レクサスのSUV、RXがフルモデルチェンジ
2015.10.22 自動車ニュース![]() |
レクサスのSUV「RX」がフルモデルチェンジ
トヨタ自動車は2015年10月22日、レクサスブランドのSUVモデル「RX」の新型を発表。同日、販売を開始した。
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■より広く、快適に
SUVならではのいでたちに、セダンの乗り心地と快適性を備えた高級クロスオーバーSUVの先駆として、1998年に登場したレクサスRX。今回の新型は初代から数えて4代目にあたるものだが、日本では初代と2代目が「トヨタ・ハリアー」の名で販売されていたため、国内で扱われるレクサスRXとしては2代目となる。
主要な市場である北米では、初代の発売直後からヒット。以来歴代モデルが好調を保ち続けており、文字通り、レクサスの“ドル箱商品”となっている。2015年4月のニューヨーク国際オートショーで世界初公開され、北米ではすでに販売されている新型は、「RXでありながら、RXであることを超えていく」をコンセプトに開発された。
SUVらしい力強さと知的な大人の色気を兼ね備えることで、RXのDNAをさらに進化させたというエクステリア。ボディーサイズは全長×全幅×全高=4890×1895×1710mm、ホイールベース2790mmで、先代モデルと比べた場合、全幅と全高はほぼ同じだが、ホイールベースは50mm、全長は120mm長くなった。
インテリアは、時代の一歩先をゆくエレガントな室内空間の実現を目指し、上質感と先進性を融合させたとうたわれる。インパネまわりは開放感と包まれ感を両立したデザインで、ヘッドアップディスプレイを中心とした、運転に集中できるドライバーズ空間を創出した。
ホイールベースおよび全長の延長によって室内空間にはゆとりが生まれ、ラゲッジルームも拡大。荷室容量は先代比43.3リッター増しの553リッター(うちアンダーデッキスペースは47リッター)となり、使い勝手も向上している。
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■走りの質感向上に注力
パワーユニットは2種類で、「RX450h」には走りの楽しさと環境への配慮を両立させたという3.5リッターV6エンジン+モーターのハイブリッド、「RX200t」には滑らかな加速フィールをセリングポイントとする2リッター直4直噴ターボエンジンが搭載される。
パフォーマンスは、RX450hがエンジンの最高出力262ps/6000rpm、最大トルク34.2kgm/4600rpmで、ハイブリッドシステムの最高出力は313ps。JC08モードでの燃費は、FF車、4WD車ともに最高18.8km/リッターを記録する。4WD車には、フロントモーター(167ps、34.2kgm)とは独立したリアモーター(68ps、14.2kgm)で後輪を駆動する「E-Four」を搭載。走行条件に応じた、最適な前後トルク配分を実現するという。
RX200tのアウトプットは238ps/4800-5600rpm、35.7kgm/1650-4000rpmで、JC08モードでの燃費はFF車が11.8km/リッター、4WD車が最高11.4km/リッター。4WD車には、速度・舵角(だかく)・ヨーレートに基づいて、前後のトルク配分を100:0から50:50まで自動的にコントロールする「ダイナミックトルクコントロールAWD」が採用されている。
シャシーは、快適性とドライバーの意図に素直に呼応する優れた応答性を両立すべく、プラットフォームのフロント部分やエンジンマウントの構造を変更。フラットな車両姿勢を実現すると同時に、疲れにくい乗り心地を追求した。
「先代から徹底的に見直した」というフロントサスペンションはマクファーソンストラット式で、リアはダブルウィッシュボーン式。スポーティーな仕立ての内外装を特徴とする“Fスポーツ”には、直進中および旋回中のロールを抑制する「電動アクティブスタビライザー」も備わる。
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■運転支援システムも充実
安全装備も最新バージョンにアップデートされた。歩行者検知機能付き衝突回避支援タイプの「プリクラッシュセーフティ」、車線維持をサポートする「レーンキーピングアシスト」、ロービーム/ハイビームを自動で切り替える「オートマチックハイビーム」、車間距離を保ちながら追従走行する「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)」という、多面的に安全運転を支援する4つの予防安全システムを組み合わせた「Lexus Safety System+」を全車に標準装備。
このほか、路車間・車車間の通信によって運転を支援する「ITS Connect」、アクセルペダルの踏み間違いによる衝突を緩和する「インテリジェントクリアランスソナー」、駐車場での後退時などに左右から接近する他車両を検知しブレーキを制御する「リアクロストラフィックオートブレーキ」、「高輝度LEDコーナリングランプ」など、レクサス初となる予防安全機能も用意された。
価格は、2リッターターボモデルがRX200t(FF/6AT)の495万円からRX200t“バージョンL”(4WD/6AT)の621万円まで。ハイブリッド車が、RX450h(FF/CVT)の602万5000円からRX450h“Fスポーツ”(4WD/CVT)の742万5000円まで。月間の目標販売台数は、500台となっている。
(文=沼田 亨)
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