【F1 2019 続報】第4戦アゼルバイジャンGP「1年ぶりの雪辱、4度目の1-2」

2019.04.29 自動車ニュース
F1第4戦アゼルバイジャンGPを制したメルセデスのバルテリ・ボッタス(写真前)。予選直前の3回目のフリー走行ではフェラーリに約1.5秒もの後れを取っていたメルセデスが、予想外のフロントロー独占。今季2度目のポールポジションからスタートしたボッタスは、スタートでチームメイトのルイス・ハミルトンに並ばれるもトップを守り、開幕戦オーストラリアGPに次ぐ今季2勝目を記録。チャンピオンシップでも1点差でポイントリーダーの座に返り咲いた。(Photo=Mercedes)
F1第4戦アゼルバイジャンGPを制したメルセデスのバルテリ・ボッタス(写真前)。予選直前の3回目のフリー走行ではフェラーリに約1.5秒もの後れを取っていたメルセデスが、予想外のフロントロー独占。今季2度目のポールポジションからスタートしたボッタスは、スタートでチームメイトのルイス・ハミルトンに並ばれるもトップを守り、開幕戦オーストラリアGPに次ぐ今季2勝目を記録。チャンピオンシップでも1点差でポイントリーダーの座に返り咲いた。(Photo=Mercedes)拡大

2019年4月28日、アゼルバイジャンのバクー・シティ・サーキットで行われたF1世界選手権第4戦アゼルバイジャンGP。今季なかなか勝てないフェラーリはまたしても勝てず、昨年勝利目前で悪夢のようなタイヤバーストを経験したメルセデスのバルテリ・ボッタスが、1年ぶりに雪辱を果たした。

新加入の若手シャルル・ルクレールにお株を奪われることが多い今季のセバスチャン・ベッテル(写真)は、アゼルバイジャンでもフリー走行でチームメイトに先行を許した。予選ではルクレールがクラッシュしたため、孤軍奮闘の末に3位を獲得。レースではメルセデスに10秒以上離され、前戦中国GPと同じ3位表彰台に終わった。4戦して最高位3位。チャンピオンシップでは3位に上がるも、ボッタス、ハミルトンには30点以上も水をあけられてしまった。(Photo=Ferrari)
新加入の若手シャルル・ルクレールにお株を奪われることが多い今季のセバスチャン・ベッテル(写真)は、アゼルバイジャンでもフリー走行でチームメイトに先行を許した。予選ではルクレールがクラッシュしたため、孤軍奮闘の末に3位を獲得。レースではメルセデスに10秒以上離され、前戦中国GPと同じ3位表彰台に終わった。4戦して最高位3位。チャンピオンシップでは3位に上がるも、ボッタス、ハミルトンには30点以上も水をあけられてしまった。(Photo=Ferrari)拡大
「今年のメルセデスは前年より乗りづらい」との印象を語ったハミルトン(写真)。それでもライバルのフェラーリが度々ポイントを取りこぼしてくれたことで3戦2勝、チャンピオンシップをリードしてアゼルバイジャンにやってきた。予選ではチームメイトのボッタスに僅差で負けて2位。レースではスタートとゴール目前にボッタスに肉薄するも抜けず、今季2度目の2位。スタートを振り返り「フレンドリー過ぎたね」と語ったハミルトンは、たった1点差ではあるものの、ランキング首位の座を僚友に明け渡した。(Photo=Mercedes)
「今年のメルセデスは前年より乗りづらい」との印象を語ったハミルトン(写真)。それでもライバルのフェラーリが度々ポイントを取りこぼしてくれたことで3戦2勝、チャンピオンシップをリードしてアゼルバイジャンにやってきた。予選ではチームメイトのボッタスに僅差で負けて2位。レースではスタートとゴール目前にボッタスに肉薄するも抜けず、今季2度目の2位。スタートを振り返り「フレンドリー過ぎたね」と語ったハミルトンは、たった1点差ではあるものの、ランキング首位の座を僚友に明け渡した。(Photo=Mercedes)拡大

