マツダが新開発の2.5L直噴ターボエンジンを発表
2015.11.19 自動車ニュース![]() |
マツダ、新開発の2.5リッター直噴ターボエンジンを発表
マツダは2015年11月19日、新開発の2.5リッター直噴ガソリンターボエンジン「SKYACTIV-G 2.5T」を発表した。
■2016年春発売予定の新型「CX-9」に搭載
SKYACTIV-G 2.5Tは、同社の直噴ガソリンエンジン「SKYACTIV-G」シリーズの最上位にあたるユニットとして開発されたもの。同シリーズとしては初のターボエンジンであり、2016年春に北米から販売が開始される新型クロスオーバー車「マツダCX-9」に搭載される。
ほかのSKYACTIV-Gユニットと同じく、動力性能と燃費性能の両立や、搭載車両の車格に応じた最適な排気量、シンプルな構造などをコンセプトとしており、優れたカタログ燃費や実用燃費とともに、「新型CX-9の使用シーンの9割以上を占める」とされる中低速領域でのリニアで力強い加速感、ターボラグのない良好な応答性を実現しているという。
■ターボチャージャーにはマツダ独自の技術を採用
SKYACTIV-G 2.5Tは、基本的には「アテンザ」などに搭載される「SKYACTIV-G 2.5」をベースにターボチャージャーを搭載するなどの改良を加えたもので、ボア、ストローク、ボアピッチなどの諸元や、インジェクターや燃料ポンプなどの燃料系部品については両エンジンで共通。圧縮比は「ボアサイズ89mmのレギュラーガソリン対応型直列4気筒ターボエンジンとして最高レベル」の10.5となっている。また、燃焼後の排出ガスの一部を低温不活性ガスとして再度燃焼室に吸気する、クールドEGR機構を備えることで、燃焼温度を低減させてノッキングの発生を防止し、理論空燃比領域の拡大と点火タイミングの最適化によって燃費を改善しているという。
ターボチャージャーには、運転状態に合わせて排気の脈動状態を変化させる「ダイナミック・プレッシャー・ターボ」を採用している。これは従来の可変ターボのようにタービンに流れ込む排気の流速や方向を調整するのではなく、排気脈動を制御することでタービンの駆動力を調整する新技術。1620rpm以下の低速域では、タービン手前のバルブを絞ることで各排気ポートからの排気の干渉を抑制し、排気圧力の脈動を活用して、高いタービン駆動力を実現する。一方、十分な排気エネルギーを得られる高速域ではバルブを開き、通常のターボと同じく脈動の少ない状態でタービンを稼働させる仕組みとなっている。
主要諸元
排気量:2488cc
ボア×ストローク:89.0mm×100.0mm
圧縮比:10.5
最高出力(ネット):227hp(230ps、169kW)/5000rpm※
最大トルク(ネット):310ft-lb(42.8kgm、420Nm)/2000rpm
※レギュラーガソリン使用時。プレミアムガソリン使用時は250hp(253ps、186kW)/5000rpm
(webCG)