第555回:トヨタが……タナックが速すぎる!
世界ラリー選手権 第2戦の様子を現地からお届け

2019.02.23 エディターから一言
完璧な勝利を飾ったTOYOTA GAZOO Racingのタナック。同じ北欧の国とはいえ、エストニア出身のドライバーがラリー・スウェーデンを制したのは初めてのことだった。
完璧な勝利を飾ったTOYOTA GAZOO Racingのタナック。同じ北欧の国とはいえ、エストニア出身のドライバーがラリー・スウェーデンを制したのは初めてのことだった。拡大

世界ラリー選手権(WRC)の中でも、唯一のフルスノーラリーとして知られるラリー・スウェーデン。トヨタ有利との前評判が流れていたが、その結果はどうなったのか? 他のイベントにはない“見どころ”とともに、雪のラリーの醍醐味(だいごみ)を現地からお届けする。

ミシュラン製のスタッドタイヤ。タイヤ1本あたりのスタッドの数、長さ、突出量などが、厳密に定められている。
ミシュラン製のスタッドタイヤ。タイヤ1本あたりのスタッドの数、長さ、突出量などが、厳密に定められている。拡大
エストニアからお越しの“タナック応援団”の皆さん。……そういえば、女の子のタナックファンって見たことがありません。
エストニアからお越しの“タナック応援団”の皆さん。……そういえば、女の子のタナックファンって見たことがありません。拡大
昨年(2018年)はWRC2で勝利した勝田貴元だが、今年は前回と大きく異なる路面に苦戦し、最終ステージでスタック。完走を逃した。
昨年(2018年)はWRC2で勝利した勝田貴元だが、今年は前回と大きく異なる路面に苦戦し、最終ステージでスタック。完走を逃した。拡大
こちらはMスポーツから「フォード・フィエスタR5」をレンタルして参戦した松野竹己/竹下紀子組。WRC参戦は2004年のラリージャパン以来だが、モンゴルでのラリーレイドには毎年参戦している。
こちらはMスポーツから「フォード・フィエスタR5」をレンタルして参戦した松野竹己/竹下紀子組。WRC参戦は2004年のラリージャパン以来だが、モンゴルでのラリーレイドには毎年参戦している。拡大

雪の林間コースで行われる超高速ラリー

WRCの第2戦、ラリー・スウェーデンがトーシュビュー近郊で開催されました。トーシュビューなんて地名、それこそWRCに関心がある人にしかなじみがないと思うので簡単に場所の説明から。首都ストックホルムから西に約400km。お隣ノルウェーのオスロの方が近くて、一部のステージは国境を越えてノルウェー国内にも設定されています。スタートはスウェーデン、途中ノルウェーを走ってフィニッシュはスウェーデン、なんてステージもあるぐらい。島国に住んでいるとあまりなじみのない国境越えだけど、こちらではごくごく普通のことなのです。

WRC唯一のフルスノーラリーで、見た目に極悪なスタッドタイヤ(日本で言うところのスパイクタイヤ)を使用することはご存じの通り。スウェーデンでワークスチームが使用するスタッドタイヤは、タイヤ1本につき384本のスタッドが装着され、普通のタイヤでグラベル路面……はおろか、舗装路を走ってるとき並みのグリップを発揮します。コースの特性も相まって平均速度がやたらと高く、それゆえ馬力やダウンフォースがものをいうラリーです。実際、コース脇で撮影していても、あまりの速さに恐怖を覚えることも。

このスタッドタイヤ、以前はトレッドの細いものが使われていましたが、今はグラベル用の15インチホイールを使えるように、195/65R15サイズのタイヤになりました。ちなみに、このサイズのスタッドタイヤはFIAのコントロール下におかれているため市販されていませんが、以前の細いスタッドタイヤは今でも北欧の国内戦で使用されていますし、市販もされています。その気になれば日本でも買えますが、あくまでも競技用。北海道で盛んな氷上トライアルではおなじみのタイヤでもあります。

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