フェラーリが相手取るもの

開幕戦オーストラリアGPから前戦中国GPまで、今季全戦で1-2フィニッシュと好発進を決めたメルセデスと対照的なのが、プレシーズンテストでは他を圧倒するパフォーマンスを披露していたフェラーリだ。これまでの3戦で、信頼性に劣り、マシンのセッティングの幅が狭いなどの問題が露呈し、最高位は3位と残念な戦績を記録。最大のライバルであるシルバーアローの一軍に57点もの大差をつけられた。またドライバーズチャンピオンシップでも、メルセデスの2人はおろか、レッドブルのマックス・フェルスタッペンにも先を越され、セバスチャン・ベッテルが4位、シャルル・ルクレールは5位に沈んでいた。

こうした状況になると、イタリアのメディアからは手厳しいフェラーリ批判が続出することになる。イタリア人は、赤いマシンが勝てば国をあげて狂喜乱舞し、失敗すれば完膚なきまでにこき下ろすことで知られているが、今回もかの地のスポーツ紙『La Gazzetta dello Sport』は、第2戦バーレーンGPでルイス・ハミルトンとのポジション争い中、悪癖のスピンを喫し勝利をつかみ損ねたベッテルを口撃し、パワーユニットの不調で惜しくも初優勝を逃したルクレールこそ“チームのナンバー1”とするなど、相変わらずの痛烈な論調をぶちまけていた。

フェラーリが最後にチャンピオンを輩出したのは、キミ・ライコネンが1点差で栄冠を勝ち取った2007年。最後のコンストラクターズチャンピオンシップタイトルは2008年に取っている。つまり10年以上、スクーデリアには批判ばかりが注がれていたと言っても過言ではない。

最古参チームならではの地元メディアの厳しい目は、マラネロにはびこる“批判文化”の一因となっていると見ることもできる。ミハエル・シューマッハーらとともに2000年から5連覇を達成、フェラーリに黄金期をもたらしたロス・ブラウンは、ウィリアムズの元会長アダム・パーとの共著『TOTAL COMPETITION』の中で、「フェラーリには失敗したものを批判する文化があった」という旨を述べている。メディアが失敗を責め立てるあまり、チーム内で“犯人探し”が横行し、マネジメント層がひたすら保身に走る。そんなあしき風潮を改革した結果が成功につながったということである。

ここ3年、王者メルセデスに比肩するパフォーマンスのマシンを送り出しているフェラーリに必要なのは、騒々しい外野に惑わされず、責任は自ら取ると明言できるリーダーであり、個人を責めるのではなく、チームとして失敗から学ぼうとする組織の風土。つまり、いずれも、メルセデスの強さの根源にあるものなのだ。

中国GPでは、最前列からスタートしたシルバーアローの2台を追撃すべく、チームオーダーによりルクレールがベッテルに3位を譲ったものの、ベッテルはメルセデスを追えずに3位。さらにルクレールは4位の座をフェルスタッペンにも奪われ5位でゴールする羽目となった。ルクレールには不満が、そして「3-4」フィニッシュを「3-5」で終えざるを得なかったチームには反省すべき点が残った。フェラーリを指揮するマッティア・ビノット代表がまず相手にしなければならないのは、メルセデスやレッドブルといった競合するチームではなく、マラネロの組織そのものである。

フェラーリは、アゼルバイジャンGPで今季初優勝を飾るべく、バージボードまわりを改良したマシンを持ち込んできた。その成果はフリー走行でこそ花開いたかに見えたが、しかし、肝心要のレースで最良の結果には結びつかなかった。

