第43回「アウディRS 7スポーツバック」
2014.04.04 水野和敏的視点すべてがスーパースポーツ級
前回の「BMW 523d Mスポーツ」に続いて、「アウディRS 7スポーツバック」に乗ってみましょう。ちょっとおさらいしますと、「アウディA7スポーツバック」は、「A6」をベースとした5ドアハッチ。そのスポーティー版が「S7」で、さらにチューンしたモデルが「RS 7」です。
日本では、A7は3リッターV6スーパーチャージド(310ps、44.9kgm)、S7は4リッターV8ツインターボ(420ps、56.1kgm)、そしてRS 7は同じく4リッターV8ツインターボながら、最高出力560ps、最大トルク71.3kgmまでチューンしたエンジンを載せます。アウトプットに合わせて(!?)、価格も、914万円、1259万円、1615万円と上昇していきます。
RS 7は、BMWでいうところのM社にあたるアウディの子会社・クワトロ社が開発したスーパーハッチ。試乗車には、バング&オルフセンのオーディオシステムやアダプティブクルーズコントロール(セットオプション「プレセンスパッケージ」の一部)、21インチホイールなどが装着されており、価格は1700万円を超えます。RS 7は、スペックのみならず、プライス面でも、スーパースポーツ級なのです!
いざRS 7のドライブを開始すると……、V8ツインターボ、いいですね!! ちょっと荒々しいけれど、回転が上がるに従って、どんどんパワーが盛り上がる。スロットル操作に対する、トルクの付きも申し分ない。個人的に「トルクレスポンス」と呼んでいるのですが、エンジンの反応が素直で早いので、踏んでいて気持ちがいい。
アウディのターボ車というと、回転を上げていく途中で、ターボがひと呼吸置いて、それからグーンと過給がかかるような“ひっかかり”を感じることが多いのです。しかしRS 7には、それがまったくない。4リッターという、絶対的な排気量の大きさもありますが、それだけではないでしょう。クワトロ社は、ターボの過給圧を上げただけでなく、しっかりバランスの合わせ込みをやっているに違いありません。8気筒エンジン全体のフリクションが減って、レスポンスまでよくなっています。出力を上げたターボエンジンをこのレベルにまでひとつひとつの部品を造り込んで仕上げるのは、そうとう丁寧で真面目な仕事をしなければできないでしょう。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
この記事は会員限定公開です。webCGプレミアムプラン会員に登録すると<月額550円(税込)>、続きを読むことができます。
登録初月無料! | クレジットカードで会員登録いただくと、ご契約いただいた日からその月の末日までが無料になります。いつでも解約可能です。 |
---|
- 毎月20本以上、新型車の試乗記が先取りで読める!
- 人気のさまざまな連載エッセイも、いち早く読める!
- 100車種超! 「谷口信輝の新車試乗」がぜんぶ読める!
- あの漫画家・池沢早人師の特集記事も堪能できる!
- 頭脳派レーシングドライバー山野哲也の車評が分かる!
- 『日刊!名車列伝』で世界の名車に毎日触れられる!
- 自動車メーカー関連グッズのプレゼントに応募できる!
- 話題のニューモデルのアツい走りが動画で見られる!