フォルクスワーゲン・パサートGTEアドヴァンス(FF/6AT)/パサートGTEヴァリアント アドヴァンス(FF/6AT)
電気でも「GT」 2016.06.13 試乗記 「フォルクスワーゲン・ゴルフ」に続き、「パサート/パサートヴァリアント」にもプラグインハイブリッド車の「GTE」が登場した。1.4リッターターボエンジンとトルクフルな電動モーターが織り成す、ガソリン車とは一線を画した走りをリポートする。 拡大 |
拡大 |
拡大 |
拡大 |
PHEVならではの強烈な加速感
フォルクスワーゲンは、プラグインハイブリッド車に特別な名前を与えているのをご存じだろうか? それが「GTE」だ。同社にはスポーツモデルの「GTI」が存在し、そのイメージを受け継ぎ、プラグインハイブリッド車であってもダイナミックな走りを実現したいという意図から、あえて「GTE」を名乗っているのだ。すでに日本でも「ゴルフGTE」が発売されているが、その第2弾として登場したのが「パサートGTE」「パサートGTEヴァリアント」である。
1.4リッター直列4気筒ターボと電気モーター、デュアルクラッチトランスミッションの6段DSGを組み合わせて前輪を駆動するのはゴルフGTEと同じだが、パサートGTEはエンジン出力が150psから156psに、電気モーターの出力が109psから116psに、さらにバッテリー容量が8.7kWhから9.9kWhにアップしている。
まずはEモード(EV走行モード)で走りだすが、1720kgとやや重たいボディーにもかかわらず発進はスムーズで、一般道はもちろんのこと、高速道路でも不満のない加速性能を示す。ハイブリッドモードでは、発進を電気モーターが担当し、スピードが上がるとエンジンにバトンタッチ。エンジンで走行中にアクセルペダルを踏み増すと即座にモーターがアシストするため、エンジン単体よりも素早く、しかも、力強い加速が得られるのがパサートGTEの見どころである。
そして、エンジンと電気モーターのパフォーマンスを最大に引き出す「GTEモード」では、アクセルペダルを軽く煽(あお)るだけでパワーが湧き出し、強烈な加速が楽しめるのはGTEならでは。試乗車は「GTEアドヴァンス」と呼ばれる上級モデルで、装着される連続可変ダンパーシステム「DCC」と18インチタイヤがスポーティーな走りに貢献していた。日本で販売されるフォルクスワーゲンとしては初となるフルデジタルメーターが備わることもあり、最先端のクルマを操っている気分になれるのも、“新しモノ好き”にはたまらないだろう。
(文=生方 聡/写真=フォルクスワーゲン グループ ジャパン、webCG)
拡大 |
【スペック】
パサートGTEアドヴァンス
全長×全幅×全高=4785×1830×1460mm/ホイールベース=2790mm/車重=1720kg/駆動方式=FF/エンジン=1.4リッター直4 DOHC 16バルブ ターボ(156ps/5000-6000rpm、25.5kgm/1500-3500rpm)/モーター=交流同期電動機(116ps、33.6kgm)/トランスミッション=6AT/燃費=21.4km/リッター(ハイブリッド燃料消費率、JC08モード)/価格=579万9000円
拡大 |
パサートGTEヴァリアント アドヴァンス
全長×全幅×全高=4775×1830×1500mm/ホイールベース=2790mm/車重=1770kg/駆動方式=FF/エンジン=1.4リッター直4 DOHC 16バルブ ターボ(156ps/5000-6000rpm、25.5kgm/1500-3500rpm)/モーター=交流同期電動機(116ps、33.6kgm)/トランスミッション=6AT/燃費=21.4km/リッター(ハイブリッド燃料消費率、JC08モード)/価格=599万9000円

生方 聡
モータージャーナリスト。1964年生まれ。大学卒業後、外資系IT企業に就職したが、クルマに携わる仕事に就く夢が諦めきれず、1992年から『CAR GRAPHIC』記者として、あたらしいキャリアをスタート。現在はフリーのライターとして試乗記やレースリポートなどを寄稿。愛車は「フォルクスワーゲンID.4」。
-
