「パナメーラ」のワゴンに話題集中【パリサロン2012】
2012.09.27 自動車ニュース「ポルシェ・パナメーラ」のワゴンに話題集中【パリサロン2012】
パリモーターショーの前夜、「フォルクスワーゲングループナイト」がパリ市内で開催され、同グループの出展車が報道関係者にひと足早くお披露目された。イベントの主役は新型「ゴルフ」だったが、プレスの目はポルシェが用意した「パナメーラ スポーツトゥーリズモ」にくぎ付けになっていた。
■パナメーラPHVがセダンボディーで2013年に登場
フォルクスワーゲングループナイトの主役は、配役的には新型「ゴルフ」だったかもしれない。しかし、会場のプレスの目をくぎ付けにした真のヒーローはポルシェのコンセプトカー「パナメーラ スポーツトゥーリズモ」だった。車名とその姿を見てお分かりのとおり、大型セダンの「パナメーラ」をワゴンに仕立てたコンセプトカーである。デビューすれば、今回のパリモーターショーで市販型が発表される予定の「メルセデス・ベンツCLSシューティングブレーク」の好敵手になるに違いない。
パナメーラ スポーツトゥーリズモにはワゴンボディーのほかにさらなるトピックがある。ひとつはプラグインハイブリッドシステムの採用。これにより、燃費性能は26.6km/リッター以上、二酸化炭素排出量は82g/kmという高性能モデルとは思えない環境性能を実現しているという。ちなみに、プラグインハイブリッドシステムは、まずはパナメーラのセダンボディーに搭載されて、2013年に発表されることがマルティン・ヴィンターコルンCEOの口から明らかになった。
このモデルに関するもうひとつのトピックは、おそらくは次期パナメーラのデザイン要素が盛り込まれていること。もしかすると次期パナメーラのデザインスタディーそのものなのかもしれない。もちろんヘッドライトをはじめ、ショーカー独特の装飾が施されている。しかし、ボンネットやフェンダーあたりの処理は現行のパナメーラとは異なっている。となると、ワゴンのバリエーションは現行型ではなく、2世代目で追加設定されるのかもしれない。
このほか、ランボルギーニはフェイスリフトした新型「ガヤルド」を、事前の予告なしにお披露目。アウディは5台のワールドプレミアの発表を予定しているが、ここでは見せたのは「A3スポーツバック」のみ。残りはショー会場でのお楽しみということになった。またセアトはゴルフの兄弟車であるCセグメントの「レオン」のニューモデルを、シュコダはBセグメントサイズのセダンボディーを持つブランニューモデル「ラピッド」を公開している。
2018年にグループ全体で1000万台販売を達成し、世界第1位になるという目標を掲げたフォルクスワーゲングループ。しかしこの9月に販売目標を30万台下方修正したため、計画に黄色信号が点灯か? などと囁(ささや)かれ始めている。確かに順風満帆というわけではなさそうだが、壇上に並べられたニューモデルを見る限り、ライバルを震撼(しんかん)させた壮大な野望はまだ息づいている。そのことだけは確実なようだ。
(文と写真=新井一樹)
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