第114回:モーターサイクルショー報告 ここにも“がんばってるアジア”が!

2004.04.08 小沢コージの勢いまかせ! 小沢 コージ
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第114回:モーターサイクルショー報告 ここにも“がんばってるアジア”が!

■かっこいい“台湾オリジナル”

2004年4月2日、お台場で開かれたモーターサイクルショーに行ってきました。文字通り「バイクの祭典」。一部、東京モーターショーでもやってるんだけどさ。やっぱバイク業界単独での催し物もやりたいらしい。

まず、驚いたのは台湾メーカーの台頭。数年前からSYM、キムコ、スクーター専門メーカーのPGOなど、あんまり聞いたことないメーカーが上陸してきてる。 SYM、キムコは元々ホンダとの合弁企業で、それが独立してるから、いまだ多少はホンダイズム、ホンダ流の開発手法が残ってるんだけどね。

PGOが出品したスクーター「Alloro 125」
PGOが出品したスクーター「Alloro 125」 拡大
「アーバン・ヨーロピアン・スタイル」を謳う、キムコのスクーター。
「アーバン・ヨーロピアン・スタイル」を謳う、キムコのスクーター。 拡大

ところがPGOは全然そんなことない。一時はイタリアのピアジオと業務提携してたとはいえ、「真の台湾オリジナル」を目指してるんだって。
実際、デザインは一味違ってて、ハッキリ言ってかっこいい。SYMもキムコも結構イタ車っぽくカッコよくなってるんだけど、ことオリジナリティはPGOに分がある気がする。なんせホイールはもちろん、エンジンブロック、ピストンまでPGO製なのよ。

輸入元の社長さんの話がまた面白かった。なんとPGO、日本へは、マーケティングのつもりでスクーターを輸入してるんだって。
本国の社長が面白い人で、世界有数のウーロン茶メーカーの経営者だそうな。そして「真の台湾オリジナルをつくるためには、日本の厳しい市場で受け入れられないと」と、儲け度外視で商品を出してるらしい。実際、意欲作も結構多い。単なる安かろう悪かろうじゃなくてね。
いやはや、こんなところでもアジアが台頭してきてるんだなぁと、つくづく思いました。

(文=小沢コージ/2004年4月)