第1回:流し撮り名人、「CTS」を射抜く!
池之平昌信カメラマンが語る新しい「キャデラックCTS」
2017.06.05
NewキャデラックCTSセダン日常劇場<PR>
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「キャデラックCTS」の日常劇場が帰ってきた! マイナーチェンジを受けてより魅力的に進化したCTSの実力を、今回のシリーズでは4回にわたってリポートする。第1回はモータースポーツを追いかける“流し撮り職人”、池之平昌信カメラマンが新しいCTSの走りを射抜く!
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気合を入れて練習あるのみ
流し撮りをご存じだろうか。疾走する被写体をレンズで追いかけ、背景を流して撮影するテクニックのことだ。その狙いは、言うまでもなく被写体が持つスピード感や躍動感を表現することにある。池之平カメラマンの手にかかれば、フォーミュラ1からラリーカーやバイク、そして回転ずしのコンベヤー上を行くすしネタ(!)までもが、たちまちのうちに躍動感を帯びる。もちろん、キャデラックCTSだって途端に踊りだす。郊外の一般道を法定速度でごく普通に走っていたって、ご覧のとおり、ワインディングロードを駆けぬけるスポーツセダンのようだ。
流し撮りの極意とはなんだろうか。池之平カメラマンは「射撃や射的に似ていますね」と答えた。となると、動体視力の良しあしが作品の完成度に大きく影響してきそうだ。
「確かに運動神経の良しあしで、うまいか下手かの差は出ます。でも、練習すればいいんです。流し撮りの成功率を上げたければ、とにかく気合を入れて練習あるのみ(笑)」
聞けば、スチールカメラの撮影がまだフィルムだった時代、池之平カメラマンが費やしたフィルム代と現像代は、総額で「CTSプレミアム」の車両価格(今回の一部改良で790万円から745万円に変更された)の4倍以上にのぼったそうだ。この金額にはもちろん仕事で使ったフィルムや現像も含まれているが、名人の域に達するためには、それ相応の修業を積まなくてはならない、ということだ。流し撮りは一写にして成らず。
「それを考えたら、デジカメ時代の今は、フィルム代も現像代も言ってみればタダ。流し撮りの鍛錬を積むにはいい時代です」
スポーツモードが絶対オススメ
池之平カメラマンがCTSの運転席に着いて、まず関心を持ったのはリアカメラミラーだった。これは今回のマイナーチェンジで投入された新しい装備で、車両後方のカメラ映像を液晶モニターのルームミラーに映し出すもの。先進技術の採用に積極的なキャデラックらしい新機軸といえる。
「今、(右隣の車線でCTSを追い抜いていった)あのクルマを、ルームミラーとドアミラーの両方を使って追いかけていたんですよ。そしたらミラーに死角はほぼありませんでした」
従来のガラス製ルームミラーと比較すると、3倍の視野が確保されているという。
そしてこのリアカメラミラーは、CTSのような左ハンドル車を日本の道で運転する際に、力強い味方になりそうだ。
「左ハンドル車の運転って、慣れていない人にとってはそれなりに大変なこともあるかと思うんです。でも、例えば首都高の入路から本線へ合流するような場面では、(側面や斜め後方の)目視は必要としても、死角がほとんどないので、運転の助けになりそうですね」
では肝心の、CTSのドライビングフィールはどうだろうか。ちなみに、池之平カメラマンは国際格式のラリーやレースに参加可能な国際C級ライセンスを所有し、国内のレースに参戦し続けている運転の達人でもある。
「走りには四駆ならではの安定感がありますね。一方で、タイトなコーナーでアンダーステアを示すような、四駆ならではのネガもほとんど感じられません。思っていたより、ハンドリングはずっとスポーティーだと思いました」
そして池之平カメラマンは、「これが結構、効くんですよね」と言って、センターコンソールにあるドライバーモードコントロールのスイッチを押した。走行モードがそれまでの“ツアー”から“スポーツ”に切り替わると、CTSのサスペンションのマグネティックライドコントロール(磁性流体減衰力制御システム)がキリッと引き締まり、エンジンレスポンスも一段とシャープに。
「ほら、エンジン音だってがぜん、生き生きとしたでしょ。全然違う! これはもう絶対にスポーツモードがオススメ」
流し撮りの名人にして、レースの達人、そしてMT(マニュアルトランスミッション)乗りを自認する池之平カメラマンの頬も、スポーツモードの選択とともに緩みっぱなしになった。
(語りと写真=池之平昌信/まとめ=webCG 竹下元太郎)
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webCG 編集部
1962年創刊の自動車専門誌『CAR GRAPHIC』のインターネットサイトとして、1998年6月にオープンした『webCG』。ニューモデル情報はもちろん、プロフェッショナルによる試乗記やクルマにまつわる読み物など、クルマ好きに向けて日々情報を発信中です。