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第158回:こんなところに新型「日産ノート」が!? カーシェアリング用「ノート」にちょい乗りの記

2012.09.25 エディターから一言 竹下 元太郎
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第158回:こんなところに新型「日産ノート」が!?カーシェアリング用「ノート」にちょい乗りの記

都内の、とあるコインパーキング。その一角には、カーシェアリング用のクルマが3台止まっている。「ヴィッツ」に「デミオ」に……あれっ? いつもと違う、見慣れないのが止まっているぞ。近づいてみると、出たばかりの新型「日産ノート」なのだった。

メディアは出遅れたか?

それにしても、お早い配車だ。新型「日産ノート」の発売は2012年9月3日。まだ、それほど町中で見ないクルマだというのに、もうカーシェアリング界へデビューである。プレス向けの試乗会も開かれていない(はずだ)から、ほとんどのメディアが試乗記を掲載していない。

もっとも、試乗記が皆無なわけではない。実際、サーチエンジンで検索すると、ちょこちょことヒットするはずである。ディーラーなどでいち早く試乗した有志が、ブログなどに試乗リポートをアップしているのである。

ひと昔前まで、まずはプレスが一番乗りで試乗したものなのに……。乗らぬはメディアばかりなり。時代は変わりつつあるようだ。

というわけで、筆者も負けてはいられない。今回は、いち有志として新型ノートに“早乗り”しちゃいます。

まず取り出したるはスマホ。筆者はこのカーシェアリングの会員なので、専用サイトにログインして、このノートの予約状況を調べる。ラッキーなことに午後はずっと空車になっている。そこですかさず予約。すると間髪を入れずに、筆者のスマホが「チャララン」と歌う。事務局から予約完了のメールが着信したのだ。

これですべて完了。新型ノートのカーシェアを発見してから、実際に乗るまでわずか15分。ドアを開け、シートに着いたら、いざ横浜。特に意味はないが、ちょうどいい距離なので日産のグローバル本社を目指した。

 
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インパネは、デザイン性と実用性の微妙なバランスが探られている。グローバルで年間販売35万台を目指す世界戦略車だけに、やりすぎは禁物?
インパネは、デザイン性と実用性の微妙なバランスが探られている。グローバルで年間販売35万台を目指す世界戦略車だけに、やりすぎは禁物? 拡大
1.2リッター直3自然吸気エンジンは、「マーチ」と同じ79ps/6000rpmと10.8kgm/4400rpmを発生。CVTの変速比もファイナルを含めてマーチと同じ。
1.2リッター直3自然吸気エンジンは、「マーチ」と同じ79ps/6000rpmと10.8kgm/4400rpmを発生。CVTの変速比もファイナルを含めてマーチと同じ。 拡大
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ボディーカラーは全7色用意される(そのほかに「メダリスト」グレード専用色が1色ある)。試乗車はブリリアントシルバー。
ボディーカラーは全7色用意される(そのほかに「メダリスト」グレード専用色が1色ある)。試乗車はブリリアントシルバー。 拡大
後席使用時のラゲッジルームはこんな感じ。フロア寸法は長さ68×幅95cm(実測値)。後席のシートベルトは3人分とも3点式。ただしヘッドレストはすべてのグレードにおいて2人分しか備わらない。
後席使用時のラゲッジルームはこんな感じ。フロア寸法は長さ68×幅95cm(実測値)。後席のシートベルトは3人分とも3点式。ただしヘッドレストはすべてのグレードにおいて2人分しか備わらない。 拡大

力作である

カーシェアリングのクルマゆえ、このノートのグレードがなんなのか、わからぬままにスタートしてしまった。

ひとつひとつ“パズル”を解いていくことにしよう。このトルク感から察して、エンジンには明らかにスーパーチャージャーは付いていない。そして、エンジン始動はボタンで行い、運転席には座面の高さ調整が備わっている。ついでに、室内のドアノブにメッキが施されている。

……ということは、1.2リッター直3自然吸気エンジン(79psおよび10.8kgm)搭載の「X」グレードにちがいない。車両価格は129万8850円。日産によれば、ラインナップ中、2番目に人気のグレードとのこと。

ちなみに、1番人気はスーパーチャージャー付きの「X DIG-S」グレード(149万9400円)。24.0km/リッターの燃費を誇る、新型ノートの看板グレードである。

さて、町中における新型ノートのあんばいだが、軽快感が心地よかった「マーチ」と比べると、これがなかなかに“太い”。低速トルクがあり、スロットル操作に対するピックアップも良く、1.2リッターらしからぬ骨のある走りを見せるのである。しかも、遮音がよく効いていて、3気筒エンジンのノイズはかなり念入りに抑えこまれている感じだ。3気筒特有の、あの「フアーン」という雄たけびは、4000rpmを超えるあたりから、うっすらとお出ましになる。

後席を畳んだところ。フロアはフルフラットにはならない。フロア長は120cm以上。さらに前席の裏面まで30cm以上とれる。
後席を畳んだところ。フロアはフルフラットにはならない。フロア長は120cm以上。さらに前席の裏面まで30cm以上とれる。 拡大
さて、2013年発表予定の新型「ホンダ・フィット」がどう出てくるか?
さて、2013年発表予定の新型「ホンダ・フィット」がどう出てくるか? 拡大

CVTはマーチなどと同じ、ジヤトコ製の副変速機付きだ。7.3という変速比幅を生かして、巡航時にはかなり高いギア比に移行する。せいぜい50km/h程度しか出さない街中では、気がつけばタコメーターは1500rpmを切って、1000rpmのちょっと上という状況。ちなみに、高速道路では80km/hで1400rpm、100km/hで1750rpmという高さだった(ノーマルモード時)。かなり良い実用燃費が期待できそうだ。

乗り心地もノートらしかった。速度が低いと低転がり抵抗タイヤ特有の踏面(とうめん)の硬さが感じられたが、総論としては、足まわりは自然にストロークさせて、それでいて高速巡航では姿勢をフラットに保つ、素性の良さが感じられる乗り味だ。ノートは先代でも「リップルコントロールダンパー」を使うなど、質感の高い乗り心地を志向していた。その伝統は途切れておらず、しっかり受け継がれているという印象を得た次第である。

さてさて、ノートがこう出てくると、「ホンダ・フィット」もうかうかしてはいられないのでは?

(文と写真=webCG 竹下)

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