ホンダ・ストリームiS(5AT)vs三菱ディオンVIE-X(4AT)/オペル・ザフィーラCDX(4AT)【ライバル車はコレ】
ホンダ・ストリームの「ライバル車はコレ」 2001.04.17 試乗記 豊富な内容を誇るwebCG新車データベースのなかの人気企画「ライバル車はコレ」。自動車ジャーナリスト、河村康彦が、ホンダ・ストリームのライバルをピックアップ。2リッター、1.7リッターモデルの好敵手とは?ホンダ・ストリーム(1.7/2リッター=158.8から199.8/189.8から227.8万円)
シビックの基本骨格をベースに生み出されたブランニューモデルが、ストリーム。とはいえ、シビックにまだ搭載されない新世代エンジン、2リッター「DOHC i-VTEC」を搭載したり、パワーステアリングも「フィーリングを重視して」シビックで用いた電気式ではなく油圧式を採用したりと、いわゆる“派生モデル”とは思えない、力(リキ)の入れられよう。
スリークな外観に似合わず、室内は3列シートのレイアウト。ところが、ホンダはストリームを「ミニバン」とは呼んでいない。それどころか、開発コンセプトは「3列シートを持った6シーターのクーペ(!)」だったという。
エンジンは、2リッターと1.7リッターSOHC VTECの2種類。前者のライバルには、三菱のミニバン、ディオンを。後者には、ヨーロッパからの参入者、オペル・ザフィーラを選んでみた。
【ライバル車 その1】三菱ディオン(159.8から232.8万円)
■ゲスト優先
3列目のシートがあくまでも“+2”的なストリームと比較すると、ディオンのサードシートはグンと本格的。ボディデザインも、ストリームと見比べるとずっとボクシーだ。“6シータークーペ”たるストリームより、遥かに本格的なミニバンなのである。
事実、室内スペースもずっと広く感じられる。特に「大人でも何とか長時間ドライブに耐えられる」サードシートの居住性は、ホンダのライバルを確実に上まわる。
一方、ストリームのルックスが、ひとり乗り、ふたり乗車でもサマになるのに対し、フロントシートにしか人の乗っていないディオンの絵は何とも締まらない。ドライバー重視のストリームとゲスト優先のディオン--両者のキャラクターはこのくらい違うのだ。
走りのテイストも大幅に異なる。右に左にとカーブが連続するワインディングロードを、水を得た魚のごとく走り抜けるストリームと、ファミリーカーというにふさわしい、ソフトな足まわりを持つディオン。
5ナンバーサイズ枠に収まる大きさながら、ディオンは身もココロも「ミニバン」そのもの。小さい子供がいるご家庭では、なかなか便利に働いてくれるだろう。
【ライバル車 その2】オペル・ザフィーラ(289.0万円)
■変化自在のシートシステム
コンパクトボディの3列シート車……となると、見逃すことのできないモデルが、オペル・ザフィーラ。全長は、ストリーム比で実に20cm以上のマイナス、でありながら、全幅は1.7mを超えるから、日本では「3ナンバー」登録となる。いかにも欧州車らしい(?)。
ヨーロッパでは、1999年の発売以来(プロトタイプのデビューは97年のフランクフルトショー)、堅調な売れ行きを示しているという。「セダンのハイトが高くなる」のは、日本だけのハナシではない。
そんなヨーロッパのヒット作も、ミニバン激戦地である日本に乗り込んでくると、いささか劣勢が否めない。何しろ、300万円近い価格である。これだけの金額を払うのなら、日本車ではストリームはおろか、兄貴分オデッセイの上級グレード、3リッターV6搭載モデルに手が届いてしまうのだ!!。
ザフィーラのウリは、いかにも合理精神の国ドイツの生まれらしい、考え抜かれたシートアレンジメントシステムだ。「フレックス7」と称されるそれは、変化自在に車内スペースを、乗員、荷物に振り分けることができる。サードシートを床下にフラットに収納してセカンドシートを前席直後に折り畳めば、ストリームが及びもつかない広いラゲッジスペースがつくりだされる。「一体何を積めばいいのか?」と呆れるばかり……。
良くも悪くもヨーロッパの香り濃厚。それがザフィーラの持ち味である。
(文=河村康彦/2001年4月)
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河村 康彦
フリーランサー。大学で機械工学を学び、自動車関連出版社に新卒で入社。老舗の自動車専門誌編集部に在籍するも約3年でフリーランスへと転身し、気がつけばそろそろ40年というキャリアを迎える。日々アップデートされる自動車技術に関して深い造詣と興味を持つ。現在の愛車は2013年式「ポルシェ・ケイマンS」と2008年式「スマート・フォーツー」。2001年から16年以上もの間、ドイツでフォルクスワーゲン・ルポGTIを所有し、欧州での取材の足として10万km以上のマイレージを刻んだ。
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