レッドブルとトロロッソは、信頼性向上を目的に内燃機関たるICEを改善したホンダの新型パワーユニット「スペック2」投入に踏み切った。トロロッソは年間規定3基のうち中国GPで2基目を使用済み。レッドブルにしても4戦目という早期での交換となるため、ホンダ勢は今後シーズンのどこかでのペナルティーを避けられない見通しとなった。レッドブルはマックス・フェルスタッペン(写真)がQ3で1アタックのみを行い予選4位と健闘。しかしレースではメルセデス、フェラーリに戦いを挑むほどのポテンシャルを発揮できず4位。今のところトップ2チームとの力量の差は明らか。次戦スペインGP以降のマシンアップデートに期待をかけたいところだが、果たして……。(Photo=Red Bull Racing)
レッドブルとトロロッソは、信頼性向上を目的に内燃機関たるICEを改善したホンダの新型パワーユニット「スペック2」投入に踏み切った。トロロッソは年間規定3基のうち中国GPで2基目を使用済み。レッドブルにしても4戦目という早期での交換となるため、ホンダ勢は今後シーズンのどこかでのペナルティーを避けられない見通しとなった。レッドブルはマックス・フェルスタッペン(写真)がQ3で1アタックのみを行い予選4位と健闘。しかしレースではメルセデス、フェラーリに戦いを挑むほどのポテンシャルを発揮できず4位。今のところトップ2チームとの力量の差は明らか。次戦スペインGP以降のマシンアップデートに期待をかけたいところだが、果たして……。(Photo=Red Bull Racing)拡大
2回目、3回目のフリー走行でトップタイムをマークしたのがフェラーリのルクレール(写真)。予選でもポールポジションに最も近いと思われていたが、Q2セッション中に痛恨のミス、GPで最も幅の狭いターン8でウオールにマシンをヒットさせてしまった。他車のペナルティーによる繰り上げもあり8番グリッドからスタート。出だしでつまずき10位まで落ちるが、瞬く間に順位を上げた。スタートタイヤのミディアムのままロングランを続け長く1位を走り、タイヤ交換後は5位。最後は再びニュータイヤを履いてファステストラップをたたき出し、5位の10点+ボーナスの1点を持ち帰った。(Photo=Ferrari)
2回目、3回目のフリー走行でトップタイムをマークしたのがフェラーリのルクレール(写真)。予選でもポールポジションに最も近いと思われていたが、Q2セッション中に痛恨のミス、GPで最も幅の狭いターン8でウオールにマシンをヒットさせてしまった。他車のペナルティーによる繰り上げもあり8番グリッドからスタート。出だしでつまずき10位まで落ちるが、瞬く間に順位を上げた。スタートタイヤのミディアムのままロングランを続け長く1位を走り、タイヤ交換後は5位。最後は再びニュータイヤを履いてファステストラップをたたき出し、5位の10点+ボーナスの1点を持ち帰った。(Photo=Ferrari)拡大

予選でメルセデス最前列独占、好調フェラーリに暗雲

アゼルバイジャンの首都バクーの市街地コースを舞台としたF1は今年で4回目。全長6kmとカレンダーで2番目に長いコースには、2.2kmもの全開区間に加え、90度ターンが連続するセクターや、ランドマークである世界遺産の城壁をかすめるようなツイスティーなセクションもあり、マシンセッティングを難しいものにしている。

1回目のフリー走行は、開始早々にマンホールのふたが外れ、ウィリアムズのジョージ・ラッセルがマシンを壊したことでセッションは中止に。2回目、3回目になると、フェラーリが1-2と好走、いずれでもルクレールがトップタイムをマークした。フェラーリは、強力なパワーユニットがもたらすストレートスピードに加えて、コーナーでも速さを見せた。バーレーンGP同様、赤いマシンがフロントローを独占するかに思えたのだが、予選に入るとフェラーリに暗雲が垂れ込めはじめた。

狭い旧市街にあるターン8で、ルクレールが単独クラッシュ。マシンがめり込んだウオール修復のため赤旗が出された。くしくもQ1でウィリアムズのロバート・クビサが衝突したのと同じ場所での事故。ルクレールはQ3進出に十分なタイムを記録していたもののその後は出走不能となり、続くQ3でスクーデリアは孤軍奮闘を強いられた。だが、クビサとルクレールの事故による2度の中断により、すっかり日が陰り気温も路面温度も下がったコンディションで、ベッテルはマシンのバランスをつかみきれなかった。

ポールポジションを獲得したのはバルテリ・ボッタス。2戦連続、通算8回目の予選P1である。0.059秒という僅差でルイス・ハミルトンが2位となり、温度低下を味方につけたメルセデスが今季3回目、通算60回目の最前列独占に成功した。あれだけ好調だったフェラーリは、ベッテルを3位につかせるのがやっと。レッドブルのフェルスタッペン4位、バクーを得意とするレーシングポイントのセルジオ・ペレスが5位と好位置につけた。

