ヤマハの目玉は“地上のドローン”と新たなパーソナルモビリティー【東京モーターショー2019】
2019.10.23 自動車ニュース![]() |
モーターサイクルに電動自転車、船外機、無人ヘリコプターと、ジャンルを超えてさまざまなプロダクトを手がけるヤマハ。今回の東京モーターショーでは、自立走行機能を備えた“地上のドローン”と、三輪の新しいパーソナルモビリティーを発表した。
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モビリティーにみるヤマハの多彩な取り組み
立ち乗りの三輪電動モビリティー「トリタウン」で、さっそうとヤマハの日高祥博社長はステージに登場した。
まずはヤマハの特徴を「感動創造企業。新たな価値を生み出すことを伝統、強み、誇りとし、事業領域や市場を広げながら成長してきました」と説明。そして2030年に向けた中期ビジョン「ART for Human Possibilities」について、「ロボティクスを活用し、社会にヤマハらしく取り組み、モビリティーに変革をもたらすことで人々の可能性を広げ、より良い生活と社会を実現します」と解説した。
展示車紹介の先陣を切ったのは、「Land Link Concept(ランドリンク コンセプト)」だ。AI画像認識機能により、周囲の状況を判断して自走する4輪操舵の自律ビークル。言ってしまえば地上を走るドローンである。すでに農地などで活用されている無人ヘリコプターと併用すれば、さらに大きな成果も期待できるという。
続いて紹介されたのが「EVへの取り組み」だ。50ccクラスの都市内向け次世代電動コミューター「E02」と、125ccクラスで都市間移動をこなす「E01」を世界初披露した。
さらに“ファンライド”なプロダクトとして、ヤマハのモーターサイクルのフラッグシップモデルとなる新型「YZF-R1」と、アドベンチャーツアラー「テネレ700」、そして電動バイクのレーシングマシンとなる「YPJ-YZ」が披露された。特にYZF-R1とテネレ700は、日本での販売も計画しているという。
広がりを見せる“LMW”の世界
そして、最後に紹介されたのが“目指せ、転ばないバイク”のひとつである「LMW(リーニング・マルチ・ホイール)」のモデルだ。まずは2019年11月5日に開幕するEICMA(ミラノショー)で発表されるという、新たな中型モデル「トリシティ300」を披露。ただし「詳細はミラノショーで公開」とのことで、今回は文字通り“車両だけ”のお披露目となった。
次いで、プレスカンファレンスの大トリとしてアンベールされたのが、ヤマハブースの目玉でもある「MW-VISION(ビジョン)」だ。「人とモビリティーの新たな関わり方を提案する次世代パーソナルモビリティー」と説明されたこのコンセプトは、前2輪、後ろ1輪の三輪電動モデルで、乗員をつつむ“コクーンボディー”と、停止中の自立補助機構、後進機能が特徴となっている。オートバイとは違う、新しいモビリティーの提案といえるだろう。
「ヤマハは人に寄り添ったモノづくりで、パーソナルモビリティーの需要創造にチャレンジしてまいります。さまざまな社会課題を解決してゆけば、さまざまな自己実現が可能になれば、人はもっと心豊かに、もっと幸せになれるはずです。ヤマハの技術と感性で描くモビリティーの未来を、ぜひご期待ください」と日高氏はスピーチを締めくくった。
(文=鈴木ケンイチ/写真=webCG/編集=堀田剛資)
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