第330回:「尻下がり」や「逆傾斜」
ご法度デザインに挑戦したクルマたち
2014.01.17
マッキナ あらモーダ!
おそ松くんと「アルファスッド」
子どもの頃見た、故・赤塚不二夫の漫画『おそ松くん』アニメ版に、こんな場面があった。いきさつは忘れたが、登場人物たちが駕籠(かご)を担ぐことになった。すると、西洋かぶれのイヤミが、「最新のクルマは、前が長くて後ろが短いのが流行ざんす」といったことを言いだし、竿(さお)の長さを前後不均等にしてしまう。当然のことながら、担ぎ手は大混乱、というものだった。
「前が長くて、後が短い」といえば、ジウジアーロが1971年の「アルファ・ロメオ アルファスッド」で初めて大衆車の世界にもたらし、たちまち広まったコーダトロンカスタイルがある。それがまわりまわって、日本のアニメにまで影響を与えたかと思うと、なかなか面白い。
今回はクルマのデザインのお話、特に「ご法度」なデザインに挑戦したクルマたちを採り上げよう。
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大矢 アキオ
コラムニスト/イタリア文化コメンテーター。音大でヴァイオリンを専攻、大学院で芸術学を修める。1996年からシエナ在住。日本を代表するイタリア文化コメンテーターとして語学テキストやデザイン誌等に執筆活動を展開。20年にわたるNHK『ラジオ深夜便』リポーター、FM横浜『ザ・モーターウィークリー』季節ゲストなど、ラジオでも怪気炎をあげている。『Hotするイタリア』、『イタリア発シアワセの秘密 ― 笑って! 愛して! トスカーナの平日』(ともに二玄社)、『ザ・スピリット・オブ・ランボルギーニ』(光人社)、『メトロとトランでパリめぐり】(コスミック出版)など著書・訳書多数。YouTube『大矢アキオのイタリアチャンネル』ではイタリアならではの面白ご当地産品を紹介中。
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