれば本来リコール直後の三菱は、「eKワゴン」のようにベースは旧型のブラッシュアップで、デザインとアイデアにより手堅くヒットを飛ばし、資金を貯めてから i のようなクルマで勝負すべきだったと思う。
この時代、いつまでもエンジニアの理想主義をつらぬき、賭けのようなクルマ作りをするのはいかがなものか。
【コージから一言】
とはいえ今一番個人的に欲しい軽は i です。
(文=小沢コージ/『NAVI』2007年2号)

小沢 コージ
神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 YouTubeチャンネル『小沢コージのKozziTV』
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