「足がバタバタするとは?」

2005.09.24 クルマ生活Q&A 松本 英雄 サスペンション

「足がバタバタするとは?」

『webCG』や自動車専門誌での試乗記を読んでいると、「足がバタバタする……」などと書かれていますが、これはどういうことなのでしょうか? どういう感覚が「バタバタ」なのでしょうか? また「バタバタする」要因はなんでしょうか? どこをどういじると改善されるか教えていただけますか。(MNさん)

お答えします。本来タイヤやダンパーは、路面からの凸凹を素早く吸収し、次の凸凹の入力に対応しなければなりません。これが上手に吸収できないと、バタバタと細かく弾むような感じになります。このようなときに「バタバタする」もしくは「バタつく」と表現することが多いです。

バタつきが生じる要素の一つはサスペンションの取り付け剛性です。剛性が低いと、サスペンション自体が大きく動くことになり、バタつくようなフィールが増すのです。ただしこの部位はクルマが元々持っている構造が影響するところですので、簡単には直せません。

あとの要素はタイヤとダンパーです。まずタイヤが路面からの入力をソフトに受け止め、その残りをダンパーに伝えます。このときにダンパーのストロークが小さいと、適切にダンピングできなくなり、バタつきます。

どちらも交換しやすいパーツですが、対策としてはまずタイヤを交換してみてはいかがでしょう。これによってタイヤに伝わる一次的な振動を解消できる可能性があります。高級車向けの乗り心地重視のタイヤがいいと思います。

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松本 英雄

松本 英雄

自動車テクノロジーライター。1992年~97年に当時のチームいすゞ(いすゞ自動車のワークスラリーチーム)テクニカル部門のアドバイザーとして、パリ・ダカール参加用車両の開発、製作にたずさわる。著書に『カー機能障害は治る』『通のツール箱』『クルマが長持ちする7つの習慣』(二玄社)がある。