レクサスES300h(FF/CVT)
プレミアムな優等生 2018.06.21 試乗記 1989年にデビューしながら日本未導入だった「レクサスES」。7代目となって、2018年秋からようやく日本でも販売されるようになる。レクサスの主力モデルは、ハイレベルなクオリティーと快適性を持つ優等生タイプの中型FFサルーンに仕上がっていた。クーペのようなスタイリッシュさ
「LS」が全長5.2mオーバーのロングボディーだけの設定となったことで自宅や事務所の車庫に入らなくなり、さて次のクルマ選びはどうしたらいいのかと思案している人、結構いるそうだ。しかし、こういうところはさすがレクサス。ちゃんと答えを用意していた。これまで日本には未導入だったESを、今秋より初めて用意することにしたのだ。
ESは、レクサスのセダンで唯一の前輪駆動車。それでいて販売面ではまさに主流であり、世界90以上の国と地域で販売され、今年4月までの累計セールスは218万台以上に達するという。日本とヨーロッパには、7世代目となるこのモデルが初導入。ただし2〜4世代目は、日本では「トヨタ・ウィンダム」として販売されていた。
全長4975mmという堂々とした体躯(たいく)のボディーは、まさにLSのイメージも重なるスタイリッシュな仕上がりだ。ボンネットは低く、Aピラーが後方に寄せられているためロングノーズに見えるし、ルーフは低く、シルエットはクーペのよう。ボリュームあるリアフェンダーなど、まるで後輪駆動車のようにも見える。
美しいスタイリングを実現できたのは低重心化、ドライビングポジションの適正化などを可能にした「GA-Kプラットフォーム」採用のおかげだ。これ自体はご存じの通り「トヨタ・カムリ」と一緒だが、ESはホイールベースが長く、アルミ素材が多用され、各所に補剛パーツが追加されてボディー剛性も高められているなど、実質的にはそれとは別物になっている。決してカムリのデザイン違いではない。