「車の買い換え時期は?」
2001.06.10 クルマ生活Q&A その他「車の買い換え時期は?」
H2年式・走行距離13万キロの国産乗用車に乗っています。特に故障もなく、燃費の低下等もないので、もうしばらく乗ろうと思っています。まだ使える車を買い換えるのは資源の無駄使いだし、最近問題になっているシュレッダーダストの増加にもなり、環境によくないと思うからです。しかし友人は、そんな古い車は最新の車に比べて燃費は悪いし排ガスも汚い。環境のためなら最新の低燃費・低公害車に早急に買い換えるべきだ、と主張します。友人の言うように、新車に買い換えた方がよいでしょうか。(お名前がありません)
お答えします。結論だけ先に言いますと、まだ買い替える必要はないのではないでしょうか。13万キロ乗っているにもかかわらず、燃費の低下等の問題もないということなので、オイルの減りもそれほどないように思われます。ということはエンジンの摩耗も少ないでしょう。
買い替えは大きなトラブルが出た時点で考えれば十分ではないでしょうか。大きなトラブルとは、たとえばエンジンや駆動系の修理費がかさむ時ではないでしょうか。たとえばエンジンのヘッドガスケットが抜けてしまったりベアリングが摩耗して「コンコン」と打音が出てきたり、ディファレンシャルから異音が出たりしたときです。
クルマを買い替えるということは、現状では少なからずゴミを出すということになってしまいます。自動車メーカーは「90パーセント以上リサイクル可能です」と謳っているのにリサイクル材料で作っていないのが実状のようです。
排ガスが気になるなら、12カ月点検時にサービス工場でテスターをかけて、COとHCのチェックをしてください。それで数値が規定値より高いようだったら触媒l交換をお勧めします。クルマを買い替えるよりは安くあがるはずです。

松本 英雄
自動車テクノロジーライター。1992年~97年に当時のチームいすゞ(いすゞ自動車のワークスラリーチーム)テクニカル部門のアドバイザーとして、パリ・ダカール参加用車両の開発、製作にたずさわる。著書に『カー機能障害は治る』『通のツール箱』『クルマが長持ちする7つの習慣』(二玄社)がある。