第250回:次世代プレイモビリティーでハイスコアを狙え
メガウェブ「ウィングレットチャレンジ」体験記
2014.07.18
エディターから一言
トヨタが「次世代プレイモビリティー」と位置づける1人乗りの電動二輪車「Winglet(ウィングレット)」を使った、ゲーム感覚のアトラクション「Winglet Challenge(ウィングレットチャレンジ)」が2014年7月18日、東京・お台場の「MEGA WEB(メガウェブ)」にオープンした。
「アソビークル!」で挑戦
ウィングレットチャレンジとは、ウィングレットに乗って特設のコースを走行し、決められたチェックポイントをできるだけ早く正確に通り抜けるアトラクションだ。
このウィングレットチャレンジを一足先に体験することができたので、紹介しよう。
まず、ウィングレットとは何ぞや。2008年にトヨタが発表したパーソナルモビリティーで、立って乗る電動二輪車だ。要するに、「セグウェイ」的な乗り物のことである。
お台場のメガウェブにオープンしたウィングレットチャレンジは、床面にLEDが埋められた7m×7mのコースを、ウィングレットを操りながらポイントを競うゲームだ。
身長140~185cm、体重30〜90kgの人なら運転免許を持っていなくても挑戦できる。
「アソビークル!」というキャッチコピーが付けられたウィングレットは、子どもからお年寄りまで、誰でも自由に体重移動で操縦できるように作られている。
早速私もウィングレットに挑戦してみた。
まずはインストラクターが、優しく乗り方を教えてくれる。
目の前のウィングレットは、モーターとタイヤのついた車体とハンドルからなっている。足を乗せる部分の面積は家にある体重計よりさらに小さいくらいで、高さは駅の階段1段分程度だ。そこから真っすぐに伸びるハンドルは、ちょうど大人が肘を曲げたくらいの高さにある。
以前セグウェイやホンダの「UNI-CUB」を体験した経験から、この手の乗り物はビクビクせずに「エイヤッ」と乗ってしまうのがいいはずだと思い、極力体の力を抜いてウィングレットに身を任せた。
それでもやはり緊張してしまうもので、ハンドルを握る手や、膝の裏あたりがピクピクしている。平常心、平常心と心の中で唱えながら、インストラクターの指示に従う。
テレビゲームの中に入り込んだよう
ウィングレットの操作は、説明を聞いていたとおり簡単だ。
前後の移動は、体重移動で操作する。体重移動といっても体を動かす必要はなく、つま先にちょっと体重を乗せれば前に進むし、かかとに気持ちを込めれば後退する。
停止したいときは、スッと背筋を伸ばせばいい。
左右のコントロールは、握っているハンドルを倒すことで行う。
まずは、インストラクターに支えてもらいながら、前後左右に移動する練習をし、慣れてきたら自分だけで動いてみる。
移動の感覚は、思い通りに動き回れるようになるまでにはちょっとコツが必要だが、それをつかんでしまえばごく自然なものだ。
操作にひと通り慣れたところで、ゲームスタート。
床面にLEDで表示されたコースの数カ所にチェックポイントが置かれて取りおり、ウィングレットでうまく通過しながらゴールに向かう。コースの正確さと、速さで得点が加算され、満点である10000点を目指す。
ウィングレットの軌跡は、リアルタイムで床面のLEDによって表示される。チェックポイントを通過できると、『スーパーマリオ』のコインよろしく、床面にアニメーションで示される。
これが非常にテレビゲーム的で、画面の中に自分が入り込んでプレイしているような感覚が味わえる。
私の得点は7466点だった。インストラクターによると「平均よりは上ですよ」とのこと。
ウィングレットチャレンジはメガウェブに行けば気軽に体験できるので、次回はさらに高得点を目指したい。
それにしても残念なのが、ウィングレットのような次世代パーソナルモビリティーが、いまだ日本では公道走行を認められていないことだ。
セグウェイが日本に入ってきた時は、公道を走行して摘発される人が現れるなど、ちょっとした話題になったが、それ以降現在に至るまで法改正は行われていない。
次世代パーソナルモビリティーは、お年寄りや体の不自由な人にも役立つ乗り物なはずだ。
ここはひとつ、「世界のトヨタ」の力を発揮して、腰の重いお役人たちを動かしてもらいたいものだ。
東京オリンピックの頃には、ウィングレットが気軽な移動手段として浸透していてほしいと思う。海外からやって来る人たちを、そんな「近未来都市TOKYO」でお迎えしたいものだ。
(工藤考浩)

工藤 考浩
-
第855回:タフ&ラグジュアリーを体現 「ディフェンダー」が集う“非日常”の週末 2025.11.26 「ディフェンダー」のオーナーとファンが集う祭典「DESTINATION DEFENDER」。非日常的なオフロード走行体験や、オーナー同士の絆を深めるアクティビティーなど、ブランドの哲学「タフ&ラグジュアリー」を体現したイベントを報告する。
-
第854回:ハーレーダビッドソンでライディングを学べ! 「スキルライダートレーニング」体験記 2025.11.21 アメリカの名門バイクメーカー、ハーレーダビッドソンが、日本でライディングレッスンを開講! その体験取材を通し、ハーレーに特化したプログラムと少人数による講習のありがたみを実感した。これでアナタも、アメリカンクルーザーを自由自在に操れる!?
