第476回:車中泊できるメルセデスVクラスが登場
ジャパンキャンピングカーショー2018開催
2018.02.04
エディターから一言
拡大 |
日本最大のキャンピングカーのイベント「ジャパンキャンピングカーショー2018」が2018年2月2日から4日までの3日間、千葉県千葉市にある幕張メッセにて開催された。初日の会場を中心にイベントの様子をリポートする。
拡大 |
拡大 |
拡大 |
展示車両は過去最多を記録
ジャパンキャンピングカーショーは日本最大のキャンピングカー見本市である。今年も昨年と同様に幕張メッセの1~4ホールで開催されたが、展示台数は同ショー史上最多となる330台以上を記録した。初日はあいにくの降雪に見舞われ、来場者への影響が心配されたものの、一般公開時間になると続々と人が増え、近年のキャンピングカー市場の盛り上がりを感じさせた。
出展の中心は国内外のキャンピングカービルダーだが、今年はトヨタ自動車/トヨタモデリスタ、日産自動車、ホンダアクセス/ホワイトハウス、メルセデス・ベンツ日本が出店するなど、自動車メーカーとそのグループ企業や、インポーターのブースも見られた。
トヨタ/トヨタモデリスタは、「ハイエース」のカスタマイズモデルをメインに展示。カジュアルさを演出した「ハイエース リラクベース」と、趣味を楽しむ移動車としても最適な「ハイエース マルチ ロール トランスポーター」を並べた。キャンピングカー市場ではベース車としても人気が高いハイエースだが、もっと気軽に趣味やファミリーで利用してもらい、ニーズの掘り起こしを図りたいようだ。
リチウムバッテリー搭載キャンパーが登場
日産もトヨタ同様に、バンである「NV350キャラバン」が主役だ。すでに投入済みである板張りのフラットフロア仕様の「トランスポーター」に加え、8kWhのリチウムイオンバッテリーシステムを搭載した「NV350キャラバン リチウムイオンバッテリー搭載グランピングカー」を参考出品した。これは、「日産リーフ」で培ったEV技術を活用したもので、車内の空調や照明などに必要な3日分の電気を供給できるという。ちなみに充電は、コスト面から外部の100V電源からのみとし、満充電まで要する時間は6時間ほど。日産は、この給電システムを搭載したキャラバンをベース車としてキャンピングカービルダー向けに今秋より供給予定。価格は未定だが、宿泊中の電気やヒーターなどのエネルギー源の心配がいらなくなるのは大きなメリットといえる。成否は価格次第ではないだろうか。
ホンダアクセスは、キャンピングカービルダーのホワイトハウスとのコラボレーションにより、愛犬家向け仕様のキャンピングカー「フリード+DOG LOVER」を出展。キャンピングカー仕様の「フリード+」に、外部収納や飛び出し防止ネット、ビルトインウオーターサーバーなどの、愛犬との移動や旅行に便利なホンダアクセス製用品を装着したものだ。用品開発は、ホンダアクセスの愛犬家たちを中心に行われたというだけに、愛犬家のニーズをがっちり押さえた仕様となっている。まずは20台を限定販売するというが、キャンピングカーの購入者には愛犬との移動を目的とする人も多いので、注目されそうだ。
メルセデス・ベンツもVクラスで参入
初出展のメルセデス・ベンツ日本は、ミニバンである「Vクラス」に「V220dマルコ・ポーロ ホライゾン」を追加。同会場で日本初披露を行った。キャンピングカービルダーのウェストファリア製だが、日本ではカタログモデルとして導入される。Vクラスのロングボディーモデルをベースに、就寝スペースを確保するポップアップルーフ、フルフラット機能付きの後部ベンチシート、最大230度回転可能なフロントシートなどを備える。最大5人まで就寝可能だが、シンクなどは備えないので8ナンバー登録の本格キャンピングカーではなく、快適な車中泊が楽しめる仕様となっているのが特徴だ。もちろん、充実機能や先進安全装備は他のVクラスと同等の内容を誇る。車両価格は846万円。内容を考えると、意外とお得な仕様といえる。メルセデス・ベンツ日本では、「数が出るモデルではない」としているものの、新たな需要喚起に期待を見せた。
今回のショーの全体的な傾向を見ていくと、昨今のキャンピングカー人気の火付け役となった軽キャンパーも多いが、主力はハイエースやキャラバンなどのバンや、「トヨタ・カムロード」(「ダイナ」がベース)や「マツダ・ボンゴトラック」などの小型トラックをベースにしたものという印象を受けた。これらは日本で扱いやすいサイズでありながら、広いキャビンを持つことが人気のようだ。
こういった車両が人気を博している背景には、キャンピングカー人気が団塊世代だけでなく、新たに30~40代の若いファミリー層へと拡大しているということがある。お手軽な軽キャンパーは、1人から2人が基本。家族で出かけるには、それなりの広さが必要というわけだ。バンベースのものなら、価格も600万円からとまだ現実的な範囲内にあり、さらに見た目やサイズもバンと変わらないだけに、日常的に乗れる点も魅力といえる。もちろん、1000万円台の豪華なキャンピングカーも需要が多く、会場内には、日本では持て余しそうな大型サイズの「フィアット・デュカト」や、メルセデス・ベンツのトラックなどをベースにしたものも多数見受けられた。特にメルセデス・ベンツのトラックやバンをベースにした4WDモデルは、完全にオフローダー。国内のどこで活用するのか、興味深いところだった。
