BMW 335iグランツーリスモ(FR/8AT)/320dグランツーリスモ(FR/8AT)【海外試乗記】
「3シリーズ」の拡大解釈 2013.04.14 試乗記 BMW 335iグランツーリスモ(FR/8AT)/320dグランツーリスモ(FR/8AT)大きなボディーとハッチゲートを持つクロスオーバーモデル「グランツーリスモ」が「3シリーズ」にも加わった。“拡大”されたのは機能性だけだろうか。イタリア・シチリア島からの第一報。
「3シリーズ ロング」の副産物?
次期モデルではクーペが独立して「4シリーズ」を名乗ることが既定路線となっている「BMW 3シリーズ」だが、バリエーションが減るというわけではない。新たな仲間として、その名も「3シリーズ グランツーリスモ」(以下3シリーズGT)が加わるからだ。
率直な印象として、「5シリーズGT」が大成功を収めているようには見えないだけに、なぜさらに3シリーズでも? と疑問に思わないではないが、BMWの思惑としては、北米と中国では好調だという5シリーズGTに対して、こちらはヨーロッパでもしっかり地盤を固めたいのだという。もちろん、日本でも担う役割は一緒である。
そのフォルムは5シリーズGTと同様に、SUVとの中間的な雰囲気の、背の高い5ドアハッチバックとなる。外形寸法は全長4824×全幅1828×全高1508mmと、3シリーズとしては相当に大きい。何しろ全長は200mm、全高は81mmも増えているのだ。ホイールベースは110mmも長い2920mm。実はこれ、中国市場専用車の「3シリーズ ロング」用である。「せっかくだから、これを生かしてもう1台……」というのも、きっと開発の動機の一部だったに違いない。