第303回:カー用品は突然に……!? 突撃!カーメイト2007発表会
2007.02.07 小沢コージの勢いまかせ!第303回:カー用品は突然に……!?突撃!カーメイト2007発表会
「スキマ」を突き続けてる用品メーカー
えー、突然ですけど先日カー用品の2007年発表会に行ってまいりました。題してコージの“カー用品は突然に……” なーんて、実はとあるビルにクルマを返しに行ったら、たまたま隣でカーメイトさんが業者向けの新製品発表会をしてただけなんだけどね。結構面白かったんで、ちょいとご報告。
ちなみにカーメイトさんは60年代半ば、当時国産車に付いてなかったヘッドレストの開発&販売から始まってるメーカー。つまり40年以上の長きにわたり、自動車メーカーが思いつかなかった、でもユーザーが欲しがる「スキマ」を突き続けてる用品メーカーなのだ。まさにセンスが勝負のキラーパスメーカー!? 頭が下がりますよ。
盗難防止装置をチェーック!
まず面白かったのはなんといっても「盗難防止システム」。あのレクサスが新聞広告で「日本でも11分に1台のクルマが盗難にあう時代」って謳ってるくらいだもんね。自動車メーカーとしては、ユーザー心理的にそうそう大げさな盗難防止システムを付けづらい部分もあるんでしょうけど。
90年代半ばから売れてるっていう「バリケード」シリーズの最新作をチェーック!
キモは「アンサーバック機能」、つまりリモコンだ。駐車場においてあるクルマに誰かが触れたり、ドアが開けられたりすると手元のリモコンが振動や音で知らせてくれるってシステムで、今の盗難防止の主流。
まわりの環境にもよるが、最大クルマから3km程度離れても感知でき、さらに7日間ぐらいの連続使用に耐えられるという。
でもね。聞けば機能はもはや完成しつつあり、07年ニューモデルのポイントは「新保安基準適合品」であること。そう、昨年夏ごろに国土交通省関連のJAAMAという所が、盗難発生警報装置に関する法規を定めており、それを立派にパスしてるってことなのだ。もちろんこの基準、お役所の天下り機関&業務の増設って側面もあるんだろうけどさ。
つまり逆を言えば、最近いかにいい加減な盗難防止用品が出回ってるかってことであり、いろんな意味でクルマ盗難侮れどれじ! である。
ちなみのこのバリケードシリーズ、安いのなら2万円台からあるが、高いのになると7、8万円はする。盗まれることを考えると安いもんだが、つくづく、早く携帯電話と一体化しないかなぁと思いました。だって、リモコン持つの面倒だしさ。
チャイルドシートは“高級&高機能化”
それからもうひとつ面白かったのが、チャイルドシート! ま、子供いない人にはほぼ無関係なモノだけど、しっかり進化してんのよねぇ。今年のトレンドは“高級&高機能化”。ななんと赤ちゃんが360度クルっと回って乗り降り(載せ降ろし?)しやすくなっており、表皮も上質化してる。
それから「ママの手クッション」なる首回りの新クッションもあり、コイツが今までならグラグラしがちだった赤ちゃんの頭を支えてくれるとか。アイデアは尽きませんな!
それからさらにさらにナルホド……と思わされたのが灰皿。昨今どんどん小さくなり、虐げられている新車の灰皿だけど、いっぽうである一定量の愛煙家はまだいる。彼らのための後付け灰皿の需要は増しており、結構売れてるんだそうな。
特にカップホルダーにそのままハマる、筒型タイプが人気でこれまた「うーん」とうなずける商品。
いやはやどんな世界でも“スキマ”は尽きないもの。
俺も“クルマが売れない! つまらなくなった!”なーんて嘆くヒマがあったらもっとがんばって書けってことか!!
(文と写真=小沢コージ)

小沢 コージ
神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 YouTubeチャンネル『小沢コージのKozziTV』
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