トロロッソのダニール・クビアトが今季最高の6位、マクラーレンのルーキー、ランド・ノリスは自己ベストの7位からのスタート。アルファ・ロメオが初めて2台そろってQ3に進出したものの、8位につけたアントニオ・ジョビナッツィはパワーユニットのエレメント交換により10グリッド降格、僚友キミ・ライコネンもフロントウイングのテストをパスできず予選失格となり、ピットレーンスタートとなった。アルファ・ロメオの脱落で、ノータイムのルクレールは8番グリッドにおさまり、マクラーレンのカルロス・サインツJr.、ルノーのダニエル・リカルドがその後ろに続いた。

過去3回のバクーでのレースで表彰台最多2回を記録していたのが、レーシングポイントのセルジオ・ペレス(写真)だった。今年も得意のコースで5番グリッドと好位置からスタート。後方から追い上げてきたルクレールに先を越されるも、ベスト・オブ・ザ・レストの6位入賞を果たした。「スタートでフェルスタッペンを抜いたけれど、レースディスタンスでレッドブルと戦えるペースはなかったね」とはレース後の弁。(Photo=Racing Point)
過去3回のバクーでのレースで表彰台最多2回を記録していたのが、レーシングポイントのセルジオ・ペレス(写真)だった。今年も得意のコースで5番グリッドと好位置からスタート。後方から追い上げてきたルクレールに先を越されるも、ベスト・オブ・ザ・レストの6位入賞を果たした。「スタートでフェルスタッペンを抜いたけれど、レースディスタンスでレッドブルと戦えるペースはなかったね」とはレース後の弁。(Photo=Racing Point)拡大

ハミルトンが並びかけるも、ボッタスが首位堅持

壁に囲まれた市街地コースということで、バクーでのレースは例年荒れ気味となるのだが、波乱を予想していた向きには、今年はいささかつまらない展開となったはずである。

51周レースのスタートでは、メルセデスの2台が並んでターン1、2に進入するも、双方十分な距離をあけており接触は起こらず、結局ボッタスが首位をキープ、2位ハミルトン、3位にベッテルが続いた。その後方、ペレスが4位に上がり、フェルスタッペンは5位に落ちたものの、6周したところで4位の座を奪還。とはいえこの日のレッドブルには表彰台を狙えるほどの速さはなかった。

ルクレールは出だしで2つポジションダウンし10位。それでも7周もすると5位まで挽回し、さらに10周目にはフェルスタッペンをもオーバーテイクすることに成功。この時点で1位ボッタス、2位ハミルトンのメルセデス勢、トップから8秒遅れで3位ベッテル、4位ルクレールのフェラーリ勢が上位4台に並んだ。

これらの中で最初にタイヤを替えたのはベッテルで、12周目にソフトタイヤからミディアムに交換。翌周首位のボッタス、続いてハミルトン、フェルスタッペンもピットに入り、この動きにならった。この間、スタートタイヤをミディアムとしていたルクレールがノンストップのまま走行を続け、2位ボッタス、3位ハミルトンらを後ろに従えて1位に居座ることになる。

