第101回:軽を超えた“超合理的高速移動機関”!?「ヤマハ・グランドマジェスティ」に初試乗
2004.03.08 小沢コージの勢いまかせ!第101回:軽を超えた“超合理的高速移動機関”!?「ヤマハ・グランドマジェスティ」に初試乗
■バイク界の奇跡!
先日、ひょんなことから「ヤマハ・グランドマジェスティ」の試乗会に行ってまいりました。4輪車じゃありません。バイク、それも250cc未満の“軽自動2輪”ってヤツね(マジェスティとグランドマジェスティの排気量は249cc)。50cc以上だから2人乗りができて、400cc未満だから車検も受けずにすみ、高速道路にも乗れるっていう、もっとも合理的かつ“オイシイ”カテゴリー。
知ってる人も多いんだろうけど、今このカテゴリーは、1995年にデビュー、2000年にマイナーチェンジした、ヤマハのマジェスティってヤツがキングなわけよ。昨年1万7000台、おととし2万台も売れたそうで、どちらも販売2位の倍以上の実績(!)という、バイク界の奇跡のひとつ。
でね、そのよくできたバージョンっつうか“グレードアップ版”が、この春登場の「グランドマジェスティ」なワケ。いわば「クラウン・ロイヤル」に対する「クラウン・マジェスタ」っていうか、そういうポジショニング。
■乗った瞬間ピンとくる
グランドマジェスティのポイントは、ほとんどアウディ(!?)って感じの、美しいアルミダイキャストフレームとアルミエンジン。バイクでは珍しい、インジェクションによる燃料噴射なんだけど、論より証拠。乗ってみました。わかんないから、普通のマジェスティと乗り比べてみたのね。そしたらさあ、なんちゅーか、全然違うのよ。しっかり感が。
全域における加速力はもちろん、高速での直進安定性が全然違う。オオゲサにいうと、スカイラインがR31からR32になった時ぐらいの進化。それか、一時の国産車とドイツ車ぐらいの違いと言ったら、わかってもらえますでしょうか。
特にあのアルミフレーム、見た目だけでなくホントに効いてるんだろうなぁ。数値的にも、ネジリで86%、タテ方向で56%も剛性アップしたそうで、高速で横風受けた時や、デコボコ道を乗り越える感じが相当違う。しかもそれらが、ハンドルを握って座った瞬間から「ピンとくる」レベルなのよ。
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■先進かつ合理的
でさぁ。知らなかったんだけど、元々マジェスティって「通勤快速」ってコンセプトでつくられたんだってね。デザインに関してはBMW、それもバイクじゃなくってクルマのイメージ。
ようは「クルマの替わり」。気軽に2人乗りできるのはもちろん、クルマのように体を起こして座れ、ヘルメットも2個収納できるし、取りまわしも超カンタン。盗難防止もそれなりに配慮されてる。つまり渋滞とは無関係の“クルマ”なのだ。実際、当初は大都市近郊でばっかり売れてたそうな。最近は地方でも売れてるらしいけど。
だからこのグランドマジェスティ、ある意味ますます万能になった「日本ならではの超合理的高速移動機関」というわけ。いままでも、ビッグスクーターは「軽自動車のよきライバル」であったけど、それがさらにハイレベルな高速性を手に入れた。最近じゃ軽2輪にナビゲーションを付けたり、ラップトップパソコンを搭載する人もいて、「合理的高速移動装置」として、ますます見直されてきてるそうな。
ま、寒いのと怖いのがどうにもツライけど、「着るエアバッグ」とか「着る電気毛布」みたいのができたら、それも解決。超先進的かつ超チョー合理的な移動機関になると思うよ! な〜んて、ちょっとマンガっぽすぎるかね。ちなみに、車両本体価格は「マジェスティ」が55.9万円、「グランドマジェスティ」は58.9万円と、3.0 万円しか高くない。取りまわしのいいマジェスティは捨てがたいんだけど、中身を考えると“グランド”は、ハッキリ言って安い! 売れそうな気がします。
(文と写真=小沢コージ/2004年3月)

小沢 コージ
神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 YouTubeチャンネル『小沢コージのKozziTV』
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