-
第853回:ホンダが、スズキが、中・印メーカーが覇を競う! 世界最大のバイクの祭典「EICMA 2025」見聞録 2025.11.18 世界最大級の規模を誇る、モーターサイクルと関連商品の展示会「EICMA(エイクマ/ミラノモーターサイクルショー)」。会場の話題をさらった日本メーカーのバイクとは? 伸長を続ける中国/インド勢の勢いとは? ライターの河野正士がリポートする。
-
第852回:『風雲! たけし城』みたいなクロカン競技 「ディフェンダートロフィー」の日本予選をリポート 2025.11.18 「ディフェンダー」の名を冠したアドベンチャーコンペティション「ディフェンダートロフィー」の日本予選が開催された。オフロードを走るだけでなく、ドライバー自身の精神力と体力も問われる競技内容になっているのが特徴だ。世界大会への切符を手にしたのは誰だ?
-
第851回:「シティ ターボII」の現代版!? ホンダの「スーパーONE」(プロトタイプ)を試す 2025.11.6 ホンダが内外のジャーナリスト向けに技術ワークショップを開催。ジャパンモビリティショー2025で披露したばかりの「スーパーONE」(プロトタイプ)に加えて、次世代の「シビック」等に使う車台のテスト車両をドライブできた。その模様をリポートする。
-
NEW
レクサスLFAコンセプト
2025.12.5画像・写真トヨタ自動車が、BEVスポーツカーの新たなコンセプトモデル「レクサスLFAコンセプト」を世界初公開。2025年12月5日に開催された発表会での、展示車両の姿を写真で紹介する。 -
NEW
トヨタGR GT/GR GT3
2025.12.5画像・写真2025年12月5日、TOYOTA GAZOO Racingが開発を進める新型スーパースポーツモデル「GR GT」と、同モデルをベースとする競技用マシン「GR GT3」が世界初公開された。発表会場における展示車両の外装・内装を写真で紹介する。 -
NEW
バランスドエンジンってなにがスゴいの? ―誤解されがちな手組み&バランスどりの本当のメリット―
2025.12.5デイリーコラムハイパフォーマンスカーやスポーティーな限定車などの資料で時折目にする、「バランスどりされたエンジン」「手組みのエンジン」という文句。しかしアナタは、その利点を理解していますか? 誤解されがちなバランスドエンジンの、本当のメリットを解説する。 -
「Modulo 無限 THANKS DAY 2025」の会場から
2025.12.4画像・写真ホンダ車用のカスタムパーツ「Modulo(モデューロ)」を手がけるホンダアクセスと、「無限」を展開するM-TECが、ホンダファン向けのイベント「Modulo 無限 THANKS DAY 2025」を開催。熱気に包まれた会場の様子を写真で紹介する。 -
「くるままていらいふ カーオーナーミーティングin芝公園」の会場より
2025.12.4画像・写真ソフト99コーポレーションが、完全招待制のオーナーミーティング「くるままていらいふ カーオーナーミーティングin芝公園」を初開催。会場には新旧50台の名車とクルマ愛にあふれたオーナーが集った。イベントの様子を写真で紹介する。 -
ホンダCR-V e:HEV RSブラックエディション/CR-V e:HEV RSブラックエディション ホンダアクセス用品装着車
2025.12.4画像・写真まもなく日本でも発売される新型「ホンダCR-V」を、早くもホンダアクセスがコーディネート。彼らの手になる「Tough Premium(タフプレミアム)」のアクセサリー装着車を、ベースとなった上級グレード「RSブラックエディション」とともに写真で紹介する。
