第1回:CG ROBOT RACING TEAM 2019 プレシーズンリポート
六連星に染まりて 2019.04.03 池島実紅の「挑戦! 86/BRZ Race」 2019年3月10日、静岡県駿東郡小山町の富士スピードウェイで開催された「STI MOTORSPORT DAY」。 ニュルブルクリンク24時間チャレンジやSUPER GT、全日本ラリー選手権など、スバル勢が主役を務めるカテゴリーの総監督とドライバーが一堂に会するこの檜(ひのき)舞台に、われらがCG ROBOT RACING TEAMの井口卓人、久保凜太郎、池島実紅(みく)の3選手が登場。3月23~24日、鈴鹿で開幕を迎えるTOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 2019シリーズへの思いを語った。(『CG』2019年5月号から転載)
陶然の一日
本格的なモータースポーツシーズンの開幕を前に、例年、東京・恵比寿のスバル本社で開催されてきた「モータースポーツファンミーティング」。今年はスバルのモータースポーツ活動を担うSTI(スバルテクニカインターナショナル)が創立30周年を迎えるのを記念し、舞台を富士スピードウェイに移して、その名も「STI MOTORSPORT DAY」として開催された。
スバルのトレードマーク、六連星を掲げたコンペティションマシンを自由奔放に走らせることができる環境を得たとあって、案の定、イベントのコンテンツは“走り”重視に大転換。全日本ラリー選手権で活躍する“インプレッサ三銃士”、新井敏弘、勝田範彦、鎌田卓麻の3選手が駆るそれぞれの競技車両に、CG ROBOT RACING TEAMの久保凜太郎、池島実紅両選手の2台の「スバルBRZ」が、抽選で選ばれた観客をパセンジャーシートに乗せ、同乗走行に興じるなど、マニアならずとも垂涎(すいぜん)のお楽しみが盛りだくさん。
また、この日は2019年6月20~23日にドイツで開催されるニュルブルクリンク24時間レースに挑む「スバルWRX STI」、そして、同じく2019年シーズンのSUPER GTシリーズのGT300クラスに参戦する「スバルBRZ GT300」の2台が公開形式でシェイクダウンテストを実施するなど、ファンにとってはスバルモータースポーツの粋を満喫することができる、これ以上ない一日となった。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
開幕は3月24~25日!
コース上で次々と繰り広げられる走行イベントもさることながら、パドック裏にしつらえられたステージではスバルモータースポーツのいまを担う中心人物たちが次々と登壇。午後にはCG ROBOT RACING TEAMのトークショーも開催され、GT300車両やニュル・チャレンジャーのテスト走行に余念がない井口卓人選手を除く、凜太郎選手と池島選手のふたりがステージ上に立った。
「気持ちばかりが先立ち、なかなかよい知らせをお届けできなかった昨シーズン。今年は結果につながるレースを重ねたいと思います」と凜太郎選手が2019年に寄せる思いを語れば、池島選手は「昨年は達成することができなかったシリーズポイント獲得を、今シーズンは確実に達成していくことができれば」と抱負を述べた。……といってもそこは、実にファミリアルなCG ROBOT RACIN TEAMのこと。硬軟織り交ぜたふたりのトークショーは見る者を決してそらさぬ、聞き応えのある内容で、凜太郎選手と池島選手の“ステージ巧者“ぶりが光るものとなった。
そんなCG ROBOT RACING TEAMが挑むTOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 2019年シリーズは、3月23~24日、三重県の鈴鹿サーキットで開幕を迎える。この記事が掲載される頃には、すでにオープニングラウンドの結果が出ている。プロフェッショナルシリーズに挑む井口、凜太郎の両選手、そして、クラブマン・エキスパートクラスに参戦する池島選手が駆るスバルBRZには熱い“スバリスト”たちの後押しがある。健闘を大いに期待したい。
【2019年のTOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race開催日程】
①3月23~24日:鈴鹿
②4月20~21日:富士★
③5月18~19日:菅生★
④6月15~16日:オートポリス★
⑤7月6~7日:富士
⑥8月17~18日:十勝★
⑦9月14~15日:もてぎ
⑧10月19~20日:岡山★
※全8大会。★印は1大会2ヒート制を導入。
(文=早田禎久/写真=服部真哉)
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |