マクラーレン570GT(後編)
2017.09.28 谷口信輝の新車試乗 SUPER GTや86/BRZ Raceで活躍中のレーシングドライバー谷口信輝が、本音でクルマを語り尽くす! 今回も引き続き「マクラーレン570GT」に試乗する。世にスーパースポーツカーは多いが、マクラーレンは、そしてこの570GTは、いったいどんなポジションにいるクルマなのだろうか? 谷口信輝が独自のスーパーカー論を展開する!バイクのように軽く走っていくイメージ
570Sに続いて570GTからも「オートバイのようなフィーリング」を感じると主張する谷口信輝。前編に続いて、この点をもう少し深掘りしてみることにしよう。
「エンジン回転数を上げたときにぐわーって盛り上がるよりも、なんかターボのブーストとかでかるーく走っている感じがするんですよ。エンジンもかるーく回っていて、なんかターボ感で走っているようなイメージなんです」
ああ、なるほど。想像するに、谷口は排気量が400ccとか650ccくらいの、いわゆる国産マルチシリンダーバイクをイメージしているのではないか。つまり、エンジンが分厚いトルクを生み出しているというよりは、回転数と軽い車重を生かして軽快に加速していくあの感触と似たものを、マクラーレンに見つけ出しているのだろう。
「570GTって、エンジン音も決して大きくないですよね。ターボのせいで静かなのかもしれないけれど、でも、それはほかのマクラーレンも同じはず。だから、排気系を工夫して静粛性を高めているんでしょうね、きっと」
実はマクラーレンはガラスルーフにSSF(サウンド&ソーラー・フィルム)を貼ったり、内部にポリウレタン製スポンジを組み込んで静粛性を高めた「ピレリPゼロ」タイヤを装着したりして、キャビンをできる限り静かに保とうとしている。そんな努力の一端が、谷口にも伝わったようだ。
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