アルファ・ロメオの秘法は“敵を知りロマンを説く”
本国イタリアにおける「ステルヴィオ」のセールス現場を垣間見る

2018.07.06 デイリーコラム
イタリアの路上では、「ステルヴィオ」にたびたび遭遇するようになった。シエナ-フィレンツェ自動車道で2018年5月撮影。
イタリアの路上では、「ステルヴィオ」にたびたび遭遇するようになった。シエナ-フィレンツェ自動車道で2018年5月撮影。拡大

いよいよ日本にも導入されるアルファ・ロメオ初のSUV「ステルヴィオ」。ひと足先に発売されている本国でのセールス状況や、同ブランドとしては近年にない高額商品を手がける販売現場の苦労などを、イタリア在住のコラムニスト、大矢アキオが調査した。

シエナのFCA販売店、ウーゴ・スコッティにて。「ステルヴィオ」は「ジープ・レネゲード」と並んで展示されていた。2018年6月撮影。
シエナのFCA販売店、ウーゴ・スコッティにて。「ステルヴィオ」は「ジープ・レネゲード」と並んで展示されていた。2018年6月撮影。拡大
シエナのFCA販売店、ウーゴ・スコッティ。本社による近年のディーラー向け政策に従い、社屋の半分はプレミアムラインであるジープとアルファ・ロメオ、半分はフィアット、アバルトそしてランチアに充てられている。
シエナのFCA販売店、ウーゴ・スコッティ。本社による近年のディーラー向け政策に従い、社屋の半分はプレミアムラインであるジープとアルファ・ロメオ、半分はフィアット、アバルトそしてランチアに充てられている。拡大
屋外では「ステルヴィオ」の試乗車が出迎えてくれた。
屋外では「ステルヴィオ」の試乗車が出迎えてくれた。拡大
「ステルヴィオ」は、フリート需要にも期待されている。ドイツ・ハーン空港のレンタカー駐車場にて見かけた4台並び。2018年6月撮影。
「ステルヴィオ」は、フリート需要にも期待されている。ドイツ・ハーン空港のレンタカー駐車場にて見かけた4台並び。2018年6月撮影。拡大

1モデルでブランドを支えている

107年にわたるアルファ・ロメオ史上初のSUV、ステルヴィオ。イタリアでは2017年春の販売開始から1年が過ぎて、路上でたびたび目にするようになった。

台数の増加は数字が証明している。イタリアにおけるステルヴィオの2018年1~5月の登録台数は5529台。実際には2017年2月末の発売だから単純比較は難しい。それでも前年同期は2139台だったから、伸び率は2.5倍になる(UNRAE調べ)。車両カテゴリー別統計では、同じFCAの「ジープ・コンパス」に次ぐ2位にランキングされている。

ヨーロッパ全体におけるステルヴィオは、さらにめざましい。2018年1~4月の販売台数は1万0490台。こちらも2017年が立ち上がりであることを考慮しなければならないものの、単純計算すると前年同期比で4.15倍である。

気になるのは同時期に「ジュリエッタ」が1万3196台から1万0885台に、2年前の2016年に発売された「ジュリア」も8423台から6834台へと減少していることだ。

フルラインナップを誇るドイツ系プレミアムブランドと違い、アルファ・ロメオは新型が1台登場すると、他のモデルの存在が希薄になってしまう。“皿回し”に似た状態だ。だが、これは今日に始まったことではない。

それよりも、他モデルの台数が軒並み減少する中、ブランド全体の販売台数を12%増の2万8875台から3万2519台へと引き上げたステルヴィオに目を見張らざるを得ない(JATOダイナミクス調べ)。

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