第242回:新型メルセデス・ベンツMクラス試乗!“ブランド品”っぽくてヨイです
2005.12.09 小沢コージの勢いまかせ!第242回:新型メルセデス・ベンツMクラス試乗!“ブランド品”っぽくてヨイです
■改革の最終モデル
おーい、ベンツ君、やればできるじゃないですか! なーんちゃって。
というのも今回、久々ベンツに乗って感心してしまったのだ。新型Mクラス。パッと見、「トヨタRAV4」のデカいにのみたいのにも見えるんだけど、近くで見ると妙にディテールがお金持ちっぽく、けっこうソソられるのよ。
きっと華やかに細かい穴が刻まれたフロントグリルや、メッキを上手に使ったインテリアが効いてるんでしょう。特別、いい素材を使ってる感じはしないけど、要所要所の作りが派手で凝ってる。
一言でいって“ブランド品”っぽい。昔のベンツは工芸品だったけど、今ではすっかりブランド品。なんつーか、いつの間にやらオシャレに生まれ変わったファッションブランドの「ヒューゴ・ボス」みたい。
新型はきっとお金持ちのクルマ好きの心を捉えることでしょう。そしてここ数年続いたベンツの改革路線もやっと一段落。もう、このほかに完成度の低い、中途半端なデキの新世代メルセデスってほぼ残ってないもんね。
■声を聞いて、すぐに反映
もちろん走りもいいのよ。前のMクラスはボディがラダーフレーム構造で、正直、乗り心地、ハンドリング共に「これでベンツ?」って感じの荒いところがあった。けど今回はしっとり静かで滑らかで、ゴツゴツしたところもなく良好。「これぞベンツ!」になりました。「やっとベンツ!」ともいえるけど。
特にステアリングフィールはこの手のSUVとしては絶品で、滑らかかつ路面の状況をよく伝えてくれる。エンジンもセダンからSLなどまで幅広く使われてる3.5リッターV6がメインだけど、ホントによくできてる。“世界一のV6”って言う人もいるほどで、回転のシャープさ、緻密さ、トルクの盛り上がりともに申し分ない。
フルタイム4WDシステムにしても、タイヤが空回りすると自動にデフロックする機構とか、ダウンヒルスピードレギュレーションとか付いてるし、結構本格的。マジメな話、金あったら「欲しい」とか思っちゃうんだろうなぁ、このクルマ。
つくづくね、メルセデス・ベンツというブランドはしっかりとお客の声を聞いてるなぁと思いました。一時期はMクラスにせよ、大丈夫かコレで? という品質だったけど、次にはしっかりマトモなものを作ってくる。Aクラスしかりね。新しいデザイン路線にせよ、ますますカッコよくサマになってきてるし、妙に目を惹かれるものがある。特にこのマスのデカいSUVには、こういうビジュアルがあってるんじゃないでしょうか。久々、ベンツの底力を感じちゃいましたね。
(文と写真=小沢コージ)

小沢 コージ
神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 YouTubeチャンネル『小沢コージのKozziTV』
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