金曜日に25歳の誕生日を迎えたトロロッソのダニール・クビアト(写真右)は、今年チーム初となる予選Q3進出を果たし6番グリッドを獲得。だが、ポイント圏内の10位を走っていたレース中盤に不運に見舞われてしまう。後方から迫ってきていたルノーのダニエル・リカルドにインから仕掛けられるも、リカルドはターンで曲がりきれずエスケープロードに突っ込んで停止。ルノーに邪魔され曲がり損ねたクビアトもマシンを止めざるを得なかった。クビアトがコースに復帰しようとしていたところに、リカルドのルノーがリバースギアでバックしてきて2台は接触、双方リタイアする羽目に。レース後、リカルドには次戦スペインGPでの3グリッド降格ペナルティーが言い渡された。トロロッソのもう1台、アレクサンダー・アルボンは11番グリッドから11位完走、入賞まであと一歩足らなかった。(Photo=Toro Rosso)
金曜日に25歳の誕生日を迎えたトロロッソのダニール・クビアト(写真右)は、今年チーム初となる予選Q3進出を果たし6番グリッドを獲得。だが、ポイント圏内の10位を走っていたレース中盤に不運に見舞われてしまう。後方から迫ってきていたルノーのダニエル・リカルドにインから仕掛けられるも、リカルドはターンで曲がりきれずエスケープロードに突っ込んで停止。ルノーに邪魔され曲がり損ねたクビアトもマシンを止めざるを得なかった。クビアトがコースに復帰しようとしていたところに、リカルドのルノーがリバースギアでバックしてきて2台は接触、双方リタイアする羽目に。レース後、リカルドには次戦スペインGPでの3グリッド降格ペナルティーが言い渡された。トロロッソのもう1台、アレクサンダー・アルボンは11番グリッドから11位完走、入賞まであと一歩足らなかった。(Photo=Toro Rosso)拡大
今季レッドブルで苦戦を続けているピエール・ガスリー(写真)は、アゼルバイジャンGPでのフリー走行中に車重計測の指示を無視してしまい、ピットレーンスタートというペナルティーが科されたうえ、燃料フローの規定違反を指摘されて予選失格処分となったのだが、ピットレーンからのスタートは許された。スタートから履いていたミディアムタイヤのままロングランを敢行、6位走行中にドライブシャフトの異常でリタイア。それでも、「開幕3戦よりマシンのフィーリングも良くなっているし、意図した通りドライブできるようになってきた。いい方向に進んでいる」と前向きなコメントを残した。(Photo=Red Bull Racing)
今季レッドブルで苦戦を続けているピエール・ガスリー(写真)は、アゼルバイジャンGPでのフリー走行中に車重計測の指示を無視してしまい、ピットレーンスタートというペナルティーが科されたうえ、燃料フローの規定違反を指摘されて予選失格処分となったのだが、ピットレーンからのスタートは許された。スタートから履いていたミディアムタイヤのままロングランを敢行、6位走行中にドライブシャフトの異常でリタイア。それでも、「開幕3戦よりマシンのフィーリングも良くなっているし、意図した通りドライブできるようになってきた。いい方向に進んでいる」と前向きなコメントを残した。(Photo=Red Bull Racing)拡大

メルセデス、4戦連続1-2の快挙

当初10秒あったルクレールのリードタイムは徐々に減り、23周を過ぎる頃には5秒をきった。30周もするとルクレール、ボッタス、ハミルトンがそれぞれ1秒以下の間隔で数珠つなぎとなり、首位交代は時間の問題に。そして32周目のターン1で、満を持してボッタスがルクレールをオーバーテイクしていった。その1周後にハミルトン、そして34周目にベッテルにも抜かれたルクレールはようやくピットに入り、ソフトタイヤを履いて5位でコースに復帰した。

レースは終盤に差し掛かり、ボッタス、ハミルトン、ベッテルのトップ3台は1.5~2秒程度のギャップで周回。39周目、タイヤ無交換で6位を走っていたピットレーンスタートのピエール・ガスリーがトラブルでストップ、2周ほどバーチャルセーフティーカー(VSC)の指示が出たのだが、トップランナーがピットに入ることはなかった。

ゴールが近づくと、「ファステストラップ(FL)のボーナス1点」に注目が集まりはじめる。ボッタスが持っていたFLを2位ハミルトンが奪い、再びボッタスが最速タイムを記録。いつの間にか2台のメルセデスの差は1秒以下となり、にわかに状況が緊迫したものの、同士打ちのような事態にはならないのが今のメルセデスの安定感。ボッタスは、FLこそ終盤フレッシュなタイヤを履いたルクレールに明け渡すも、トップの座は守り切り、開幕戦に次ぐ今季2勝目をあげた。昨年のアゼルバイジャンGPでは優勝まであと一歩のところでタイヤバーストという憂き目にあったボッタスにとって、1年ぶりに果たした雪辱である。

ボッタスから1.5秒遅れてハミルトンは2位となり、メルセデスは今季4戦すべてで1-2フィニッシュを達成。これは1992年にウィリアムズ・ルノーが成し遂げた3戦連続を超える快挙である。

フェラーリはまたしても勝てず、中国GPと同じ3位と5位という結果に終わった。スイートスポットに当たれば速く、しかし肝心な時には帳尻が合わない今年のスクーデリア。次戦は、各陣営がマシン開発の一里塚とするヨーロッパラウンドの初戦。冬のテストの舞台としても使われたバルセロナが舞台だ。フェラーリは開幕前の勢いを取り戻すことができるのだろうか? 第5戦スペインGP決勝は、5月12日に行われる。

(文=bg) 

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