(文と写真=大音安弘/編集=竹下元太郎)

大音 安弘
-
第863回:3モーター式4WDの実力やいかに!? 「ランボルギーニ・テメラリオ」で雪道を目指す 2026.3.3 電動化に向けて大きく舵を切ったランボルギーニは、「ウラカン」の後継たる「テメラリオ」をプラグインハイブリッド車としてリリースした。前に2基、リアに1基のモーターを積む4WDシステムの実力を試すべく、北の大地へと向かったのだが……。
-
第862回:北極圏の氷上コースでマクラーレンの走りを堪能 「Pure McLaren Arctic Experience」に参加して 2026.2.25 マクラーレンがフィンランド北部で「Pure McLaren Arctic Experience」を開催。ほかでは得られない、北極圏のドライビングエクスペリエンスならではの特別な体験とは? 氷上の広大な特設コースで、スーパースポーツ「アルトゥーラ」の秘めた実力に触れた。
-
第861回:冬道性能やいかに ミシュランのオールシーズンタイヤ「クロスクライメート3」を北の大地で試す 2026.2.18 2025年9月に日本ミシュランタイヤが発表した最新のオールシーズンタイヤ「クロスクライメート3」と「クロスクライメート3スポーツ」の冬道性能を確かめるために、北海道に飛んだ。ドライやウエット路面に続き、ウインターシーンでの印象を報告する。
-
第860回:ブリヂストンの設計基盤技術「エンライトン」を用いて進化 SUV向けタイヤ「アレンザLX200」を試す 2026.2.13 ブリヂストンのプレミアムSUV向けコンフォートタイヤ「アレンザLX100」の後継となるのが、2026年2月に発売された「アレンザLX200」。「エンライトン」と呼ばれる新たな設計基盤技術を用いて開発された最新タイヤの特徴を報告する。
-
第859回:トーヨーのSUV向け冬タイヤを北海道で試す! アナタのベストマッチはどれ?
2026.2.10 トーヨータイヤが擁するSUV向けの冬タイヤに、北海道で試乗! スタンダードなスタッドレスタイヤから「スノーフレークマーク」付きのオールテレインタイヤまで、個性豊かな4商品の実力に触れた。アナタのクルマにマッチする商品が、きっとある?
-
NEW
「ジープ・アベンジャー4xeハイブリッド」発表会の会場から
2026.3.5画像・写真ジープブランドのコンパクトSUV「アベンジャー」に、4WDのハイブリッドバージョン「アベンジャー4xeハイブリッド」が追加された。その発表会(2026年3月5日開催)の場に展示された同モデルの外装・内装を写真で紹介する。 -
NEW
スバル・トレイルシーカーET-HS プロトタイプ(4WD)【試乗記】
2026.3.5試乗記スバルから本格的な電気自動車の第2弾となる「トレイルシーカー」が登場。前後のモーターから繰り出すシステム最高出力はドーンと380PS。ただし、それをひけらかすような設定にはしていないのがスバルらしいところだ。スノードライブの印象をお届けする。 -
NEW
ホンダ・インサイト
2026.3.5画像・写真4代目はまさかの電気自動車(BEV)! ハイブリッドからBEVへ、4ドアセダンからSUVへと変身して、「ホンダ・インサイト」が復活を遂げた。ドアトリム/ダッシュボードヒーターにアロマディフューザーと、新たな快適装備を満載したその姿を、写真で紹介する。 -
NEW
BYDシーライオン7 AWD(4WD)
2026.3.5JAIA輸入車試乗会2026堂々たるスタイルにライバルの上をいくパワーと一充電走行距離、そしてざっくり2割はお得なプライスを武器とする電気自動車「BYDシーライオン7」。日本市場への上陸から1年がたち、少しずつ存在感が増してきた電動クーペSUVの走りやいかに。 -
NEW
ついにハードウエアの更新も実現 進化した「スバルアップグレードサービス」の特徴を探る
2026.3.5デイリーコラムスバルが車両の機能や性能の向上を目的とした「スバルアップグレードサービス」の第3弾を開始する。初めてハードウエアの更新も組み込まれた最新サービスの特徴や内容を、スバル車に乗る玉川ニコがオーナー目線で解説する。 -
NEW
第951回:日本が誇る名車を再解釈 「ホンダNSXトリビュートby Italdesign」の開発担当者に聞く
2026.3.5マッキナ あらモーダ!2026年の「東京オートサロン」で来場者の目をくぎ付けにした「ホンダNSXトリビュートby Italdesign」。イタルデザインの手になる「ホンダNSX」の“再解釈”モデルは、いかにして誕生したのか? イタリア在住の大矢アキオが、開発関係者の熱い思いを聞いた。












