マツダ・トリビュートGL-X(4AT)【ブリーフテスト】
マツダ・トリビュートGL-X(4AT) 2000.11.22 試乗記 ……276.5万円 総合評価……★★★エスケープのスポーティ版
フォード製3リッターV6エンジンを積むトリビュート。フォード・エスケープとは兄弟車で、右ハンドルのトリビュートとエスケープは山口県は防府工場、左ハンドルはどちらもカンザスシティ工場で造られる。しかし、ボディパネルで共有しているのはルーフのみ。
走らせると、「オンロードでもドライビングが楽しめるSUV」というコンセプト通り、足まわりは引き締まり、ハンドリングはなかなかシャープ。そのぶん、未舗装路での乗り心地は犠牲にされる。フォードに感謝!(Tribute)するトリビュート。「マツダを代表するライトクロカン」というよりは、「エスケープのスポーティ版」と考えるとシックリくる。残念なことだが。
【概要】 どんなクルマ?
(シリーズ概要)
2000年10月30日に国内で発表されたマツダのライトクロカン。販売は同年11月30日から。フォードと共同開発したシャシーを使用。前マクファーソンストラット、後マルチリンク式の4輪独立懸架をもつ。3リッターV6もしくは2リッター直4を横置きし、多板クラッチを用いた「ロータリーブレードカプリング」を介して4輪を駆動する。2リッターモデルには、FF車の設定あり。マツダ名トリビュート、フォード名エスケープ。
(グレード概要)
GL-Xは、3リッターV6を搭載した最上級モデル。2リッターモデルと比較して、フロントフォグランプを標準で備えるほか、タイヤサイズがひとまわり太くなる(215から235)。内装ではステアリングホイールが革巻きとなり、オーディオが7スピーカーとなる。
【車内&荷室空間】 乗ってみると?
(インパネ+装備)……★★★
「乗用車ライクなインテリア」をテーマにデザインされた室内。オーディオ、エアコン類のスイッチが大きく、高い位置に配置されているので、迷わずに操作できる。しかし、デザイン、操作感覚に洗練が足りないのが玉に瑕。大ざっぱでアメリカ車然としているのだ。アメリカ車が欲しければ本家フォードのエスケープを買うだろうから、積極的にトリビュートを選ぶ理由が見つからない。もっとも右ハンドルのエスケープは防府工場製だから、どちらもアメリカンテイストたっぷりのマツダ車と考えればいいのだろう。
(前席)……★★★
4段ATはコラムシフトなので、足元が広い。前席左右間の移動が楽だ。また、後席へのウォークスルーも可能。ヘッドレストを抜いて、背もたれを目一杯倒せば、リアシートの座面とつながるほぼフラットなシート面ができて、これは便利。ちなみに、同時期にリリースされた日産エクストレイルは、背もたれが後席の座面と重なって、フルフラットにはできなかった。
(後席)……★★★
リアシートは6:4の分割可倒式。座面を起こしてバックレストを倒せば、ほぼフラットな荷室をつくれる。また、座面を取りはずせば奥行きがさらに増して、自転車などを楽に搭載することが可能だ。
(荷室)……★★★★
車体後部を横切るクロスメンバー(構造材)を、燃料タンクとスペアタイヤ収納部の間に通すなど、容量確保に工夫を凝らしたラゲッジルーム。リアサスペンションはマルチリンクながら、ダンパーを左右ギリギリに配し、サスペンションユニットの荷室への張り出しを減らした。通常で940リッター(SAE-V7)、ダブルフォールディングかつ座面を取り外すと、1820リッターものラゲッジスペースが出現する。
【ドライブフィール】 運転すると?
(エンジン+トランスミッション)……★★★
2リッター直4モデルと比較すると、テスト車の3リッターV6の方が、SUV調ボディに合っている。もっとも、クリーブランド工場製のV6は、多気筒ユニットらしいスムーズな吹き上がりを示さず、すこしザラ付いたフィールを伴う。これまたGM製の4段オートマチックトランスミッションは、特別な印象を残さない。
(乗り心地+ハンドリング)……★★★
2リッターモデルと比べて、エンジン重量が増えたためだろう、ハンドルはどっしりと重く感じる。一方、アライメントの関係か、キャスターアクションが強く、直進から転舵する時に不自然なくらい抵抗を感じる。戻りも急だ。同じライトクロカンでも、たとえばホンダCR-Vの滑らかさとは対照的。要改善。
(写真:メイン=高橋信宏/それ以外=清水健太)
【テストデータ】
報告者:金子浩久
テスト日:2000年11月10日
テスト車の形態:広報車
テスト車の年式:2000年型
テスト車の走行距離:2467km
タイヤ:(前)235/70R16 105S/(後)同じ(いずれもブリヂストン Dueler H/T 687)
オプション装備:スタイリッシュエアロパッケージ=ホワイトサイドマーカー(0.75万円)+スカッフプレート(2.55万円)+フロントエアダム(4.5万円)+サイドエアダム(6.5万円)+リアアンダースカート(4.1万円)+リアルーフスポイラー(3.3万円)
テスト形態:ロードインプレッション
走行状態:市街地(2):山岳路(8)
テスト距離:--
使用燃料:--
参考燃費:--

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