プジョー508GTライン(後編)

2019.06.06 谷口信輝の新車試乗 「迷っている友達がいたら薦めたい!」 第一級のプロにそこまで言わせる、新型「プジョー508」の長所とは? 一方の“気になるところ”と合わせて、レーシングドライバー谷口信輝の試乗インプレッションをお届けする。

4WD並みの安定感

「そういえば、このクルマは前輪駆動なんですよね?」

箱根のワインディングロードでプジョー508をひとしきりドライブしたあとで、谷口がそんな言葉を口にした。このことはあらかじめ伝えてあったのだが、私が「そうですよ」と答えると、「いや、前輪駆動とは思えないくらい安定していますね。いま、前輪駆動であることを完全に忘れていました」と口にしたのである。

前輪駆動にはどんな弱点があるのか? あらためて谷口に説明してもらった。
「前輪駆動のクルマは、前輪が操舵と駆動の両方を受け持っているわけですよね。それだけ前輪の負担が大きいから、ステアリングを切っても思うように曲がってくれないクルマが多い。でも、508はきれいにフロントが入っていってくれる。それとアクセルを踏み込んだときにトルクステアといって、エンジンの力でハンドルがとられるような動きを見せる前輪駆動車もありますが、508にはそれもまったくありませんね」

谷口の言葉にさらに耳を傾けていくと、508には前輪駆動特有のネガがないばかりでなく、むしろ積極的に評価したくなる優れたパフォーマンスが与えられているという。
「フロントの入りが本当にいいのに、リアの不安定感もまったくない。前後のバランスがめちゃくちゃ良くて、レベルも高いですねえ。これ、まるで4WD並みの安定感じゃないですか」

その口調を聞いているだけで、谷口がいかに508に引きつけられているかがよくわかった。
「ロールスピードもよくコントロールされているし、ロールの仕方にも腰高感がない。サスペンションのブッシュとかがブワブワしている感じもしないし、とにかく不安感がまったくない。素晴らしい。本当にいい足ですね。いやあ、なんかすごく楽しくなってきた。もうちょっと走ってもいいですか?」

普段だったらそろそろ試乗を切り上げてもいいタイミングだったが、よほど508が気に入ったらしく、もっと走り続けたいと自ら言い出したのである。
「いいクルマですね。ホント、これまでは食わず嫌いでした」

 
プジョー508GTライン(後編)の画像拡大
 
プジョー508GTライン(後編)の画像拡大
 
プジョー508GTライン(後編)の画像拡大
 
プジョー508GTライン(後編)の画像拡大

【プジョー508GTラインのスペック】
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4750×1860×1420mm/ホイールベース:2800mm/車重:1540kg/駆動方式:FF/エンジン:1.6リッター直4 DOHC 16バルブ ターボ/トランスミッション:8段AT/最高出力:180ps(133kW)/5500rpm/最大トルク:250Nm(25.5kgm)/1650rpm/タイヤ:(前)235/45R18 98Y/(後)235/45R18 98Y(ミシュラン・パイロットスポーツ4)/燃費:14.1km/リッター(WLTCモード)、14.7km/リッター(JC08モード)/価格:459万円


【取材時の燃費データ】
テスト距離:249.0km(市街地1:高速道路8:山岳路1)/使用燃料:23.2リッター(ハイオクガソリン)/参考燃費:10.7km/リッター(満タン法)/12.5km/リッター(車載燃費計計測値) 


	【プジョー508GTラインのスペック】
	ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4750×1860×1420mm/ホイールベース:2800mm/車重:1540kg/駆動方式:FF/エンジン:1.6リッター直4 DOHC 16バルブ ターボ/トランスミッション:8段AT/最高出力:180ps(133kW)/5500rpm/最大トルク:250Nm(25.5kgm)/1650rpm/タイヤ:(前)235/45R18 98Y/(後)235/45R18 98Y(ミシュラン・パイロットスポーツ4)/燃費:14.1km/リッター(WLTCモード)、14.7km/リッター(JC08モード)/価格:459万円

	
	【取材時の燃費データ】
	テスト距離:249.0km(市街地1:高速道路8:山岳路1)/使用燃料:23.2リッター(ハイオクガソリン)/参考燃費:10.7km/リッター(満タン法)/12.5km/リッター(車載燃費計計測値) 
	拡大

関連キーワード:
508, プジョー

あなたにおすすめの記事
関連記事
  • プジョー508GTライン(FF/8AT)【試乗記】 2019.6.27 試乗記 伝統的なセダンスタイルを捨て、プジョーが新型「508」で世に問うたのはアグレッシブな4ドアクーペだ。そのスタイリングを楽しむとともに、最新の8段ATやADAS、プジョー初となる電子制御アクティブサスペンションなどの出来栄えを確かめた。
  • プジョー308アリュール(FF/8AT)【試乗記】 2019.7.24 試乗記 パワートレインが刷新されたプジョーの主力モデル「308」。見た目や最高出力、最大トルクの数値に変更はないが、その中身は大きく進化を遂げているという。1.2リッター直3ガソリンエンジン搭載のエントリーモデル「アリュール」で、出来栄えを確かめてみた。
  • プジョー508GT BlueHDi(FF/8AT)【試乗記】 2019.6.14 試乗記 端正なセダンフォルムから一転、最新の「プジョー508」はアグレッシブなクーペスタイルのDセグモデルへと変貌を遂げた。プジョーは「セダンの概念を革新する」と声高らかに宣言するが、果たしてその実力は? ディーゼルモデルの走りを確かめてみた。
  • プジョー508GTライン(FF/8AT)/508GT BlueHDi(FF/8AT)【試乗記】 2019.4.22 試乗記 セダンからハッチバックへと、車型を変えつつフルモデルチェンジした「プジョー508」。「サルーンの概念のすべてを変える」という2代目の仕上がりを、ガソリン車とディーゼル車に試乗して確かめた。
  • BMW 118d(FF/8AT)/M135i xDrive(4WD/8AT)【海外試乗記】 2019.7.22 試乗記 BMWのエントリーモデル「1シリーズ」が、FFのプラットフォームを用いた3代目にフルモデルチェンジ。駆動方式の変更に際してBMWがこだわったポイントとは? BMWの“おひざ元”であるドイツ・ミュンヘンで、その出来栄えを確かめた。
ホームへ戻る