ホンダ・アコード ユーロR(5MT)【ブリーフテスト】
ホンダ・アコード ユーロR(5MT) 2001.01.11 試乗記 ……282.6万円 総合評価……★★★★ホンダミュージック鳴りやまず
ユーロ「R」は大人の「R」。ノーマル・アコードより200ccの余裕。Recaroシートが、やんわりとドライバーの肩を抱く。
SiRの2リッターユニットより40psアップの220psVTECは、しかし、オートマ免許を受け付けない。ユーロRは、5MTモデルのみ。リッター100psの心臓は、マニュアルシフトでダイレクトに味わってほしいということか。
強化されたクラッチと低められたギアをもつユーロRは、ズボラな操作には、ギグシャクして抗議する。丁寧に運転しよう。
1速で60km/h、2速で100km/h、3速で140km/hまで、あっけなく加速。硬いが、ハーシュを抑えた高速巡航は「見事!」の一言。
峠に至れば、クロースレシオの本領発揮。ハイカムサイドを維持して走れば、常に鳥肌の立つエンジンサウンド。ホンダミュージック鳴りやまず。
【概要】 どんなクルマ?
(シリーズ概要)
1997年9月にフルモデルチェンジを受けたアコードは、「北米」「欧州」「日本」と、スタイリングを分けたホンダの戦略モデル。国内では、姉妹車「トルネオ」と、「アコードワゴン」が同時に発売された。4ドアセダンのパワーソースは、1.8リッター(140ps)、2リッター(150psと148ps)のシングルカムユニットと、2リッターツインカム(180ps)、そしてユーロRの2.2リッターDOHCがラインナップされる。FFのほか、四駆モデル有り。
(グレード概要)
ユーロRは、2000年6月にマイナーチェンジにともなって追加された、アコードのホッテストバージョン。2リッターツインカムの「SiR」は4ATだけだが、ユーロRは5MTのみ。専用空力パーツ、MOMO社製ステアリングホイール、ホワイトメーター、Recaroシート、専用アルミホイールなど、スペシャルパーツ盛り沢山。
【車内&荷室空間】 乗ってみると?
(インパネ+装備)……★★★
大きく見やすい速度計をドライバー正面に、ナビゲーションシステムのディスプレイをセンターコンソール上部に配した機能的なインパネまわり。アルミ製シフトノブとカーボン調コンソールパネルが気分を盛り上げる。
(前席)……★★★
レカロ社製バケットシートを標準で備える。ホールド性は文句なしだが、着座位置がすこし高くなるので、膝下が短いドライバーには不満が残ろう。内装全体が「ブラックメタリック」で統一されるため、カーボン調パネルに「とってつけた感」がなくなった。
(後席)……★★★
座面をやや短く、背もたれを寝かし気味にして空間を稼ぐ後席。とはいえ、じゅうぶん実用的だ。気になるのはバックレスト一体型のヘッドレストで、高さがたりず、これではいざという時、頭部を支えてくれまい。
(荷室)……★★★★
左右からの出っ張りが少なく、床面も平坦で使いやすそうなトランクルーム。奥行き150cm、最大幅138cm、高さ52cmの数値以上に広く感じる。トランクスルー機構あり。
【ドライブフィール】 運転すると?
(エンジン+トランスミッション)……★★★★★
11:1の高圧縮比、ヘッドポート研磨、さらに吸排気系にリファインを受けた、いわば量産「メカチューン」ユニット。欧州アコード・タイプR+7psの220psを発生、リッター100psを達成した。低排圧キャタライザー、ツインサイレンサーの採用で「抜け」をよくしていることも見逃せない。出力増大に合わせて強化されたクラッチ、クロースレシオ化された5段ギアボックスをもつ。
(乗り心地+ハンドリング)……★★★★
ダンピングの効いた、しかし直接的な突き上げを許さない優れた乗り心地。高速道路での路面のうねりにもみごとに追従。「曲がり」では、タイヤのグリップだけに頼らず、サスペンション全体で路面を掴んで離さない。フロントLSDも有効だ。惜しむらくはEPSと呼ばれる電動パワーステアリングで、3段階にアシスト量を調整できるが、いずれもグニョとした不思議なフィール。さらなるシステムの熟成と、ドライバーの慣れが求められる。
【テストデータ】
報告者: web CG 青木禎之
テスト日: 2000年10月16日
テスト車の形態: 広報車
テスト車の年式: 2000年型
テスト車の走行距離: 7059km
タイヤ: (前)205/50R16 87V/(後)同じ(いずれもブリヂストン Potenza RE010)
オプション装備: BOSEサウンドシステム+トランクスポイラー/ナビゲーションシステム(計29.3万円)
テスト形態: ロードインプレッション
走行状態:市街地(2):高速道路(6):山岳路(2)
テスト距離: 287.2km
使用燃料: 36.8リッター
参考燃費: 7.8km/リッター

青木 禎之
15年ほど勤めた出版社でリストラに遭い、2010年から強制的にフリーランスに。自ら企画し編集もこなすフォトグラファーとして、女性誌『GOLD』、モノ雑誌『Best Gear』、カメラ誌『デジキャパ!』などに寄稿していましたが、いずれも休刊。諸行無常の響きあり。主に「女性とクルマ」をテーマにした写真を手がけています。『webCG』ではライターとして、山野哲也さんの記事の取りまとめをさせていただいております。感謝。
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