第31回「アウディA3スポーツバック1.8 TFSIクワトロ」

2014.01.10 水野和敏的視点 水野 和敏

1.8ターボ+4WDのスポーティーモデル

「スポーツ」をキーワードに、ここのところ当連載では個性的なスポーティーモデルに的をしぼって試乗してきました。今回はアウディ。「A3スポーツバック」をテストします。

A3といえば、言うまでもなく「フォルクスワーゲン・ゴルフ」と多くのコンポーネンツを共有する、ドイツ・インゴルシュタットのハッチバックです。「スバルBRZ tS GTパッケージ」「アバルト・プント スーパースポーツ」「MINIジョンクーパーワークス クーペ」と、濃いキャラクターの持ち主に交じると、ややおとなしく、路線が違う印象を受けますが、乗ってみるとどうなのでしょう?

日本でのA3スポーツバックは、まずチューン違いの1.4リッターターボが2種類用意されます。122psの「1.4 TFSI」(308万円)と、140psで気筒休止システムを持つ「1.4 TFSIシリンダーオンデマンド」(347万円)です。そして、1.8リッターターボを搭載する4WDモデル「1.8 TFSIクワトロ」(393万円)が、最上級に置かれます。

アウディのスポーツモデルとなれば、これはもうクワトロシステム抜きには語れません。ということで、試乗車は1.8 TFSIクワトロです。1.8リッターの4気筒ターボ(180ps/4500-6200rpm、28.6kgm/1350-4500rpm)とツインクラッチ式の6段AT「Sトロニック」を組み合わせ、4輪を駆動します。同じクワトロでも、「アウディA4」はエンジン縦置きですが、A3はこのクラスとして一般的な横置きレイアウトを採用しています。また、前後輪間のトルク配分は、電子制御多板クラッチを介して行われます。

関連記事
  • BMW X1 xDrive20d Mスポーツ(4WD/7AT)【試乗記】 2023.9.25 試乗記 先ごろフルモデルチェンジを果たしたBMWのエントリーSUV「X1」に、2リッターディーゼルエンジン搭載モデルが仲間入り。アクティブに使い倒すユーザーにとってはまさに待望のパワーユニットだ。高速道路を中心に200km余りをドライブしてみた。
  • アウディA3スポーツバック(FF/7AT)/A3セダン(FF/7AT)【試乗記】 2021.7.7 試乗記 新型「アウディA3」のスタンダードモデルには1リッター直3エンジンが搭載されている。気になるのは、電気とターボの力を借りた最新ユニットとはいえ、果たしてそれでプレミアムモデルとして成立するかというところだろう。「スポーツバック」と「セダン」で試してみた。
  • BYDドルフィン(FWD)【試乗記】 2023.9.2 試乗記 小型SUVの「ATTO 3」で日本市場に進出したBYDの次の一手は、小型ハッチバックの「DOLPHIN(ドルフィン)」だ。何とも愛らしい見た目ながら、走りにも内外装の質感にもほとんど隙がない。われわれは中国の新興メーカー発という考えを捨て、襟を正さなければならない。
  • BMW 320iエクスクルーシブ(FR/8AT)【試乗記】 2023.2.3 試乗記 BMWの基幹モデル「3シリーズ」がマイナーチェンジ。新しい操作インターフェイスの機能性は? スタンダードな2リッター直4ガソリンエンジンのフィーリングは? ラインナップの基軸を担う「320i」に試乗し、最新版3シリーズの実力を確かめた。
  • 第211回:究極のオッサン殺し 2021.7.19 カーマニア人間国宝への道 清水草一の話題の連載。ここ2年で劇変したアウディが気になる。エリート感あふれる「A6」もいいが、サイズ的にはやはり「A3」に興味が湧く。ならば、と試乗した高性能モデル「S3セダン」の走りにノックアウトされた!
ホームへ戻る