「アイドリング時のカラカラ音」
2002.06.29 クルマ生活Q&A エンジン「アイドリング時のカラカラ音」
初めてメール致します。私は先日、アウディA4 1.8Tクワトロを購入しました。新車なので、「ならし運転を」と思い、エンジン回転数が3000rpmを超えないよう気をつけていたのですが、納車後400から500kmほど走行したころ、シフトダウンの際にうっかり3500rpmまで回してしまいました。その数時間後には、知り合いが(再び)うっかり4000rpm近くまで回してしまいました。
それ以来、エンジンルームから(若干ですが)「カラカラ」という音が聞こえるようになりました。たしか、以前乗っていたクルマ(1997年型シビック)も、うっかり高回転まで回してしまった後から「カラカラ」と音が鳴り出したように思います。(こちらはかなり音が大きかったです)。これはやはり、ならし運転中にエンジンを高回転まで回してしまったことによるものなのでしょうか。それともエンジンの形式(どちらも直列4気筒)によるものなのでしょうか? はたまた、ただ単にファンベルトやラジエーターファン等の共鳴音に過ぎないのでしょうか? (神奈川県・YHさん)
お答えします。新車にもかかわらず、その程度の負荷をかけたためにエンジンから異音が出るようであれば、そのクルマは不良品です。
ただ、異音の種類、レベルにもよります。エンジンは音が出て当たり前の機械です。多少のノイズは発生して当然なのです。
異音が、エンジンの異常を意味するのか否か、そのあたりはメカニックに頼るしかありません。
あまり神経質になると、本来は当たり前の音であっても、“異音”と感じたりします。購入したディーラーのメカニックに音を聞いてもらい、どの部分から発生している音なのか教えてもらうとよいでしょう。大切な新車ですから、エンジンから出る音が気になるのはよくわかります。
たとえば、異音がファンベルトに起因するものかどうか、それは簡単にわかります。エンジンフードを開け、アイドリング中のエンジンを見ます。そして、目視できるベルトにすこし水をたらします。これで音が消えるようであれば、ベルトから発生する音です。しかし、もちろん「カラカラ」という音はベルトの音ではないでしょうね。

松本 英雄
自動車テクノロジーライター。1992年~97年に当時のチームいすゞ(いすゞ自動車のワークスラリーチーム)テクニカル部門のアドバイザーとして、パリ・ダカール参加用車両の開発、製作にたずさわる。著書に『カー機能障害は治る』『通のツール箱』『クルマが長持ちする7つの習慣』(二玄社)がある。