トヨタ・ハリアーGパッケージ(4AT)【ブリーフテスト】
トヨタ・ハリアー Gパッケージ(4AT) 2001.01.30 試乗記 ……355.6万円 総合評価……★★★わかりやすいライオン
デビュー時の「スポーツユーティリティサルーン」という無理な造語はアッサリ忘れられたが、「ワイルド・バット・フォーマル」という名コピーは、いまだ健在。2000年11月にマイチェンを受けて、ライオンは人間に進化し、2.2リッター直4が2.4リッターに拡大された。ただし今回の試乗車は北米に出される3リッターV6。まずは、基本を押さえよ、ってか。
マイチェンでもほとんど変わらぬ外観は、人気車の証。ギラギラする大型ヘッドランプとでっかいグリルで、豪華さ2割増し。ホントのサイズ以上に大きく見える。
広い室内。Gパッケージオップションの革とウッドの内装。高い視点と前席の肘掛けが優越感を誘う。「エッ!? これで287.5万円?」 ただし、ベース価格。
走り出すと、意外にラフなV6。思ったほどフォーマルでない乗り心地。しかし、そこはトヨタ車、すぐに体が馴染んで、乗っているクルマのことなど忘れてしまう。
教訓。わかりやすさが大事なのは、広告コピーだけではない。「つかみ」が肝心。
【概要】 どんなクルマ?
(シリーズ概要)
1998年に登場した乗用車ベースのSUV。北米ではレクサスRX300として販売され、大ヒットとなった。国内のデビュー当初は、2.2リッター直4と3リッターV6の2本立て。2000年11月13日にマイナーチェンジを受け、2.2リッターは、2.4リッターに拡大された。いずれも4段ATと組み合わされ、4輪駆動、前輪駆動が用意される。
(グレード概要)
ハリアー全グレードを通して、標準仕様のほか、スポーティな「iRバージョン」、ラグジュアリーな「Gパッケージ」がラインナップされる。Gパッケージは、ノーマルと比較して、アルミホイール、ディスチャージヘッドランプ、フォグランプ、6スピーカーのオーディオなどが装備されるほか、オプションで革内装を選ぶことができる。
【車内&荷室空間】 乗ってみると?
(インパネ+装備)……★★★★
ナビゲーションシステム(オプション)のディスプレイを、センターコンソール上部に置いた、機能的なインパネまわり。革とウッドのコンビネーションになったステアリングホイールとATシフターとの距離が近いのもいい。木目調パネル、樹脂類の質感はいまひとつ。
(前席)……★★★
「革」を強調するかのように、座面、背面に、あえて皺が出るように縫製したシート。しかし、あまりにキレイに整列したドアトリムの縦皺はいかがなものか。シートの革は固めで、耐久性は高そうだ。アメリカ産SUVと異なり、サイズは標準的。運転、助手席ともに肘掛けがつくが、特にラグジュアリーな座り心地、というわけではない。
(後席)……★★★★
フロアコンソールを前席後端で終えて、応接間のように広い足もとを演出する。頭上空間も文句ない。前席同様、高い視点がウレシイ。タクシーに使ってもよい。
(荷室)……★★★
床面最大幅140cm、奥行き100cm、パーセルシェルフまでの高さ45cmと、標準的なラゲッジルーム。荷室側面が複雑に出っ張っていないので、使いやすそう。床下に、収納トレイあり。
【ドライブフィール】 運転すると?
(エンジン+トランスミッション)……★★★
意外にラフなV6。3リッターで31.0kgmの最大トルクは立派だが、発生回転数が4400rpmとやや高め。回すと、多気筒ユニットらしからぬ振動を発生。「液体封入式エンジンマウント」「井型防振サブフレーム」採用が謳われるが……。4ATとのマッチングは手慣れたもの。タキシードというよりは、「ネクタイ着用でOK!」の、学生ノリなフォーマル感。
(乗り心地+ハンドリング)……★★★
トヨタ車らしからず、大径タイヤをもてあますかのように、バネ下がバタつく。路面状態によっては、コツコツとした突き上げあり。「上級サルーンの乗り心地」を期待すると、及ばないところがあるが、しかし、さすがは4輪独立懸架。「並みの」サルーンに匹敵するフラットライドとハンドリングは確保される。視点の高さで、むしろプラスか。
(写真=河野敦樹)
【テストデータ】
報告者:web CG 青木禎之
テスト日:2000年12月18日
テスト車の形態:広報車
テスト車の年式:2000年型
テスト車の走行距離:-
タイヤ:(前)215/70R16 99S M+S/(後)同じ(いずれもトーヨーTranpath A11)
オプション装備:クルーズコントロール(2.6万円)/VSC&TRC(8.0万円)/前席サイドエアバッグ(3.5万円)/本革シート(15.0万円)/電動スライドルーフ(9.0万円)/ナビゲーションシステム(27.0万円)/スパークリングゴールドメタリック(3.0万円)
テスト形態:ロードインプレッション
走行状態:市街地(8):高速道路(2)
テスト距離:-
使用燃料:-
参考燃費:-

青木 禎之
15年ほど勤めた出版社でリストラに遭い、2010年から強制的にフリーランスに。自ら企画し編集もこなすフォトグラファーとして、女性誌『GOLD』、モノ雑誌『Best Gear』、カメラ誌『デジキャパ!』などに寄稿していましたが、いずれも休刊。諸行無常の響きあり。主に「女性とクルマ」をテーマにした写真を手がけています。『webCG』ではライターとして、山野哲也さんの記事の取りまとめをさせていただいております。感謝。
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