アウディQ3スポーツバックTFSIクワトロ150kWアドバンスト(4WD)【試乗記】 2026.8.31 フルモデルチェンジした「アウディQ3スポーツバック」に試乗。プラットフォームやパワートレインこそ従来型の改良版ではあるものの、内外装のデザインやインフォテインメント、効率性のすべてにおいて大幅な進化を遂げたという。その仕上がりやいかに。
-
トヨタbZ4XツーリングZ(4WD)【試乗記】 2026.8.29 「トヨタbZ4X」にワゴンのようなロングボディーを持つ「ツーリング」が登場。ただ長くなっただけではなく、今回試した4WDモデルではパワーもアップ。乗り味にも微妙な影響を及ぼしているから見逃せない。経路充電を試しつつ、370km余りをドライブした。
-
BMW 120オリジナル(FF/7AT)【試乗記】 2026.8.25 BMWの主要モデルに新グレードの「オリジナル」が設定された。位置づけとしては新たなエントリーグレードということになるが、BMWらしさを損なうことなく装備を厳選し、価格を抑えたのがポイントだという。「1シリーズ」の「120オリジナル」の仕上がりをリポートする。
-
トライアンフ・スラクストン400(6MT)【レビュー】 2026.8.25 カフェレーサーの本場である、イギリスのトライアンフがリリースした「スラクストン400」。車名のとおり、カジュアルに楽しめる400ccクラスのマシンではあるのだが、その実物からは、エントリーモデルとは思えない本物の香りが漂っていた。
-
スズキeスカイ プロトタイプ(FWD)【試乗記】 2026.8.24 スズキが満を持して世に問う、軽規格の新型電気自動車「eスカイ」。軽乗用車の本質である、生活の足としてのちょうどよい性能を追求したという一台は、どのようなクルマに仕上がっているのか? 2026年秋の正式発表を前に、プロトタイプモデルに試乗した。
-
NEW
第127回:新型BMW X5(後編) ―迷走するBMW 結局アナタは“ノイエクラッセ”でなにがしたかったの?―
2026.9.2カーデザイン曼荼羅その姿が明らかとなるや、賛否両論を巻き起こしている新型「BMW X5」。このクルマは既存のBMW製SUVとはなにがちがうのか? そもそもBMWは“ノイエクラッセ・デザイン”になにを託していたのか? カーデザインの識者と、迷走するBMWの明日を探った。 -
NEW
BMW X1 sDrive20iオリジナル(FF/7AT)【試乗記】
2026.9.2試乗記BMWのコンパクトSUV「X1」に新グレードの「オリジナル」が登場。走りの楽しさをはじめとしたBMWらしさをキープしつつ、装備の厳選によって価格抑制を図った新たなエントリーグレードだ。都市部におけるドライバビリティーとユーザービリティーをリポートする。 -
スポーツカーに未来はあるか?
2026.9.1あの多田哲哉のクルマQ&A年々、開発環境が厳しくなるといわれるスポーツカーは、この先も存在しうるのか? トヨタのエンジニアとしてさまざまなスポーツカーを開発してきた多田哲哉さんに“未来のスポーツカー像”を聞いた。 -
トヨタGRヤリスRZ“ハイパフォーマンス”+エアロパフォーマンスパッケージ【試乗記】
2026.9.1試乗記2020年のデビュー以来、間断なく進化を続けてきたコンパクトスポーツの「トヨタGRヤリス」。一般ユーザーの間ではもちろん、コンペティションの世界でもチューニングのかいわいでも光を放つ一台は、2026年モデルでどう進化したのか? その走りを報告する。 -
“自然を連想する車名”の名車特集
2026.9.1日刊!名車列伝暑さが和らぐ一方で、台風シーズンとも呼ばれる9月。その風をはじめ、星座、景観など自然を連想させる名前が与えられた、世界の名車を日替わりで紹介します。 -
興味があるのはたったの3割!? 自動車業界を揺るがすSDVやAIって本当に必要なの?
2026.8.31デイリーコラム自動車も、スマホのように機能がアップデートできるようになる! ……ということで注目されるソフトウエアディファインドビークル(SDV)だが、日本のユーザーの多くが「いらない」と思っていることが判明! 急速に進むデジタル技術の、必要性について考えた。


































