赤レンガ倉庫をジャガーが占拠、「ジャガー・デイ2005」開催される
2005.11.15 自動車ニュース赤レンガ倉庫をジャガーが占拠、「ジャガー・デイ2005」開催される
2005年11月13日(日)、このところ積極的に自動車関連イベントが開かれている横浜赤レンガ倉庫において、「ジャガー・カー・クラブ・オブ・ジャパン」主催の「ジャガー・デイ2005」が開かれた。
■約100台のヒストリック・ジャガー
好天に恵まれたこともあって、家族連れやカップルでにぎわう休日の赤レンガ倉庫に集まったジャガーは約100台。
前身となる「SSカーズ・リミテッド」時代の初期の作品であるサルーン「SS1」や、ジャガーの名を世に広めたスタイリッシュなスポーツカー「SS100」といった1930年代のモデルから、戦後の48年デビューのXK120からEタイプへとつながるXKシリーズ、マーク2や420Gなど60年代のサルーン、68年登場のXJ6にはじまるXJシリーズ、さらにはルマンなどで活躍した50年代のレーシングカーであるDタイプや90年代初頭に限定生産されたスーパーカー、XJ220に至るまでが揃った会場は、さながらジャガーの歴史が俯瞰できる特設オープン・ミュージアムの様相を呈していた。
たとえばEタイプのような、たった1台だけ展示されていたとしても衆目を集めるであろうヒストリックカーがこれだけのボリュームで並んでいるのだから、人目を引かないわけはない。クルマに興味のある向きはもちろんのこと、赤レンガ倉庫に居合わせた人の多くが、老若男女を問わずクルマに見入り、またクルマのそばでポーズを取っては盛んに記念写真を撮っていた。
参加車両のなかには、普段からヒストリックカーを見慣れている我々のような自動車メディアに携わる人間にとっても、めったに拝む機会のない「品3」「足3」「横浜3」といった、新車当時から日本に生息しているであろうシングルナンバー付きのモデルも数台あり、なかなか見ごたえのあるラインナップだった。
また集まったオーナーのなかには、英国車好きとしても知られる「巨匠」こと徳大寺有恒氏の姿も。「webCGクルマ生活Q&A」でお馴染みの松本英雄氏と連れ立って、自身の1990年式ヴィカレッジ・マーク2 3.8(62年式ジャガー・マーク2のリビルドもの)を駆って参加した氏は、ひとりのクルマ好きとして参加車両を興味深げに見て回り、来訪者からのサインや記念撮影のリクエストに快く応じていた。
車両展示のほかにも、能楽囃子大倉流大鼓奏者・大倉正之助氏の和太鼓によるオープニングセレモニーをはじめ、バグパイプ演奏、ジャズコンボのライブ、そしてモータージャーナリーストのピーター・ライオン氏とミュージシャンの山田真矢氏(元LUNA SEA)によるトークショーなど、さまざまなプログラムが用意されていたが、オープンイベントゆえに、それらすべてが参加者のみならずその場に居合わせた全員が、無料で楽しむことができた。
主催者である「ジャガー・カー・クラブ・オブ・ジャパン」のホームページには、「英国の生んだ歴史的な名車ジャガーを愛し、その価値を世間に知らしめ、保存していくことを会員の義務として活動している」と記されているが、公共の場で開かれた「ジャガー・デイ2005」は、まさにその活動方針を実践したイベントだったといえよう。
(文と写真=田沼 哲)
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |