【東京モーターショー2017】BMW、5車種をアジア初公開
2017.10.26 自動車ニュース![]() |
東京モーターショー2017でのBMWの主役は5車種のアジア初公開モデルだ。ブースでは“ストーリー・オブ・ラグジュアリー”というコンセプトを掲げ、同ブランドのラグジュアリーな側面を前面に押し出した。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
ラグジュアリーセグメントに注力
BMWのプレスカンファレンスは、NHK交響楽団員によるバイオリンとチェロの演奏という、まさしくプレミアムな雰囲気でスタートした。その後、スピーカーとして登場したのが日本法人の社長であるペーター・クロンシュナーブル氏であった。
「今回のBMWブースのコンセプトは、ストーリー・オブ・ラグジュアリーです。BMWのラグジュアリーセグメントの新しいアイデンティティーとラインナップを紹介します」とクロンシュナーブル氏はスピーチを始めた。まずアピールするのがセールスの好調さだ。
「現在、2017年の第4四半期に突入したばかりですが、ありがたいことにBMWグループは素晴らしい業績をあげています」とクロンシュナーブル氏。世界全体では+3.7%、日本では+3.2%の成長を遂げているという。特にオートバイ部門は好調で、+15.8%も伸びているというのだ。しかも、今後、普通自動二輪免許で乗ることができる小排気量オートバイの「G310GS」が導入されるという。“大型免許が必要”というハードルがなくなることでヒット濃厚なモデルというわけだ。
続いては、コンセプトに「ストーリー・オブ・ラグジュアリー」を掲げるように、ラグジュアリーセグメントについてだ。「ラグジュアリーセグメントのモデルは感情に強く訴えます。感情に強く訴える真のモビリティー体験をもたらすことで、ラグジュアリーセグメントのお客さまのライフスタイルをさらに充実させます」という。強く感情に訴えるモデルが、まるで物語のように並ぶというのがブースの狙いなのだろう。
ちなみにラグジュアリーセグメントの新しいアイデンティティーとは、プロモーションなどに使用するロゴだ。「7シリーズ」や新しい「X7」「8シリーズ」などの最上級モデルたちだけに使われるという。特徴は、100年前に使われていた円形ロゴをモノトーンとし、BMWではなく、略称しないバイエリッシュ・モトーレン・ベルケ(Bayerische Motoren Werke)と表示されているという。今後、目にすることが多くなることだろう。
一挙に5台をアジアプレミア
そうしたラグジュアリーセグメントの新たなラインナップとして紹介されたのが、「BMWコンセプト8シリーズ」だ。今後導入が予定される新しい8シリーズに先行して、9月のフランクフルトモーターショーでデビューしたクーペだ。優雅さとスポーティーさが、見事に調和しており、「新しいブランドアイデンティティーを完璧に体現したモデルです」とクロンシュナーブル氏は言う。
その次に紹介されたのが新型「BMW 6シリーズ グランツーリスモ」だ。「これは『BMW 5シリーズ グランツーリスモ』の後継モデルです。ラインがダイナミックかつスポーティーになっており、それでいて乗客と荷物のためのスペースも大きくなっています」という。さらに将来の自動運転技術を搭載する計画もあるという。
「なんと素晴らしいサウンド! なんと堂々としたクルマでしょう」と紹介されたのが新型「M5」だ。「このクルマについて知っていてほしいのが3点。0-100km/hの加速が3秒。600ps。そして四輪駆動システムのM xDriveです。ビジネスマンのあらゆる快適性を備えたスーパーカーとして、あるいはレースの遺伝子を備えたビジネスセダンとして、新型M5は忘れがたい走行体験をお届けします」
最後にアンベールとなったのが「BMWコンセプトZ4」。トヨタとの共同開発も話題になっているモデルだ。「心で運転するような典型的なロードスターで、あらゆる意味で活気があって優美です。このモデルをよく見てください。来年驚くべきモデルを公開する予定ですので、ぜひご期待ください」とクロンシュナーブル氏。
結局、BMWは、コンセプトZ4、コンセプト8シリーズ、M5、6シリーズ グランツーリスモの4台をステージで紹介。これに「X3」を加えた5台をアジアプレミア(アジア地域初公開)としたのだ。
(文と写真=鈴木ケンイチ)

鈴木 ケンイチ
1966年9月15日生まれ。茨城県出身。国学院大学卒。大学卒業後に一般誌/女性誌/PR誌/書籍を制作する編集プロダクションに勤務。28歳で独立。徐々に自動車関連のフィールドへ。2003年にJAF公式戦ワンメイクレース(マツダ・ロードスター・パーティレース)に参戦。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを“分かりやすく”“深く”説明することをモットーにする。
-
BYDがBEV「シール」の一部仕様を変更 後輪駆動車は500万円を切る新価格にNEW 2025.10.21 BYDオートジャパンは2025年10月21日、電気自動車「BYD SEAL(シール)」の一部仕様を変更し、新価格を適用すると発表した。後輪駆動車は500万円を切る価格となる。同年10月30日に販売を開始する。
-
トヨタが新型クロスカントリーモデル「ランドクルーザー“FJ”」を世界初公開 2026年に発売を予定NEW 2025.10.21 トヨタ自動車は2025年10月21日、新型クロスカントリーモデル「ランドクルーザー“FJ”」を世界初公開した。「悪路走破性と機動性」と「コンパクトだからこその気軽さ軽快さ」を両立させたモデルで、日本での発売は2026年の年央を予定している。
-
【F1 2025】第19戦アメリカGPでフェルスタッペンが独走で今季5勝目 ノリス2位、ピアストリ5位でチャンピオン争いは三つどもえの戦いに 2025.10.20 F1世界選手権第19戦アメリカGP決勝が、2025年10月19日(現地時間)、アメリカはテキサス州オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(5.513km)を56周して行われた。レースの結果とポイントランキングを報告する。
-
【SUPER GT 2025】第7戦オートポリスで山本尚貴/牧野任祐組のNo.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GTが今季初勝利 CIVIC勢は表彰台独占 2025.10.19 2025年10月19日、国内最高峰レースであるSUPER GTの2025年シーズン第7戦が大分県のオートポリスで開催された。GT500クラス、GT300クラスともに、その結果を報告する。
-
横浜ゴムが「アドバンスポーツ」の新コンセプトタイヤを初披露【ジャパンモビリティショー2025】 2025.10.17 横浜ゴムは2025年10月17日、「ジャパンモビリティショー2025」(会期:10月29日~11月9日)への出展概要を発表した。ウルトラハイパフォーマンスタイヤ「アドバンスポーツV107」の次世代コンセプトモデルが初披露される予定。
関連記事
-
NEW
トヨタ・カローラ クロスGRスポーツ(4WD/CVT)【試乗記】
2025.10.21試乗記「トヨタ・カローラ クロス」のマイナーチェンジに合わせて追加設定された、初のスポーティーグレード「GRスポーツ」に試乗。排気量をアップしたハイブリッドパワートレインや強化されたボディー、そして専用セッティングのリアサスが織りなす走りの印象を報告する。 -
NEW
SUVやミニバンに備わるリアワイパーがセダンに少ないのはなぜ?
2025.10.21あの多田哲哉のクルマQ&ASUVやミニバンではリアウィンドウにワイパーが装着されているのが一般的なのに、セダンでの装着例は非常に少ない。その理由は? トヨタでさまざまな車両を開発してきた多田哲哉さんに聞いた。 -
2025-2026 Winter webCGタイヤセレクション
2025.10.202025-2026 Winter webCGタイヤセレクション<AD>2025-2026 Winterシーズンに注目のタイヤをwebCGが独自にリポート。一年を通して履き替えいらずのオールシーズンタイヤか、それともスノー/アイス性能に磨きをかけ、より進化したスタッドレスタイヤか。最新ラインナップを詳しく紹介する。 -
進化したオールシーズンタイヤ「N-BLUE 4Season 2」の走りを体感
2025.10.202025-2026 Winter webCGタイヤセレクション<AD>欧州・北米に続き、ネクセンの最新オールシーズンタイヤ「N-BLUE 4Season 2(エヌブルー4シーズン2)」が日本にも上陸。進化したその性能は、いかなるものなのか。「ルノー・カングー」に装着したオーナーのロングドライブに同行し、リアルな評価を聞いた。 -
ウインターライフが変わる・広がる ダンロップ「シンクロウェザー」の真価
2025.10.202025-2026 Winter webCGタイヤセレクション<AD>あらゆる路面にシンクロし、四季を通して高い性能を発揮する、ダンロップのオールシーズンタイヤ「シンクロウェザー」。そのウインター性能はどれほどのものか? 横浜、河口湖、八ヶ岳の3拠点生活を送る自動車ヘビーユーザーが、冬の八ヶ岳でその真価に触れた。 -
第321回:私の名前を覚えていますか
2025.10.20カーマニア人間国宝への道清水草一の話題の連載。24年ぶりに復活したホンダの新型「プレリュード」がリバイバルヒットを飛ばすなか、その陰でひっそりと消えていく2ドアクーペがある。今回はスペシャリティークーペについて、カーマニア的に考察した。