第336回:伝統とテクノロジー、どちらが大事?
MINIのインテリア・デザイン・マネージャー、オリバー・ジーグハルト氏に聞く
2016.02.22
エディターから一言
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その親しみやすいエクステリアだけでなく、ユニークで質感に満ちたインテリアもまた、MINIをMINIたらしめている重要な要素といえる。MINIのインテリアデザイン部門を率いるオリバー・ジーグハルト氏に、デザイン哲学を聞いた。
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アートウエアを大切にする
――MINIはオリジナルMINIというイメージの源泉をベースにしながら、時代を背景にした新しい個性を身につけて、コンテンポラリーな存在であり続けています。MINIのデザイナーたちの間には、今なおオリジナルへのオマージュはあるのでしょうか。
オリバー・ジーグハルト氏(以下、ジーグハルト。敬称略):もちろんあります。われわれデザイナーはオリジナルMINIの歴史や伝統を常に意識しています。それに現代的な要素や新しい技術を入れることで、まったく新しいMINIのデザインを生み出しています。例えば(インテリアデザインでは)センターディスプレイやトグルスイッチなどがそれに当たります。こういったものがあることによって、ドライバーはとてもユニークなMINIというクルマに乗っているという実感を得ることができるでしょう。
――トグルスイッチは確かにMINIを感じさせる、強い個性のひとつです。しかし一方では、自動車の分野でもスイッチとしてタッチパネルも多く出まわるようになってきました。アナログかデジタルかという技術的なジレンマを、MINIのデザイナーたちはどのように克服していますか。
ジーグハルト:確かに世界はデジタル化が進んでおり、クルマの中にも多くの機能やコンテンツを入れていかなければなりません。つまり新しい技術を投入しながら、伝統的な要素も維持するという選択的作業がいつも求められているのです。それでもわれわれはなお、伝統的な要素、つまり(センターディスプレイやトグルスイッチのような)アートウエア(artware)は残していきたいと考えています。なぜなら、それがMINIの価値だと思うからです。
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