スバル・インプレッサXV 2.0i-L EyeSight(4WD/CVT)
腰高ボディーもなんのその 2015.10.26 試乗記 スバルのクロスオーバーSUV「インプレッサXV」に、内外装の変更を含む改良が施された。従来モデルからの進化の度合いを、クローズドコースで試す。デザインやカラーリングも人気に貢献
カタログにもボディーにも書いていないため、フト忘れがちだが、XVは「インプレッサ」シリーズの一員である。一員どころか、2012年9月の発売以来、いまやシリーズ全体の販売の4割を占める基幹モデルだ。年間1万7000台といえば、国内販売12万台規模のスバルにとっても重要なプレイヤーである。
その都市型SUVが、東京モーターショー2015のタイミングでフェイスリフトを受けた。フォグランプのハウジングにL字型の加飾プレートが付き、一見して新しい顔つきになった。17インチアルミホイールのデザインも新しくなっている。
XVが成功した理由のひとつは色だと思う。カーキ色やオフホワイトといった、日本車には珍しい微妙なトーンのすてきな色がある。オレンジ色も人気だが、例えば「トヨタ・アクア」のオレンジと比べると、はるかに深みのあるいい色だ。そんな魅力的な品ぞろえのボディーカラーには、ブルー系の新色2色が加わった。
そのほか、ステアリングギア比が15.5から14.0へと速くなった。横剛性アップを狙って、フロントサスペンションのクロスメンバーが「WRX」と同じものに変わり、リアタイヤのグリップ向上のために、リアサスペンションのブッシュのバネ定数も見直された。
クローズドのテストコースで行われたミニ試乗会のプレゼンテーションでは、以上のような変更点も紹介されたが、それらは昨年秋に行われたインプレッサシリーズのマイナーチェンジですでに施行されているものなので、2014年11月以降の新車に乗っているXVオーナーなら歯がみする必要はない。
ステアリングギア比を速くしたのは、ハンドルをきってから曲がりだすまでのディレイをなくすためだという。その結果、新型XVのステアリングレスポンスはライバル車とは一線を画し、車高の低いハッチバック車と変わらなくなったと主張する。
チョイ乗りで「2.0i-L EyeSight」を試した時はそのへんを重点的にチェックしたが、その直後に同じコースで乗ったのが、同じステアリングシステムを持つ「フォレスター」だったせいもあり、主張にあるような違いはわからなかった。
ただ、運動性能に関して、ロードクリアランスが約5cm大きいだけの2リッターインプレッサ、というXVのキャラクターは、お色直しした最新モデルでも、もちろん変わっていない。
(文=下野康史<かばたやすし>/写真=郡大二郎)
【スペック】
全長×全幅×全高=4450×1780×1550mm/ホイールベース=2640mm/車重=1410kg/駆動方式=4WD/エンジン=2リッター水平対向4 DOHC 16バルブ(150ps/6200rpm、20.0kgm/4200rpm)/トランスミッション=CVT/燃費=16.2km/リッター(JC08モード)/価格=259万2000円
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下野 康史
自動車ライター。「クルマが自動運転になったらいいなあ」なんて思ったことは一度もないのに、なんでこうなるの!? と思っている自動車ライター。近著に『峠狩り』(八重洲出版)、『ポルシェよりフェラーリよりロードバイクが好き』(講談社文庫)。
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