第4回:「キャデラックCTSセダン」でぶらり一人旅
最新鋭のキャデラックが持つ“新しい”以外の魅力とは?
2017.07.17
NewキャデラックCTSセダン日常劇場<PR>
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「NewキャデラックCTSセダン日常劇場」もいよいよフィナーレ。最終回となる第4回は、webCGの編集ほったが埼玉・長瀞を一人旅。思いつき先行の無計画ツアーを通して、キャデラックの最新モデルが持つ“新しさ”以外の魅力を発見した。
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キャデラックでぶらり一人旅
親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている。今回のCTS日常劇場では、戦前にGMの工場があった大阪・鶴町に、外国人観光客に人気のバーガー屋があるといふ飛騨高山を経由して行かうとして(往復1000km超)編集長に止められた。そんな無計画な編集者があるかと云ったから、この次はちやんと宿泊先を探してやりますと答えた。
夏目漱石のマネまでして何が言いたかったかというと、今回のリポートに際し、記者の卓上には何のプランもなかったということだ。厳密にはあったのだが、その荒唐無稽さゆえ上述の通り泡と消えた。
うーん。どうしたものか。
ジャガーの時といい、掃除機の時といい、最近こういう例が続いている。いくない。いくないのだが性分ゆえに仕方がないので、やっぱり今回も、普段どおりにクルマを使わせていただくこととした。避暑と現実逃避を兼ねた、週末半日旅行の供としたのだ。行き先は埼玉の長瀞(ながとろ)。そこそこにありきたりな、東京近郊の観光地である。
長瀞といえば天然かき氷、そして荒川ライン下りが有名だが、いずれも健全なる30代独身男児の興味をそそるものではない。記者としてはむしろ、道中並走する秩父鉄道の寂れた情景が心に響く。普段のバイクツーリングなら駅舎の前でハイチーズっとかやるところだが、今の相方は鮮やかに赤いキャデラック。あまりにひと目を引くので、記念撮影は控えることとした。
このように、世界に冠たる高級車だからこそ融通がきかない面がある一方で、このクルマだからこその利点もある。革張りの上質な車内ででれ~んとくつろぎつつ、エアコンがもたらすキンキンな冷風を満喫しながら彩甲斐(さいかい)街道を行くというのは、これまでにない経験だった。ちょっとホンキで“いいクルマ”が欲しくなった。お金ないけど。
長瀞に着いたら、まずは寶登山(ほどさん)神社&玉泉寺をお参り……の前に、境内の駐車スペースがあまりにナイス景観だったので、ちょっとクルマを撮影させていただく。初夏の濃緑や社の瓦屋根に、赤いキャデラックが映える映える。鮮やかだけど軽薄さのない絶妙なボディーカラーのおかげもあるけど、そもそもこのクルマって基本フォルムが真面目でいいのよね。光モノの使い方も、メリハリが利いているけど控えめだし。そこそこにきらびやかで、ちゃんと上品。CTSは景観のなかで見た目が栄える、いいクルマだと思う。
最新モデルにも受け継がれる味
寶登山神社&玉泉寺を散策したら、付近の500円駐車場にCTSを移し、長瀞渓谷へGO。岩畳から秩父赤壁(せきへき)を眺めたり、デカい蜂に追われながら四十八沼を巡ったりして散策を満喫。帰りがけには、道端で偶然出会ったにゃんこ親子を激写につぐ激写。いやあ、満足満足である。そして十分に満足したので、帰りの高速が込み始める前にとっとと長瀞からずらかることにした。風布(ふうぷ)の峠を抜けて日本の名水百選のひとつである日本水をいただき、波久礼(はぐれ)駅の側の焼き肉屋さんで豚丼を食したらこの旅も終了。後は東京という現実へと帰っていくだけだ。
長瀞に行ったのに川下りもしないし、宝登山(ほどさん)に行ったのにロープウェイにも乗らない。あげく、本場の秩父まで足を伸ばさず、“帰りがけ”で名物・豚丼を済ませてしまう始末。ちょいと秩父&長瀞に詳しい人からしたら「何やってんのよ」というリポートだろう。でもイイのである。独身男子のぶらり一人旅に計画性を求めるなんて、やぼで無粋というものよ。
そして、そんな無計画ツアーを通してつくづく「いいなあ」と実感したのは、キャデラックCTSセダンが、そうした思いつきの遠出にとても親和するクルマであるということだった。ビジネスシーンでも小じゃれたバカンスのひとコマでもなく、ちょっと無頼な旅のお供に好適なクルマ。この旅情感はドイツ車にも日本車にもない、アングロサクソン系のクルマだけの魅力だと思う。
ちなみに、アングロサクソン系というのはイタリア車・フランス車を指す「ラテン系」というコトバに対し、アメリカ車・イギリス車を指すくくりとして記者が勝手に使っている造語。という訳で、上述の趣は確かにイギリス車も持ち合わせているのだが、あちらの場合はあまりにクルマがドライバーに寄り添いすぎて、ストイシズムの世界に片足突っ込んでいる気がする。私的経験からくる独断と偏見でしかないのだけど、適度に肩の力を抜いてとなると、それはやっぱりアメリカのクルマでしか味わえないのだ。
この旅情感がドライブフィールに由来するものなのか、最新でありながらどこか慣れた感じのする装備類に由来するものなのかは分からない。いずれにせよ、ニュルで走りを鍛え、内外装の品質も当代随一といっていい昨今のキャデラックにも、歴代のアメリカ車が持ち合わせている趣を見いだせたのが、今回のツアーにおける一番の収穫だった。
キャデラック、いいクルマです。
(webCG ほった)

堀田 剛資
猫とバイクと文庫本、そして東京多摩地区をこよなく愛するwebCG編集者。好きな言葉は反骨、嫌いな言葉は権威主義。今日もダッジとトライアンフで、奥多摩かいわいをお散歩する。
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