【ジュネーブショー2019】フェラーリが、新型車「F8トリブート」の画像を公開

2019.03.01 自動車ニュース webCG 編集部
フェラーリF8トリブート
フェラーリF8トリブート拡大

伊フェラーリは2019年2月28日(現地時間)、V8ミドシップスポーツカー「488GTB」の後継となる「F8 Tributo(トリブート)」を発表した。実車は第89回ジュネーブモーターショー(開催期間:2019年3月5日~17日)で、世界初公開される。

過去のV8モデルのモチーフをちりばめ、再設計されたエクステリアは空力特性も改善されている。先代モデル「488GTB」に比べ、10%空力効率を高めているという。
過去のV8モデルのモチーフをちりばめ、再設計されたエクステリアは空力特性も改善されている。先代モデル「488GTB」に比べ、10%空力効率を高めているという。拡大
「F8トリブート」の車重は、先代の「488GTB」よりも40kg軽量化された1330kg(乾燥重量)。F1由来の空力デバイス「S-Duct」を進化させ搭載する。
「F8トリブート」の車重は、先代の「488GTB」よりも40kg軽量化された1330kg(乾燥重量)。F1由来の空力デバイス「S-Duct」を進化させ搭載する。拡大
「488GTB」では片側1灯式のテールライトを採用していたが、1970年代のV8モデルをモチーフに、伝統的な片側2灯式、計4灯の丸形テールライトとなった「F8トリブート」。
「488GTB」では片側1灯式のテールライトを採用していたが、1970年代のV8モデルをモチーフに、伝統的な片側2灯式、計4灯の丸形テールライトとなった「F8トリブート」。拡大
「488GTB」の進化版ともいえそうなインテリア。小径ステアリングホイールを採用する。デザインはフェラーリの社内で行われたという。
「488GTB」の進化版ともいえそうなインテリア。小径ステアリングホイールを採用する。デザインはフェラーリの社内で行われたという。拡大
「F40」をモチーフにしたとフェラーリが説明するエンジンフード。ルーバー付きとなるレキサン製リアウィンドウからはエンジンがのぞけるようになっている。ボディーサイズは、全長×全幅×全高=4611×1979×1206mm。
「F40」をモチーフにしたとフェラーリが説明するエンジンフード。ルーバー付きとなるレキサン製リアウィンドウからはエンジンがのぞけるようになっている。ボディーサイズは、全長×全幅×全高=4611×1979×1206mm。拡大

今回オフィシャル画像と共に発表されたF8トリブートという新しい車名には、妥協なきエンジンレイアウトとパワー、これまで40年以上にわたりフェラーリ史を彩ってきたV8モデルへのオマージュが込められているという。

内外装のデザイン作業は、フェラーリスタイリングセンターで行われている。488GTBをベースとしたスペチアーレモデル「488ピスタ」で初めて導入された、F1由来の空力デバイス「S-Duct」を進化させて搭載。S-Ductは、フロントバンパーの開口部から取り込んだ空気が、ダクトを通りボンネット上の排出口から抜け、フロントアクスル上にダウンフォースを発生させるという機能を持つ。結果的に、先代488GTBよりも増大した総ダウンフォースにおいて、このS-Ductの貢献度は15%まで向上したとフェラーリは説明している。

さらに、新型のフラットタイプとなるLED式ヘッドライトの採用により、ホイールアーチ全体の気流を改善。ブレーキの冷却効率をアップさせ、ブレーキシステムのサイズ拡大を避けることができると同時に、フロントフェンダー内の整流にも効果を発揮している。

リアセクションでは、レキサン製となる新型リアウィンドウの採用が目を引く。外からエンジンルームを見ることができるこれは、1987年にデビューし、一連のスペチアーレ誕生の契機ともなった「F40」の特徴的なデザイン要素を、現代的にアレンジしたものである。リアウィンドウのルーバーは、リアで発生するダウンフォースの増加に貢献。同時に、さらに進化したボディー後端にあるブロウンスポイラーの効率に悪影響を及ぼすことなく、エンジンルーム内の熱気排出を促進する。

リアスポイラーは、片側2灯式の伝統的なデザインを復活させたテールライトを包み込むデザインとされ、車両の重心位置を視覚的に下げる効果をもたらしている。リアエンドのデザインは、V8ミドシップシリーズ最初のモデルとして1975年に登場した「308GTB」をはじめとする、初期の8気筒ベルリネッタがモチーフになっている。

リアミドに搭載される3.9リッターV8ターボエンジンは、最高出力720ps/8000rpm、最大トルク770Nm/3250rpmを発生。これは、488GTB比でプラス50ps、歴代V8モデル最高峰と称された488ピスタと同じ数値(最大トルク発生回転数は3000rpm)となり、限定ではないカタログモデルとしてはV8エンジン史上最高スペックであるという。

乾燥車重は488GTB比でマイナス40kgの1330kg、ボディーサイズは全長×全幅×全高=4611×1979×1206mmとなる。パフォーマンスは、0-100km/h加速2.9秒、0-200km/h加速7.8秒、最高速度は340km/hと発表されている。

(webCG)

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